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横浜FMウーゴ・ヴィエイラ、家族の存在が「特別な得点」の原動力に

2017.06.05

神奈川ダービーで先制点を挙げたウーゴ・ヴィエイラ [写真]=清原茂樹

「最初、中央に入ったけど、クロスが来た時に(ボールが)超えるなと思って、マルティノスを見たら、届くなと思った。だからちょっと下がって横に動いて、ここに来るだろうと思った。合わせられて良かった」

 前節の清水エスパルス戦で決めた2発のスーパーゴールを受けて、この日は6試合ぶりの先発復帰。53分に右サイドで天野純がボールを持った瞬間、ウーゴ・ヴィエイラはゴール前に位置を取った。しかし、天野のボールは左のマルティノスへ。マルティノスがダイレクトで折り返すと、動き直していたウーゴ・ヴィエイラが左足で決めた。


 ウーゴ・ヴィエイラにとって、今日のゴールは特別だった。来日して初めて経験する神奈川ダービーに家族を招待していた。何より、3月下旬に日本で産まれた愛娘が見守る中、決めたゴールに「やはり特別な得点でした。娘が初めて見に来て、その中で決められた。スペシャルな瞬間だった」と表情も明るかった。

 挨拶代わりの開幕連続ゴールで、決定力の高さを見せ付けたウーゴ・ヴィエイラだったが、コンディションが整い、スタメンで出るようになってからはゴールから遠ざかった。次第にベンチスタートとなり、試合に出られない日々が続いた。「ストレスは溜まったし、日本に来たのは試合に出るためだから、試合に出られないということは、僕を必要としている他のチームに行かなきゃいけないのではないか」。そんな葛藤もあったという。

 それでも「違う国から来て、守備とか慣れなきゃいけないことも多くて。それに負けずに日々練習してきた」と努力を惜しまなかった。キャプテンの齋藤学も、「ペナ(ルティーエリア)の中での動きはいいけど、他のところで貢献する動きが最近は高まってきている」とウーゴ・ヴィエイラの変化を指摘する。

 ケガからの復帰を果たした富樫敬真との交代で、83分にピッチを後にしたが、「敬真は素晴らしい選手。試合に出る時には『絶対に点を決めろよ』と声を掛けている」とワントップの定位置を争うライバルながら、後輩を気に掛ける兄貴肌の一面も見せた。

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