清水はチアゴ・アウベス(写真)と鄭大世の連携が高まってきた。2トップの出来が勝敗を左右する [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
■清水エスパルス 試合をこなすごとに向上している2トップの連携に期待
【プラス材料】
攻撃に関しては、白崎凌兵が離脱した中でも好調なM・デュークがその穴を補い、鄭大世とチアゴ・アウベスの連携が向上してきたことはプラス要素。特にリーグ前節C大阪戦(1-1)のゴールは、2トップの呼吸や信頼関係が高まってきたことを象徴する一発だった。
また、メンバーが違うとはいえ、21日の天皇杯2回戦北九州戦でセットプレーから2得点が決まったことも大きい。これまでセットプレーの得点が少なかっただけに、練習してきた形で得点が取れたことは「次につながる」と小林伸二監督も手応えを口にする。
守備では、犬飼智也の再離脱は痛いが、カヌがチームに馴染んで良いパフォーマンスを見せていることは明るい要素。チーム全体としてもリスクマネジメントの意識が高まってきて、失点しないことに重点を置きながら今節に臨む。
【マイナス材料】
ようやく復帰してきた犬飼が、別の箇所を負傷(左ハムストリングス肉離れ)して再離脱したのは痛い。これまでセンターバックの軸が確立できていないことが失点の多い一因となっていたが、軸となる犬飼を欠く中で、誰と誰の組合わせが最適かを探っていくことになる。
今季アイスタではリーグ戦未勝利だが、甲府のように守備が堅く、一瞬の隙を突くのも上手いチームとは、特に相性が悪い。選手たちは「ホームで勝ちたい」という意識が非常に強いため、つい攻撃の意識が強くなりすぎ、逆にカウンターを食らって失点するというパターンがこれまでは多かった。9試合勝てていないことで自信を持って冷静に試合を進めることが難しく、焦りが出やすい中で、どれだけ冷静に攻守のバランスを保ちながら辛抱強く戦えるかが注目される。
文:totoONE編集部
■ヴァンフォーレ甲府 選手層が広がり、誰が出てもチームの「ベース」は崩れない
【プラス材料】
リーグ前節の柏戦(0-0)は、J1首位の強敵を無失点に抑える戦いを見せた。相手のハイプレス、ショートカウンターを抑えるためのロングボールの活用や、起点を抑える効率的な守備も出色で、戦い方の幅が広がりつつあることを証明した。今の甲府なら退場者などのアクシデントさえなければ、どんな相手に対しても「勝ち点の可能性がある」戦いはできる。
選手層の広がりも好材料で、柏戦は阿部翔平、小椋祥平と守備のキーマンを出場停止で欠きつつ結果を出した。吉田達磨監督の用兵も試合ごとにメンバー入れ替えを激しく行うスタイルだが、誰が出てもチームの「ベース」は崩れていない。今節もエデル・リマのコンディションなど、特に守備陣の顔ぶれに気がかりな部分はあるが、畑尾大翔や新里亮の台頭も目覚ましく、大きな穴にはならないだろう。
【マイナス材料】
甲府が15試合で挙げたゴール数は、J1最少の10得点。そのうちPKが1点、セットプレーが4点という内訳だ。カウンターなどから得たチャンスを「決め切れていない」現実がある。ウイルソンは調整途上。サイドや中盤も含めてクロスの入り方、飛び出しのタイミングといった攻撃の“詰め”にやや甘さもある。
また今季の甲府は中位以下が相手になると“抵抗”の強みを出し切れず、中途半端な試合運びになってしまいがち。清水は甲府と同勝ち点の「15」で並んでいる相手だが、仮に勝ち切ることができれば残留争いを考えても大きな収穫となる。
とはいえ、甲府から見ると清水は2015年6月20日の初勝利まで、リーグ戦で10試合も勝てなかった相手。2015年こそ1勝1分だったが、富士山ダービーの通算成績は2勝4分9敗となっている。
文:大島和人
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