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【予想スタメン】広島にとって特別な日のJ開催…名古屋は背水の陣で敵地に乗り込む

2016.08.05

2016明治安田生命J1リーグ・セカンドステージ第7節
8月6日 19:00 サンフレッチェ広島 vs 名古屋グランパス(@エディオンスタジアム広島)

サンフレッチェ広島 前節は12試合ぶりのノーゴール、新外国人FWは切り札として起用濃厚

 8月6日という広島にとっては特別な日(原爆祈念の日)に、史上初めて広島でJリーグが開催される。スポーツの歴史的な意味においても、非常に大きな意味を持つ戦いとなることは疑いない。もちろん、広島の選手たちにとっては、大きなモチベーション。勝利して、サポーターとともにこの特別な日に想いを馳せたいと、多くの選手たちが語っている。ただ一方で、想いが強すぎてプレッシャーになることも考えられるわけで、そういう意味でも難しい試合になるだろう。


 前節のガンバ大阪戦は、攻守に渡ってしっかりと戦えてはいたが、相手の素晴らしいミドルシュート1本で敗れた。チャンピオンシップ出場に向けて、非常に痛い黒星であったことは間違いない。ただ、連勝すればまだまだチャンスは残っているわけで、この名古屋戦は“反攻の起点”。一時は乱れが生じた守備も2試合1失点と安定に向かっている。攻撃面において、前節は12試合ぶりの無得点試合となってしまったが、内容は悪くない。期待の新外国人FWアンデルソン・ロペスもJデビューを果たし、5本のシュートを放った。もちろん、連係の部分や身体のキレのところはまだまだ上げるべきだが、ポテンシャルの高さを示すことができたのは収穫だろう。

 シモビッチをはじめとしてJ屈指の高さを誇る名古屋を相手に、予想スタメンの中で180センチ台の選手が千葉和彦だけというのが、広島の現状。高さ不足は否めないが、それでもG大阪戦では長沢駿やパトリックという大砲を相手に堂々たる戦いを演じた。高い集中と予測を駆使して泥臭く体を当てる強度の高い守備ができれば、大きな破綻はあるまい。(紫熊倶楽部 中野和也)

名古屋グランパス 前節で連敗ストップも14戦未勝利、新システム採用で守備力向上

 前節で連敗は阻止したものの、これでリーグ戦14試合未勝利となった名古屋は、未だ危機的状況の最中にある。J1・2nd第6節終了時点で勝ち点2の現状をいかに打破するか。今は新たに導入した5-4-1のシステムにすべてをかけるしかない。中村俊輔不在とはいえ、タレントぞろいの横浜F・マリノスを無失点に抑えたことで守備については一つ落ち着いた感があるチームだが、依然として守備のバランス取りの作業は継続中。特にサイドハーフとシャドーを兼ねるような仕事を要求されている永井謙佑や和泉竜司のポジションの負担をいかに軽減していくかは、攻撃面にも関わる最重要課題。そこにメドがつけば後ろに重きを置いたフォーメーションでの戦い方も様になってくる。

 今週からチームに正式に加わったジュロヴスキーアシスタントコーチは、スタンドからのスカウティングとしてゲームに参加するが、そのあたりの指揮系統の整理も含めてチームのバランス取りが勝敗に及ぼす影響は大きい。しかし、現状を逆手に取れば、わずか数日で準備した新布陣を実戦で運用し、勝ち点1を奪って次なる準備に取り掛かった現状は悪くないとも言える。戦力としても最前に川又堅碁が戻り、中盤にも小川佳純と田口泰士が復帰する可能性も浮上してきた。このたび特別指定選手に登録された慶應義塾大学のキャプテン宮地元貴も今節からプレー可能で、メンバー構成はここにきてバリエーションが増えてきた感もある。彼らは攻守に変化をつけられる存在だけに、起用法次第では大きな力にもなるだろう。

 もはやなりふりを構っている状況ではなく、勝つために使える物は何でも使う姿勢は随所に見えてきた。15戦ぶりの勝利を求めて、相手が前年王者だろうとアウェーだろうと、名古屋は並々ならぬ覚悟で挑む。(今井雄一朗)

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