ACL第6節でリーグ第4節ぶりに復帰し、ゴールを決めた広島FW浅野拓磨 [写真]=Getty Images
■サンフレッチェ広島 ACLで負傷明けの浅野が得点を記録、主力3選手が先発復帰濃厚で攻撃力アップに期待
第9節のジュビロ磐田戦で露呈したのは、相手がしっかりと広島対策を構築してきた時の破壊力不足だった。それは横浜F・マリノス戦から2試合連続となる「1試合シュート5本」という数字にも表れている。もちろん、これは攻撃の主役である青山敏弘(磐田戦は千葉和彦も)が体調不良のために先発できず、決定的なパスが供給されていないという事実もある。だが、要因はそれだけではあるまい。
ACL第6節では若者たちが、我慢強く左右上下に揺さぶりながらスペースを作り、最後はサイドからのクロスによってゴールを奪った。だが、Jリーグの場合、広島が左右に揺さぶっても、中央のスペースはなかなか空けてもらえない。研究はそれほど徹底されており、対策も厳しい。そこを打破するパワーが期待できるのは、ピーター・ウタカの創造力とミキッチの突破くらいなのが現状だ。
また、ACLでもパワープレーからPKを献上、磐田戦でもシンプルなハイクロスで崩されてしまったように、ハイボールへの対策にも課題が残る。鳥栖戦においても昨季、セットプレーからのハイボールで豊田陽平に2点を決められてしまった。昨季のドウグラスというセットプレーでの跳ね返し役が今季は不在であり(昨季の鳥栖戦ではドウグラスは途中交代)、有効な対策を見出し切れてはいない。
ただ、攻撃面で言えば浅野拓磨、青山敏弘、千葉和彦が先発に復帰予定であり、コンビネーションサッカーの申し子である森崎浩司もACLで実戦復帰を果たした。また、守備陣でも吉野恭平や大谷尚輝がFCソウル戦で強さを発揮しており、新たな戦力としても期待できる。故障者が復帰し、若者たちが力を示し始めた広島。本来の実力を発揮するのはこれからだ。(紫熊倶楽部 中野和也)
■広島予想スタメン
3-6-1
GK
林卓人
DF
塩谷司
千葉和彦
水本裕貴
MF
ミキッチ
青山敏弘
森崎和幸
柏好文
ピーター・ウタカ
柴崎晃誠
FW
浅野拓磨
■サガン鳥栖 湘南に敗れて今季初の連勝を逃す、決定力不足は未だ払拭できず
第9節のベガルタ仙台戦で公式戦10試合ぶりの勝利をつかんだ。しかし、続く第10節の湘南ベルマーレ戦では0-1で敗れ、再び決定力不足を露呈した。湘南には敗れたが、チーム走行距離は124キロメートルを超えるなどハードワークは健在。シュートも湘南の倍となる10本を放った。あとは決めるだけというところまできている。ただし、湘南戦では攻撃が単調になったことも無得点だった要因の一つだ。
最大の得点源である豊田陽平を生かすクロスは鳥栖の武器だが、それだけでは相手の守備を簡単にさせてしまう。豊田を生かすために、周りの選手がいかに動けるかが今節のポイントになる。そのためには、早坂良太が「ピッチ内でもっと喋らないといけない」と話したように、コミュニケーションをより密にすることが必要だ。チーム状態は決して悪くないが、結果がついてきていない今、チームとして何をやるべきかを明確にすることが大事。セットプレー絡みの失点が多いのも、コミュニケーションを増やすことで改善に向かうはずだ。
ここまでの被シュートは72本とリーグで2番目に少なく、今季はボール保持率を上げて試合の主導権を握る戦術を目指しているが、それが機能している証拠。対広島戦はアウェーで未勝利だが、この特長を生かして広島の攻撃を封じることができれば、勝利に近づける。あとは前述したようにゴールを決めるだけ。苦手とする広島戦で鳥栖の真価が問われることになる。(荒木英喜)
■鳥栖予想スタメン
4-4-2
GK
林彰洋
DF
藤田優人
キム・ミンヒョク
菊地直哉
吉田豊
MF
キム・ミヌ
高橋義希
チェ・ソングン
ペク・ソンドン
FW
豊田陽平
岡田翔平
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