2017.08.30

【ライターコラムfrom金沢】金沢の10番・中美慶哉、昨季と同じ轍を踏まないために

中美慶哉
金沢の背番号10を着ける中美慶哉 [写真]=ZWEIGEN KANAZAWA
フリーライター。J2昇格初年度の2015年から、ツエーゲン金沢の番記者として取材活動を開始。J2一年目の快進撃、二年目の残留争いを肌で感じ、監督が替わった三年目は新たなチーム作りを見届ける。

 ツエーゲン金沢にとって、第29節のザスパクサツ群馬戦、第30節のカマタマーレ讃岐戦はJ2残留争いの行方を占う非常に重要な下位直接対決だったが、2試合で勝ち点1という結果に終わった。群馬戦は1-1のドロー、讃岐戦は1-2と敗戦を喫した。

「また負け癖が付きはじめている。前半に失点している。前半に2点取られると、3点、4点取ることはなかなか難しい。立ち上がりに失点しているので、『またか……』と次の試合に引きずったりしている。そういうメンタル的な部分でチーム状況があまり良くない」と中美慶哉はチームの近況を語る。中美は昨季の夏、サガン鳥栖から金沢に期限付き移籍加入し、J2・J3入れ替え戦では、金沢をJ2残留に導く活躍を見せた。期限付き移籍を延長した今季、金沢の10番を背負い、ほとんどの試合に先発出場している。

金沢をJ2残留へと導く活躍を見せた [写真]=J.LEAGUE

 中美は讃岐戦について次のように話す。「前半を0-2で終えたことが大きかった。セットプレー2本でやられたことがもったいない。下のチームとの直接対決だったので、せめて勝ち点を拾わないといけないゲームだった。そういう大事なゲームでああいう風に負けてしまうのは、まだウチは強くないということ」

 リーグ戦も第30節までを消化した。結果が出ないまま残り試合が少なくなると、チームにのしかかる重圧は必然的に増してくる。当然、中美もそれを知る一人だ。「(降格圏との)勝ち点差が詰まってきている。今年は入れ替え戦がない。リーグ戦が残り数試合になってから焦るのではなくて、いまから1試合1試合を大事にして勝ち点を伸ばせたら良い。全員が全力以上のものを出さないと勝ち点3は取れない。そういう試合を今からやらないと、去年みたいに残り数試合でしんどい思いをする」

 まずは8戦勝ちなしの現状を打破しなければならない。「ここ数試合は無失点試合がない。勝っているときは、3点取れたゲームもあったけど、やっぱりそういうことは難しい。守備を疎かにしてまで攻撃するチームではない。簡単に失点してしまうとゲーム運びが難しくなってしまう。まずは無失点で終えられる試合を作り、堅いチームにできたら、点を取れる自信はある」

 ドリブルで仕掛けるだけではなく、スペースへのランニングや球際の強さが中美の真骨頂。攻守に渡るハードワークで、新たな10番像を打ち立てる。

文=野中拓也

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