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【ライターコラムfrom鳥栖】“エピソード”を増やさないため…指揮官はビデオ判定導入望む

2017.05.11

鹿島戦での試合後会見でのフィッカデンティ監督 ©J.LEAGUE PHOTOS

 練習後、マッシモ・フィッカデンティ監督の囲み取材をしていると彼の口から頻繁に出てくる言葉ある。それが「エピソード」。もちろん、「昨日、こんなことがあってさ! 楽しかったよ」という類いの話ではない。試合の判定に対するものだ。

 5月3日に行われたルヴァンカップ第4節・ヴィッセル神戸戦翌日の囲み取材では、最初から判定の話になった。「2試合(J1リーグ第9節・鹿島アントラーズと前述の神戸戦)とも勝てなかったんですが、リーグ戦のセレッソ大阪戦、ジュビロ磐田戦、昨日の試合(神戸戦)もゴールはオフサイドだった。明らかなオフサイドでしたけどちょっと続きすぎかなと思います」


 神戸戦ではオフサイドだった選手のシュートをきっかけに鳥栖は失点して0-1で敗れた。C大阪戦も、磐田戦も映像を見るとオフサイドだが、そこからゴールが生まれていずれも鳥栖は破れている。

 もちろん、敗戦の原因を判定のせいにしているのではない。

「もう1つ、2つ、(チームの実力を)積み重ねていかないとそういう要因(判定)があって結果がこうなってしまっているということもある。もっと強いチームにならないと勝てないかもしれないと選手にわからせて乗り越えてやっていくしかない」と判定に勝敗を左右されないチーム作りをしようとしている。そのうえで、「選手たちだけではなく、サッカーの運営に関わる方々の全員がプロであってほしいというところはあります」と続ける。

マッシモ・フィッカデンティ

[写真]=DAZN for Getty Images


 自分は監督として勝つためにチームをレベルアップして行く。だから、審判など試合に関わる人もレベルアップして、選手や観客をはじめ誰もがプレーを楽しみ、判定に納得できる環境にしてほしいというのがフィッカデンティ監督の思い。

「私はピッチの中でビデオ判定に賛成派ですので、この機会に私は支持しているということを言っておきたい。そうすれば誰の不満もなく、あとでいろいろ言う必要もない。映像を見てルールに基づいて判定すればいい」

 ビデオ判定によって、判定が覆り相手にPKを与えるなど不利な状況になることも承知のうえでフィッカデンティ監督はこう話す。

 野球やテニス、大相撲でも今や当たり前になっているビデオ判定。昨年のクラブワールドカップではVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)がFIFA主催大会で初めて導入された。試合の流れを妨げるなど様々な問題はあるが、Jリーグでも導入すれば、フィッカデンティ監督の「エピソード」も減るはずだ。

文=荒木英喜

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