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【横浜FMvs広島プレビュー】リーグ5連勝と波に乗る横浜FM…広島は監督交代の衝撃を乗り越えられるか

2017.07.07

前回対戦は横浜FMが1-0で勝利。FKを中澤佑二(右)が右足で合わせたゴールが決勝点となった [写真]=J.LEAGUE PHOTOS

横浜F・マリノス 試合ごとに異なるヒーローが生まれる好循環
【プラス材料】
 リーグ前節は大宮に2-1で勝利し、これで2014年以来のリーグ戦5連勝となった。

 大宮戦ではマルティノスが先制ゴールを決め、さらに山中亮輔が今季初ゴールとなるミドルシュートを叩き込んだ。守ってもセットプレーからの1失点にとどめ、これで5連勝中はわずかに2失点。攻守のバランスの良さが際立つ内容だ。

 今節の対戦相手である広島とは、前半戦で対戦した際に1-0で勝利。天野純のFKから中澤佑二が右足で合わせてゴールネットを揺らした。対戦相手は監督交代という不気味なタイミングだが、現在の勢いで勝るのは間違いなく横浜FMだろう。前節の山中のように試合ごとに異なるヒーローが生まれているのも好材料で、チームとして好循環の状況にある証と言える。


【マイナス材料】
 最大の不安材料は攻撃の中心人物だったマルティノスがキュラソー代表に招集されたため欠場すること。特に5連勝の最中は左サイドにポジションを移して輝きを放っていた。単独で長い距離を運べるドリブルと献身的な守備はチームに欠かせない武器だった。前節の大宮戦ではカウンターからゴールを決めているように、調子そのものも良かった。それだけに快足ウインガーを欠くのは大きな痛手となる。

 広島戦ではバブンスキーが左サイドに入る可能性があり、他では遠藤渓太や前田直輝が候補となる。しかし、どの選手もマルティノスほどのスプリント性能は持っておらず、同じ働きを求めるのは酷だ。チーム全体でマルティノスが抜けた穴をカバーする必要がある。

文:totoONE編集部

サンフレッチェ広島 パス&ゴーやチャレンジ&カバーなどの基本を再徹底
【プラス材料】
 森保一監督退任の後、横浜FM戦と天皇杯までの暫定で就任した横内昭展新監督のトレーニングはメリハリに富み、厳しさと緩むところが明確。特にパス&ゴーやチャレンジ&カバーなどの基本をもう1度確認、徹底してやることで、選手全体の動きが活性化してきた。

 森保監督退任の重さを選手個々がしっかりと受け止め、横浜FM戦に向けて集中力を高めている。3-4で競り負けた浦和戦で好プレーを見せた森島司も継続起用し、前節で共にゴールを決めた皆川佑介やアンデルソンも闘志を見せている。柴﨑晃誠をボランチで起用し、青山敏弘と共にボランチの位置から攻撃を組み立てる。勝利への強い意志をチームに再注入できたことは、確かだ。 

【マイナス材料】
 過去3度のJ1優勝と広島に初めてタイトルをもたらした森保一監督の退任は、チーム内外に衝撃をもたらした。その事実を聞かされて思わず涙をこぼした選手もいるなど、動揺は隠せない。

 一方で、浦和戦に衝撃的な逆転負けを喫したことで15位札幌との勝ち点差は5。残留を勝ち取るためには後半戦で勝ち点3を積み重ねなければならず、勝利への重圧はこれまで以上にかかってくる。
 
 鹿島戦以降のリーグ4試合で11失点と守備に対する耐性が失われ、得点力も浦和戦以外の3試合で計1点しか取れていない。攻守にわたる閉塞感を打破するには勝利という結果が必要になるが、ミキッチや宮吉拓実と主力の負傷が続き、戦力的にはますます苦しさが増している。

文:紫熊倶楽部 中野和也

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