2ndステージ、年間順位ともに首位に立つ広島 [写真]=Getty Images
■サンフレッチェ広島 2012年の初優勝時以上の好成績でリーグを牽引
前節の山形戦での勝利で、年間勝ち点を「58」に伸ばした。浦和と同勝ち点ながら、得失点差が「+30」と浦和に「8」の差をつけて首位に立った。2012年の初優勝時の同時期は勝ち点53。得失点差が「+25」だったことを考えても、現時点での広島はクラブ史上最も結果を出しているチームとなっている。
前節の山形戦においても、自分たちのミスから先制点を献上しながら、ミキッチの今季初得点で追いつき、終わってみれば3ゴールを奪って今季5度目の逆転勝ち。6本目となる被PKはリーグワースト2位と課題を残すものの、林卓人が3本連続となるPKストップ。圧巻の活躍を見せる広島の“仁王様”の活躍が際立って、広島は今季3度目の3連勝を記録した。年間だけでなく、2ndステージでも首位に立った。
今節の対戦相手である鳥栖とは、今季はリーグ戦だけでなくカップ戦でも対戦し、1分1敗。リーグ戦では先制されたものの逆転し、そのまま勝利かと思った後半のアディショナルタイムに豊田陽平のヘッドで同点に。広島が一度逆転した後に追いつかれた、今季唯一の例だ。J1では5勝1分1敗と決して相性は悪くないが、今季は豊田の高さに対応できなかったり、カップ戦では吉田豊にスーパーゴールを決められるなど、巡り合わせは良くない。ただ、佐藤寿人のJ1通算得点タイ記録達成まであと1点と迫っていることもあり、「勝利で寿人さんの記録達成を、ホームでお祝いしたい」(水本裕貴)というモチベーションもチーム全体として高まっている。(紫熊倶楽部 中野和也)
■広島予想スタメン
3-4-2-1
GK
林卓人
DF
塩谷司
千葉和彦
水本裕貴
MF
ミキッチ
青山敏弘
森崎和幸
柏好文
ドウグラス
野津田岳人
FW
佐藤寿人
■サガン鳥栖 本来の堅守を取り戻せば良い攻撃につながる
鳥栖にとって前節清水戦の無失点は、リーグ戦で実に15試合ぶりのこと。0-0で終わって勝ち切ることはできなかったが、無失点という結果は、リーグ最多失点で自信を失いかけていたチームに、本来の堅守速攻というスタイルを取り戻すきっかけになる。選手たちは2ndステージの途中から取り入れた3バックに手応えを感じている。
一方で清水戦は、無失点を意識するあまり攻撃に出ていく迫力を欠いたのも事実。しかし、鳥栖は元来、良い守備から良い攻撃につなげることを大事にしているチームのため、計算できる守備が取り戻せれば攻撃も自然と良い方向に向かう。
そんな鳥栖の前に、広島が立ちはだかる。J1とJ2を合わせたリーグ戦において7戦7敗のエディオンスタジアムは、鳥栖にとってまさに“鬼門”。2ndステージと年間の両方で首位に立つ広島に対して、浮上のきっかけをつかみつつある鳥栖がどれだけ力を出せるかがポイントだ。J1リーグ戦での通算対戦成績も1勝1分5敗と大きく負け越しているが、今季は1stステージで2-2と引き分け、ナビスコ杯の予選リーグでは1-0で勝利している。今季は後半に失速する試合が多く見られるが、1stステージの戦いで見せたような、最後まで走り切るという鳥栖の良さを発揮できれば、エディオンスタジアムでの初勝利が見えてくる。(荒木英喜)
■鳥栖予想スタメン
3-4-2-1
GK
林彰洋
DF
キム・ミンヒョク
菊地直哉
谷口博之
MF
吉田豊
高橋義希
藤田直之
キム・ミヌ
水沼宏太
鎌田大地
FW
豊田陽平
By サッカーキング編集部
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