2017.08.02

【ライターコラムfrom横浜FM】トリコロールの金狼が左サイドで躍動中! 山中亮輔、今こそ殻を打ち破る時

山中亮輔
今季、横浜FMに加入した山中亮輔 [写真]=JL/Getty Images for DAZN
横浜F・マリノスを徹底分析するWEBマガジン『ザ・ヨコハマ・エクスプレス』主筆

 横浜F・マリノスの左サイドで金髪のレフティーが大暴れしている。明治安田生命J1リーグ初先発となった第15節FC東京戦で完封勝利に貢献すると、続くヴィッセル神戸戦では冷静なグラウンダークロスで中町公祐の得点をアシスト。第17節大宮アルディージャ戦では得意とする豪快なミドルシュートを叩き込み、リーグ再開初戦となった先日の清水エスパルス戦でも天野純のボレーシュートをお膳立てした。



 まさしく「自分の特徴は攻撃にある。サイドを駆け上がって前への推進力を出して、クロスやシュートで違いを出したい」という有言実行のパフォーマンスである。しかし、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。

山中亮輔

アシスト量産で左SBの定位置を掴みつつある [写真]=JL/Getty Images for DAZN

 柏レイソルの育成組織で育った山中亮輔は、2012年にトップチームに昇格。ルーキーイヤーながら公式戦に出場するなど順調にステップアップし、14年にはジェフユナイテッド市原・千葉に期限付き移籍して出場経験を積んだ。だが15年と16年のリーグ戦出場は11試合、13試合と定位置確保に至らず。負傷の影響もあり、リオ・デ・ジャネイロ五輪の本大会メンバーからも漏れた。

 誤解を恐れずに言えば、山中はくすぶっていたのかもしれない。10代の頃から世代別代表の常連として名を連ね、同世代の先頭集団を走ってきた。それなのにプロの世界に入ると本領発揮できない日々が先行した。

「自分自身の殻を破りたかった」

 そんな思いが胸を去来した時、獲得に乗り出したのがトリコロールの名門クラブだった。

新天地に横浜FMを選択した [写真]=JL/Getty Images for DAZN

 千葉への期限付き移籍とは違う、今度は完全移籍だったが、迷いはなかった。「いるのが当たり前の柏レイソルを離れて、自分に何ができるか」。強い意志とともにユニフォームを着替えた。

 開幕直前に左ひざを痛めて戦線離脱したのは誤算だったが、復帰後はルヴァンカップで持ち前の攻撃性を発揮。リーグ戦のベンチに入るようになり、レギュラー選手の出場停止で得た初先発で結果を出す。以降も結果を出し続けることでポジションを死守している。同じポジションには実績ある下平匠や昨年後半のレギュラーである金井貢史もいるが、やすやすとスタメンの座を手放すわけにはいかない。

「匠くんや貢史くんの存在は怖い(笑)。とにかく毎日の練習をガムシャラにこなして、試合では必死にプレーしている。それを続けていくしかない」

 まだまだ足りない。一念発起の決断が正しかったと証明するために、山中は貪欲に走り続ける。

文=藤井雅彦

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