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Jリーグが人権啓発活動のPR動画を作成…懐かしの選手たちが銭湯に集合

2015.09.10

左からエジソン氏、武藤、ダバディ氏、植田、鄭大世、アマラオ氏、シジマール氏 ©Jリーグフォト

 Jリーグは10日、Jリーグ人権啓発活動の新たなPR映像を制作したことを発表した。

 今回の動画は「差別や暴力のない世界を」のスローガンのもと、日本サッカー協会(JFA)と共同で進めるリスペクト・フェアプレーキャンペーンの一環として、全国のスタジアムなどで行ってきた人権啓発活動をさらに推進し、より多くの方に人権問題への関心を持ってもらうことを目的として制作された。


「差別や暴力のない世界をサッカーから」と題して作成された動画は、Jリーグ女子マネージャーの佐藤美希さんが銭湯に来場する場面から始まり、日テレ・ベレーザのなでしこジャパンMF阪口夢穂が番頭役として出迎える。

 続いて、体重計に乗るFC東京の日本代表DF森重真人と牛乳瓶を左手に持った川崎フロンターレMF中村憲剛が登場。カメラが湯船に向かうと、浴槽内には元ベルマーレ平塚のエジソン氏、浦和レッズMF武藤雄樹、元日本代表通訳のフローラン・ダバディ氏、鹿島アントラーズDF植田直通清水エスパルスFW鄭大世、元FC東京のアマラオ氏、元清水のシジマール氏らが子どもたちと肩を組み合って「アイーダ」を歌っており、人種や国籍、肌の色などの垣根を越えた活動を行っていくことを強調した動画となった。

 この動画は10日から全国のJリーグ各スタジアム、Jリーグ.jp(Jリーグ公式HP)、テレビなどで放映される。

 出演した選手たちはJリーグを通じて以下のようにコメントしている。

武藤雄樹浦和レッズ
「このたびは、人権啓発活動 PR映像に出演させていただき、ありがとうございました。このような撮影は初めての経験であり、また共演させていただいたみなさんも初対面の方々ばかりだったので、最初はかなり緊張しましたが、明るい雰囲気の中、楽しい時間を過ごすことができました。人権を守るためには、一人一人が思いやりの心を持って接することが必要だと思います。相手を思う気持ち、敬う気持ちを持って、差別や暴力のない世界をみんなで作っていきましょう!」

中村憲剛川崎フロンターレ
「地域密着を掲げる Jリーグが人権啓発運動をすることはとても良いことだと思います。 誰も言わなければ何も変わりません。Jリーグが声をあげることによって各地域に運動が根付いていって欲しいと思います。私にはサッカーを通じて出会った多くのバックグランドの違う仲間がいます。スポーツを通して築いた健全な人間関係に差別は存在しないはずで、絶対にあってはならないことです。Jリーグがこの PR映像を作る意義はとても大きいですし、参加させて頂き嬉しく思います。多くの方に見ていただいて、考えるきっかけになればと思います」

鄭大世清水エスパルス
「私の隣には、いつも差別が存在しましたし、海外でも様々な経験をしました。なので、Jリーグの人権啓発に対する取り組みは、とても素晴らしいことであり、私も協力を惜しみません。ただ、差別を受けた人の心の痛みは、その経験がない人には深く理解出来ないと思います。その心に痛みを受ける人が一人でも減ることが私の願いですし、この活動によってサッカーに関わる全ての人たちに共通意識を持ってもらうことが大事だと考えます」

■シジマール氏
「Jリーグ、サッカー界が進める人権啓発運動はとても重要な意味を持っています。肌の色や宗教、どのチームのサポーターかも関係無く、サッカーを通じて皆が同じ人間として認め合う、そんな世界を実現しようという活動に参加できたことを嬉しく思います。今回の撮影では、引退選手や現役選手も力を合わせていて、とても良いことだと感じました。映像を制作したスタッフにも熱い想いが感じられ、感動しました。どんな色のシャツを着たとしても、私たち人間は皆、一つ。人間の力で、もっときれいで、微笑み合える世界をつくっていきましょう!」

■フローラン・ダバディ氏
「私は子どもの時からサッカーファンですが、念願のフランス代表ワールドカップ優勝をおよそ 20年待ちました。優勝したフランス・チームはアルジェリア系フランス人のジダンを筆頭に、アフリカ系、中央アジア系、オセアニア系が混在する人種の坩堝(るつぼ)でした。彼らの絆がサッカーフランス代表の一番の力でした。Jリーグも 1993年に優秀な外国人選手の力を借りて誕生し、20年後の今も、日本に住む私のような外国人のサッカー愛が絶対に必要とされています。私もわずか 4年間、日本代表の通訳として、日本サッカーの国際化に努めましたが、今回の人権啓発運動に参加できて光栄でした」


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