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【鳥栖vs広島プレビュー】鳥栖が得意のホームで優勝戦線復帰を目指す 広島はウタカの不調をカバーしたい

2016.09.16

サガン鳥栖 得意のホームで広島を迎え撃つ、今節でJ1残留確定の可能性も

 2ndステージ2位浦和レッズとの直接対決だった前節を0-2で落とし、6位に後退した。しかし、首位川崎フロンターレとの勝ち点差は「4」しかなく、十分にステージ優勝を狙える位置にいる。優勝戦線にとどまり続けるためには、今節で勝利することが必要だ。しかし、チームはそんなプレッシャーを感じさせることなく、いつもどおり、目の前の試合に集中する姿勢を崩していない。


 J1リーグ戦での対サンフレッチェ広島戦は8戦連続未勝利と、鳥栖にとって相性は良くない。しかも、1stステージの対戦では2分の失点を皮切りに3失点を喫し、シュートも1本のみに封じ込まれた。だが、あの頃の鳥栖と今の鳥栖は違う。マッシモ・フィッカデンティ監督の戦術が浸透した中で個の特長も融合している。前節は4試合ぶりの複数失点に加え、7試合ぶりの無得点と悪い部分が出てしまったが、チームとしてやろうとしていることは徹底している。

 ホーム8戦連続負けなしで、最近の4試合で無失点を継続しているのは、チームの成熟度が上がっているから。MF福田晃斗は「広島は守る時はしっかりと引いて、ウチにボールを持たせてくれると思う。そこで焦れずにしっかりと回すことと、縦パスを入れるメリハリを意識してやることが大事」と話した。自慢の守備をしっかりと機能させて、福田の言う攻撃につなげることができれば、苦手の広島相手にも勝機は十分。勝てばJ1残留確定の可能性もあり、選手のモチベーションも上がっている。(荒木英喜)

サンフレッチェ広島 J1連覇へ負けられない一戦、勝利には茶島&柴崎らの奮起が必須

 公式戦3試合連続勝ちなしと、厳しい戦いが続く。2ndステージでは首位川崎と勝ち点「8」差。まだ逆転は可能ではあるが、相当に厳しい数字と言わざるを得ない。年間順位でも3位鹿島アントラーズとは7ポイント差。もし鳥栖戦、浦和レッズ戦に連敗し、鹿島と川崎が連勝すれば、広島のチャンピオンシップ出場の可能性が消えてしまう。昨年の王者としての誇りを、今こそ発揮すべき時だ。

 現状は厳しい。現在、リーグ得点王のピーター・ウタカは疲れも溜まり、公式戦4試合連続無得点。ウタカという巨砲の不発が苦戦につながっていることは、言うまでもない。ただ、確かに研究されてはいるが、対大宮アルディージャ戦でもウタカ自身はビッグチャンスを何度も迎えており、練習でも絶好調とは言えないまでも状態は上がっている。ウタカを生かすサポートがうまくはまれば、量産ペースに乗れるはずだ。つまり問題は、ウタカというよりもチームとしての距離感や機能性の方だろう。シャドーに位置している茶島雄介や柴崎晃誠、さらにボランチの青山敏弘らとウタカとの関係性を再整備することが上昇への道。15日に森保一監督が珍しく広いコートでの紅白戦を選択したのも、そこが狙いだろう。

 ルヴァン杯で美しいFKを決めた森崎浩司やミキッチら、ベテランがコンディションを上げているのは頼もしい。セットプレーからの失点が続いており、難しい状況でも我慢が足りないのは広島らしくもないが、その課題がわからないほど、経験は浅くないはずだ。まずは難敵、鳥栖を相手に、本来の広島を取り戻したい。(紫熊倶楽部 中野和也)

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