2017.05.02

【土屋雅史氏のJ2展望】アウェイで水戸が山形に競り勝つと予想…讃岐vs千葉では37歳の2人に要注目

試合後にサポーターへ挨拶をする水戸のFW林陵平(写真中央) [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
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■山形へ凱旋を果たす水戸FW林陵平は3戦連発中と好調を維持

 3勝4分3敗で14位の山形と、4勝2分4敗で13位の水戸が対峙する一戦。このゲームは4年半に渡ってNDソフトスタジアム山形をホームとして戦ってきたストライカーの凱旋試合でもあります。

 今シーズンの水戸を最前線で牽引している林陵平は、下部組織時代を過ごした東京Vのトップチームを経て、柏ではJ1優勝やACL出場など貴重な経験を積みましたが、出場機会も限られていた2012年の夏に山形へ新天地を求めます。加入したシーズンは16試合出場2得点と、なかなか真価を発揮しきれなかったものの、翌シーズンの2013年には一気にブレイクし、定位置を確保しながらキャリアハイの12ゴールを挙げ、チームの重要なピースとして躍動。ただ、11月に左ひざ前十字靭帯損傷の大けがを負ってしまい戦線離脱を強いられると、その影響もあって、2014年はほとんどリーグ戦に出場できませんでした。

 そんな林がシーズン初スタメンに抜擢されたのは、何とJ1昇格プレーオフ決勝。“山の神”として一躍時の人となった山岸範宏の劇的な後半アディショナルタイム弾で準決勝を勝ち上がり、4年ぶりの昇格が懸かった大事なゲームで、石﨑信弘監督は林に勝負を託しました。結果はご存知の通り、1-0で山形が勝利を収め、6位からの下剋上を達成。実は第一子が生まれたばかりだったという経緯もあり、まさに二重の喜びとなった林が試合後、嬉しそうに「ホント最高ですよね!」と話していた姿が強く印象に残っています。

 それからJ1とJ2を経験する2シーズンを山形で送り、今シーズンから水戸に完全移籍した林は、ここまで10試合で6ゴールと2013年シーズンを上回るハイペースで得点を量産しており、「携帯の中にたくさんストックが入っている」と自ら語る、おなじみの“海外サッカー選手がやっているゴールパフォーマンスシリーズ”も、既にパウロ・ディバラ、アントニー・モデスト、アントワーヌ・グリーズマン、シモン・テロッデと4人分も披露しています。もちろん今回もかつてのホームで“新作”を打ち出したい所でしょうが、当然元チームメイトでもあるディフェンス陣はそれを封じようと躍起になっているはず。ただ、2連敗中の山形に対して、水戸は現在3戦無敗の上に前節は町田に3-2で完勝しており、林も3戦連発と絶好調をキープしています。それも考慮しつつ、今回はアウェイで水戸が競り勝つという「2」を予想したいと思います。

■数少ない“ゴールデンエイジの生き残り”が、ピッチ上で相見える

 5試合ぶりの勝利を目指す21位の讃岐と、今シーズン初の連勝を狙う12位の千葉がPikaraスタジアムで激突する一戦。このゲームには今や現役選手もかなり少なくなってきているゴールデンエイジの2人が、ピッチ上で対戦する可能性が秘められているのです。

 木島良輔。37歳。帝京高校時代に快速ストライカーとしてその名を知られるようになった彼は、卒業後に名門の横浜FMへ加入。早くもルーキーイヤーでデビューこそ飾ったものの、レギュラー定着には至らず、退団後は一時無所属状態が1年近く続く浪人生活も経験しながら、以降は大分、東京V、熊本を渡り歩き、初のJFL挑戦となった町田ではシーズン16ゴールを挙げるも1年で退団。さらに松本、東京Vを経て、2013年に讃岐へ加入します。

 帝京の先輩でもある北野誠監督の下、再び挑んだJFLで15ゴールを叩き出した木島は、クラブの悲願でもあったJ2昇格に大きく貢献すると、昇格初年度にJ2の21位として臨んだJ2・J3入れ替え戦でも、第2戦で大会唯一のゴールを決め、チームをJ2残留に導く大仕事を成し遂げます。近年は少しけがも増えてきてはいますが、在籍5シーズン目となった今シーズンもここまで5試合に出場。第9節の岐阜戦では相変わらずの切れ味鋭いドリブルでアシストを記録するなど、いまだ健在を印象付けるプレーを披露しています。

 羽生直剛。37歳。八千代高校時代に高校選手権ベスト8を経験し、進学した筑波大学では2001年のユニバーシアードで世界一にも輝くなど、大学サッカー界屈指のミッドフィルダーとして名を馳せると、2002年には千葉へ加入。開幕戦でいきなりJリーグデビューを果たし、1年目からコンスタントに出場機会を重ねていきます。そんな彼に大きな転機をもたらしたのは、2003年にイビチャ・オシム監督が新指揮官として就任したこと。阿部勇樹や佐藤勇人らとオシムサッカーの中軸を託された羽生は、「プロになってからは『最後まで汗をかこう』と決めたんです」と自ら話すように、ハードワーカーとして確固たる地位を築き上げ、2006年にはオシム監督によって日本代表にも招集されるなど、着々とキャリアを積み重ねていきます。

 2008年に完全移籍で加わったFC東京でも、すぐにゲームキャプテンを任され、城福浩監督の元で存在感を放ち続けた羽生は、J2を戦うことになった2011年も主力として1年でのJ1復帰に貢献すると、2013年には城福監督が率いていた甲府で1年間プレーしましたが、翌2014年シーズンにはFC東京へ復帰。今度はマッシモ・フィッカデンティ監督が採用したトレスボランチの一角という難しい役割も、「やりこなせた時の充実感というのは大きい」とポジティブに捉えながらきっちりこなし切り、ベテランとしての適応力をアピールします。ただ、大きく出場機会を減らした2016年シーズン終了後に、古巣への復帰を決断。今シーズンからは10年ぶりに千葉のユニフォームを纏い、チームのJ1復帰のみを目指して奮闘しています。

 高校3年時の高校選手権準々決勝でも対戦している2人は、なかなかプロ入り以降で対戦する機会がなく、リーグ戦のピッチに同時に立っていたのは2004年9月23日の千葉vs大分が最後。実にその時からは12年近い月日が経過しています。いわゆるゴールデンエイジの中でも、そこまで派手なキャリアを送ってきた訳ではない2人かもしれませんが、37歳になってもまだ現役を続けていることが何よりの勲章であることは、改めて言うまでもないでしょう。彼らが久々にピッチ上で再会することを願いつつ、双方の現状を鑑みて、ここは千葉がアウェイで連勝を達成する「2」で勝負します。

文=土屋雅史

予想難易度が高いとされるJ2は、toto当せんのカギを握る重要な要素の一つ。国内サッカー事情に精通した土屋雅史氏がJ2を徹底解剖する! 『今週のJ2(http://www.totoone.jp/j2/)』はサッカーくじtoto予想サイト『totoONE(http://www.totoone.jp/)』にて好評連載中。
※本文中の「1」はホームチーム勝利、「0」は引き分け、「2」はアウェーチーム勝利。

■明治安田生命J2リーグ第11節
2017年5月3日(水)14時キックオフ
モンテディオ山形vs水戸ホーリーホック(NDソフトスタジアム山形)

■明治安田生命J2リーグ第11節
2017年5月3日(水)14時キックオフ
カマタマーレ讃岐vsジェフユナイテッド千葉(Pikaraスタジアム)

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