鹿島はベンチ組の熱量がチーム力を上げている。競争意識が作る緊張感が好影響を及ぼしている [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
■川崎フロンターレ 前節、エース小林悠が今季10得点目をマーク
【プラス材料】
リーグ前節の新潟戦では、2-0で3試合ぶりとなる白星を挙げた。中断明けの2試合を勝ち切れなかったチームにとっては最良の薬となったはずである。
好材料としては、5試合ぶりとなる無失点試合をしたことだ。試合終盤は新潟に押し込まれ、ディフェンスラインを下げたために防戦一方の展開となったのは反省点だが、それでもゴールラインを越えさせなかった事実はチームの自信になる。守護神チョン・ソンリョンのビッグセーブや先発に復帰した奈良竜樹の奮闘など、個々の粘り強さも明るい材料と捉えたい。
攻撃面ではチームが掲げていた「中とサイドの使い分け」に改善の兆しが見られ、エース小林悠の得点も生まれた。今季10得点目となり、2年連続の2桁得点を記録している。
【マイナス材料】
前節の新潟戦で入れ替えたスタメンは長谷川竜也と奈良竜樹の2人のみ。試合翌日の10日の練習時点では鹿島戦をどういうメンバーで臨むかは不明だが、首位を迎え撃つ一戦だけに前節からの大幅な変更はないと予想している。
夏場の連戦であることを考えると、懸念すべきはやはりコンディション面だ。ボールを動かしながら、人も流動的になって崩していくチームであるうえに、今年は攻守の切り替えもより徹底された。好調時はそこからチャンスを生み出して得点を奪う展開に持ち込んだが、それでゴールが奪えないまま時間が進むと体力を消耗し、チーム全体の切り替えが遅くなる問題点も抱えている。
今節対戦する鹿島は、昨季、チャンピオンシップや天皇杯決勝で苦杯をなめた相手でもある。
文:いしかわごう
■鹿島アントラーズ リーグ3連勝で首位に浮上
【プラス材料】
リーグ前節、アウェイの神戸戦で2-1の逆転勝利を収め、3連勝で首位に浮上した。中3日で迎える川崎も難敵に違いないが、チームは目の前の試合で勝ち点を積み重ねていく意識が強い。
その空気を作り出しているのはベンチ組。高卒ルーキー安部裕葵の活躍により、鈴木優磨が初心を取り戻し、再浮上しつつある。試合出場が減るベテランの小笠原満男、中堅の遠藤康は試合に出られない悔しさをかみ締めながら、出場時に存在感を示すべく準備を進める。そして、試合に出ている選手はポジションを脅かす多くの存在を背景に、死にものぐるいで結果を求めていく。
鹿島のクラブハウスにこの緊張感が常にあったからこそ、多くのタイトルを積み重ねることができた。大岩剛監督就任後はその空気がより顕著になっている。
【マイナス材料】
今の鹿島にマイナス材料を見つけるのは難しい。
強引に結びつければ、アウェイ2連戦を中3日で戦うこと。夏場で体力的な心配があること。そして、得点源のペドロ・ジュニオールを負傷で欠いていること。ピッチに立ち続ける三竿健斗の疲労度などを挙げることはできる。
だが、これらにチームの勝敗に結びつけるほどの影響があるか、と言われればそうは感じさせない。カバーできるだけの戦力を持ち、その戦力を数値通りに導き出せる指揮官がいる。結果が芳しくなかったとしても、違うところに敗因を見いだすことが妥当と言える。
いつも通りの精神で、いつも通りのサッカーを実行できれば結果はおのずとついてくるだろう。アクシデントのような失点はサッカーにつき物だが、予想外のことさえ起きなければ、鹿島が勝ち点を手にする可能性は高い。
文:totoONE編集部
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