CSを制してJ1王者に輝いたサンフレッチェ広島 [写真]=兼子愼一郎
明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦が5日に行われ、サンフレッチェ広島とガンバ大阪が対戦した。
2日にG大阪のホームで行われた第1戦では、60分にFW長沢駿のゴールでG大阪が先制したものの、80分にFWドウグラスのゴールで広島が同点に追いつく。直後の81分にMF今野泰幸が勝ち越しゴールを奪い、G大阪がリードして終盤に突入したが、86分にG大阪DFオ・ジェソクが一発退場となる。すると後半アディショナルタイム1分に広島のDF佐々木翔、同6分にMF柏好文が得点し、3-2で広島が逆転勝利を収めた。広島は勝利、引き分け、0-1、1-2の負けでも優勝。G大阪は勝利が絶対条件となる。
逆転での連覇を狙うG大阪は、第1戦に続き前線に長沢をスタメンに起用。出場停止のオ・ジェソクの代役にはDF米倉恒貴が起用された。一方、2012年、2013年の連覇以来、2年ぶりの優勝を狙う広島は第1戦と同じ11人を決戦に送り込んだ。
この試合、最初にチャンスを作ったのは広島。4分、左サイドの清水航平からパスを受けた柴崎晃誠が、エリア手前左から右足ミドルシュート。ボールは枠を捉えたが、ここはGK東口順昭がなんとか弾き返した。
一方、勝たなければならないG大阪も攻める。8分、右サイドでボールを持った宇佐美貴史がクロスを供給。ファーサイドに飛び込んだ大森晃太郎が頭で合わせたが、ここは枠を捉えきれなかった。続く9分、左CKを獲得すると、遠藤保仁のクロスボールからニアの米倉がヘディングシュート。しかし、ここは相手DFのブロックに遭い、わずかに枠の上へ外れてしまった。
その後もG大阪が広島を押し込む展開が続く。12分、左サイドの宇佐美が逆サイドへ展開すると、エリア内右でこれを受けた阿部浩之がボレーシュート。しかし、ここはGK林卓人が横っ飛びでなんとか弾き出してCKに逃れた。
G大阪は自陣にしっかりと引いて守る広島をなかなか崩せずにいたが、セットプレーからスコアが動く。27分、右CKから遠藤がクロスを入れると、ファーサイドの今野泰幸が右足ボレーシュート。GKの手前で広島DF佐々木が触れると、コースが変わったボールがネット右を揺らした。アウェイのG大阪が先制に成功した。今野は準決勝の浦和レッズ戦、広島との第1戦に続き、3試合連続ゴールとなった。
広島は40分、左サイドでボールを持った柴崎が逆サイドに展開すると、青山敏弘がスルーして駆け上がってきた塩谷司がミドルシュート。相手DFに当たったこぼれ球を柴崎が左足で狙ったが、ここはわずかに枠の左に外れてしまった。このまま1-0でG大阪がリードして前半終了を迎えた。
後半立ち上がりの46分、G大阪は宇佐美がワンツーからパスを受けた宇佐美がエリア左からシュート。しかし、ここは枠の右に外れてしまい、追加点とはならない。
56分、両チームともに最初のカードを切る。広島は佐藤寿人を下げて浅野拓磨を投入。G大阪は大森に代えて倉田秋を投入した。前に出るG大阪に対し、広島はカウンターからチャンスを作る。62分、交代出場の浅野が中盤でボールを奪うとそのまま個人技で突破。エリア内で接触があったが、笛がなることはなかった。
64分、G大阪は長沢を下げてパトリックを投入。一方、広島もミキッチに替えて第1戦で決勝ゴールを決めた柏を投入した。広島は70分、相手最終ラインの裏でボールを拾った浅野が決定機を迎えたが、ここはなんとか西野貴治が戻ってシュートを打たせなかった。
すると76分、ついにスコアが動く。右サイドの柏がドリブルでエリア横まで持ち上がり、クロスを供給する。するとファーサイドから走りこんだ浅野がヘディングシュート。これがゴール左下に決まり、広島が同点に追いついた。
G大阪は前線にロングボールを送り、パワープレーでチャンスを生み出そうとするが、なかなかゴールを割ることはできない。89分、広島は清水航平を下げて水本裕貴を投入。相手のパワープレーを防ぎにかかる。後半アディショナルタイム5分には米倉がクロスボールからオーバーヘッドシュートを放ったが、GK林がしっかりとキャッチした。
このまま広島が1-1のまましのぎ切り、2試合合計スコアを4-3で終えた。この結果、広島が2013年以来2年ぶり、3度目のJ1リーグ王者に輝いた。
開催国王者となった広島は、10日から開幕する2015FIFAクラブ・ワールドカップでオセアニア王者のオークランド・シティと対戦。また、26日には天皇杯準々決勝でFC東京と対戦する。
By サッカーキング編集部
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