オークランド戦に臨んだ広島の森保一監督 [写真]=ChinaFotoPress via Getty Images
サンフレッチェ広島は、13日に行われるFIFAクラブワールドカップ2015準々決勝でアフリカ代表のマゼンベと対戦する。試合を前日に控えた12日、広島の森保一監督が公式会見に臨んだ。
広島は、10日に行われた同大会開幕戦でオセアニア代表のオークランド・シティ(ニュージーランド)と対戦。MF野津田岳人、MF柴崎晃誠、MF清水航平が次々と負傷したものの、2-0で勝利を収めてベスト8に駒を進めた。
初戦で負傷者続出のアクシデントに見舞われ、中2日で準々決勝に臨む広島。厳しい戦いが続くが、4年間で3回のJ1制覇を導いた森保監督はいたって冷静だった。
「日程的な状況、そしてケガ人が多く出ているという状況はポジティブに受け取っている。これまでも色んな試練、逆境はありましたし、そういうことを乗り越えて行かなければシーズンを戦っていけないですし、タイトルを取ることができない」と自信を語り、厚い選手層で今季J1制覇を達成した貫禄を伺わせた。
「もちろんチームとしては痛いが、新たに出てきてくれる選手に対しての期待のほうが大きい。チームとしての戦術は誰が出ても変わらないし、各ポジションで試合に出た選手がそれぞれの役割を全うする。チームのコンセプトの中で個々の特長を出していくこと、あとはチーム一丸となって常にタフに粘り強く戦い抜くといく気持ちを持って、強いメンタルで試合に臨めば勝利をものにすることができると思っている」
とはいえ主力選手の離脱は広島にとっても痛手となる。同監督は、「3人のうち野津田、柴崎に関しては長期離脱になるようなケガで明日は出ることができない」と明言。だがその一方で、「清水に関しては出場、プレーが可能という報告を受けて今日のトレーニングに臨んでいます」と朗報も明かした。
2選手が離脱したことにより、マゼンベ戦では「よりフレッシュな選手にプレーしてもらう」と話す森保監督は、「マゼンベは身体能力が高く、非常に厳しく難しい試合になる。守備の部分でしっかりと相手の攻撃を前線から食い止められるように選手起用を考えていきたい」と対戦相手を警戒。
「個々の力があるので、1対1の局面をできるだけ作らせないように戦わなければいけない。彼らの攻撃をしっかりと我々が止めることによって、そこから先の速攻も遅攻も状況を見て仕掛けることができればと思っている」としっかりとした守備が攻撃のカギになると主張。「我々はこれまで通りチーム一丸となって組織で対戦相手を上回って勝利を目指して頑張って行きたい」と、いつも通りの戦い方で勝利を目指している。
広島は、2012年にクラブW杯初出場を果たし、今大会が2回目。前回は準々決勝でアフリカ代表のアル・アハリ(エジプト)に敗れたため、今大会でアフリカ勢に対して3年越しのリベンジを狙う。森保監督も「今回、2012年の戦い方を踏まえて、また一つチームとして新たな歴史を刻むという部分で、マゼンベに勝って一つ上のステージで戦いたい」と語り、初のベスト4入りへ勝利を誓った。