2017.06.16

【土屋雅史氏のJ2展望】4戦無敗の本拠地で大分が讃岐に勝利か…金沢vs山口は得点力不足も鑑み0-0も

讃岐戦の翌日に34歳の誕生日を迎える、大分のDF竹内彬。 [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
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■プロ12年目のセンターバック竹内彬が、大分の3バックを引っ張る

 ここ5試合未勝利で11位まで順位を落としている大分が、前節の勝利で再び降格圏を脱出した20位の讃岐をホームの大分銀行ドームで迎え撃つ今節の一戦。このゲームのキーマンとしてご紹介したいのが、大分が敷く3バックの中央で存在感を放っている経験豊富なセンターバックです。

 名古屋や千葉でのプレー経験も有する、プロ12年目を迎えた竹内彬。讃岐戦の翌日に34歳の誕生日を迎える彼は、今シーズンから大分へ加入した中で、「本当にみんな優しく受け入れてくれて、今は何のストレスもなくできていますね」と自ら語ったように、早々とチームにフィット。3バックの一角を担っている鈴木義宜と同様に、開幕からここまでの全18試合にスタメンフル出場を続けており、J3からの復帰を果たしたチームを最後尾から支えています。

 前述したように5試合続けて白星から見放されているものの、昇格プレーオフ圏内を十分に狙える位置をキープしている現状は、端から見れば上々の結果のように思えますが、竹内の考えは少し違っている様子。「J3から昇格してきたチームという見方をすれば、勝ち点は取れてきたのかもしれないですけど、もっと僕らは本当に上を目指していますし、やってきたことも信じてやっていますし、ポイントを取り切れなかった試合もたくさんあったので、しっかりこれから積み上げていきたいと思います」ときっぱり言い切った後に、「夏以降に積み上げていくことでしっかりパワーアップできれば、最終的にも良い順位にいられるんじゃないかなと思っています」と続けた姿からは、チームへの確かな手応えが感じられました。

 以前お話を伺った時に「決してサッカー選手として突出した少年時代ではなかった自分が、限られた人しか立てない舞台でやれていることに本当に感謝しなくてはいけないなと思っています」と今のプロサッカー選手という立場に対しての強い思いを語ってくれた竹内。そんな彼がトレーニングへ真摯に取り組む姿勢が、チームの若い選手に与える影響も決して小さくはないはず。第17節の水戸戦後には本人も「周囲が若い分だけ今後の伸びしろもたくさんあると思いますし、これからが楽しみではありますけどね」と話すなど、大分でのプレーを楽しんでいる雰囲気も窺えます。

 前節は横浜FCと2-2で引き分けましたが、失点はいずれもPKによるもの。ややアンラッキーな面もあったとはいえ、ここ最近は複数失点が続いているだけに、竹内を筆頭としたディフェンス陣の奮闘が大分にとって6試合ぶりとなる勝利の鍵を握っていることは間違いなさそうです。連勝を目指して意気上がる讃岐と激突する今節は、4戦無敗のホームゲームという要素も鑑みて、大分がしぶとく勝利するという「1」を予想したいと思います。

■約20年ぶりの来日となるアルゼンチン人監督は、山口の救世主となれるか

 第16節以降は最下位が続くなど、J2昇格以降で最も苦境を強いられている山口。上野展裕監督の退任を受け、アルゼンチンから招聘されたカルロス・アルベルト・マジョール監督の初陣となった前節の岡山戦は、システム変更を施した後半こそ内容は良化したものの、前半開始早々の失点が響いた格好で0-1の敗戦となり、これで泥沼の5連敗。なかなか結果が付いてきませんが、今回はチームの再建を託されたマジョール新監督のキャリアをご紹介します。

 選手としてのプロデビューは1985年。その年のトヨタカップで来日し、ミシェル・プラティニ擁するユヴェントスと好勝負を演じたアルヘンチノス・ジュニオルスでキャリアをスタートさせたマジョールは、1988年のソウルオリンピックにもアルゼンチン代表として参加。以降もアルゼンチンのクラブでプレーしていましたが、1994年に当時Jリーグ参入を目指していた中央防犯FC藤枝ブルックスへの移籍を決断します。

 当時のブルックスはヘッドコーチに1978年ワールドカップの優勝メンバーでもあるホルヘ・マリオ・オルギンが就任し、選手にはマジョールに加えて1990年ワールドカップをレギュラーとして戦い、準優勝を経験したペドロ・トログリオの名前も。ホームタウンの移転と共に福岡ブルックスと改称された翌1995年には、ウーゴ・マラドーナもPJMフューチャーズから移籍加入し、アルゼンチン人トリオを中核に据えたチームはJFL制覇を達成。念願のJリーグ昇格を手繰り寄せます。ところが、リーグ最多失点を喫した1996年のJリーグ参入初年度は16チーム中15位と低迷。シーズン終了後に外国籍選手も総入れ替えとなり、マジョールもアルゼンチンへと帰国することになりました。

 2000年で現役を引退したマジョールは指導者の道へ足を踏み入れ、以降は古巣でもあるアルヘンチノス・ジュニオルスを皮切りに、複数クラブを監督として指導。今年からは国内リーグ2部に所属するクラブ・アルマグロの指揮を執っていたものの、山口からのオファーを受諾し、約20年ぶりの来日を決意。1995年に福岡でチームメイトとして同じ時間を過ごした河村孝社長の下、新たなチャレンジへ取り組むことになった訳です。

 少し前述した通り、前節は4-4-2で戦った前半がなかなか機能しないと見るや、マジョール監督は後半から4-2-3-1にシステムを変更し、内容自体は明らかに向上。勝ち点獲得という成果は上がらなかった中でも、試合展開に即した采配という意味では今後に期待したくなるようなゲームだったような気がします。対する18位の金沢も、敗れた前節の讃岐戦は決定機も数度創り出すなど、そこまで悪くない内容の試合を繰り広げており、調子は一時期より確実に上向き。6ポイント差の両者がぶつかる残留争い直接対決が、お互いにとって負けられない一戦であることは言うまでもありません。予想も非常に難しい所ですが、リーグ全体で見ても最少得点の山口と2番目に得点の少ない金沢の対戦という点も考慮して、ここはスコアレスドローの「0」で勝負します。

文=土屋雅史

予想難易度が高いとされるJ2は、toto当せんのカギを握る重要な要素の一つ。国内サッカー事情に精通した土屋雅史氏がJ2を徹底解剖する! 『今週のJ2(http://www.totoone.jp/j2/)』はサッカーくじtoto予想サイト『totoONE(http://www.totoone.jp/)』にて好評連載中。
※本文中の「1」はホームチーム勝利、「0」は引き分け、「2」はアウェーチーム勝利。

■明治安田生命J2リーグ第19節
2017年6月17日(土)19時キックオフ
大分トリニータvsカマタマーレ讃岐(大分銀行ドーム)

■明治安田生命J2リーグ第19節
2017年6月17日(土)19時キックオフ
ツエーゲン金沢vsレノファ山口FC(石川県西部緑地公園陸上競技場)

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