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【ライセンス井本貴史氏がJ3情報をお届け!】井本貴史の『今週のJ3』がスタート! J3の魅力や対象試合の見所を伝えていきます!

2015.07.31

J3で3位につける長野 [写真]=Getty Images

 第784回開催よりJ3リーグ戦がtotoの対象になるということで、今回から『今週のJ3』というコラムをやらせていただくことになりました、ライセンスの井本貴史です。よろしくお願いします!

 まず、J3の魅力は何と言っても“チームや選手との距離が近いこと”ですね。各クラブが地域密着型というか、地元を盛り上げていくために、すごく多くのイベントをやるんですよ。6月末にはFC琉球が「Goo沖縄版/GooHome 全島サッカー1万人祭り2015 沖縄市民デー」という企画を実施し、J3最多観客動員数を記録しました。試合当日に選手がスタジアム周りのブースで販売したり、介護施設を訪問して年配の方と交流するという取り組みをしているクラブもありますし、非常に親しみやすい。チームとプロ契約を結んでおらず、仕事をしながらサッカーをしている選手も多いんですが、率先して地元、リーグを盛り上げようとしていますし、彼らのそういう姿を見ると応援したくなりますよね。


 また、J1やJ2はよりサッカーに詳しい人というか、洗練されたお客さんが多い印象がありますけど、J3はすごく気軽に楽しめるイメージ。おっちゃんがスルメイカを持ってビールを飲みながら試合を見ているみたいな(笑)。ショッピングモールに遊びに行くぐらいの感覚でスタジアムに行けるのもJ3の良いところですし、それがきっかけでチームやJ3に興味を持ってくれればええなと。

 次に、現在のリーグ状況について話していきたいと思うんですけど、とにかく山口が強すぎる。今季からJ3に参入したチームなんですが、堂々の首位ですよ。まず、得点数がおかしい。63得点ってむちゃくちゃですよ。得点ランキングでも山口の選手が上位を独占していますから。山口は現在、J2ライセンスの交付を待っている状態なんですが、申請も通りそうですし、選手たちのモチベーションも高いでしょうね。そして山口を追いかけるのが、町田と長野。町田は2012年にJ2を経験していますし、長野は昨季にJ2・J3入れ替え戦の末に敗れましたから、J2昇格への思いが人一倍強いはずです。また、4位につけている相模原はJ2ライセンスを持っていないんですけど、今季から辛島啓珠さんが監督になって、すごく良いサッカーをしているんです。プレシーズンでもJ2クラブに勝利していましたし、現在の順位に驚きはなく、「やっぱり来たか」という感じですね。

 リーグ状況を振り返ったところで、今開催の対象となっている福島vs鳥取について話していきたいんですが……いきなり難しいわ(笑)。まず、8位の福島は上位陣に勝利したと思ったら、下位チームに負けたりとか、波がある印象。ただ、試合終盤に強いという気がします。後半アディショナルタイムにゴールを決めて勝ったり、ドローに持ち込んだりとかね。粘り強いチームですよ。対する鳥取は、フェルナンジーニョの負傷離脱が不安材料。一度復帰してゴールも決めたんですが、また負傷しちゃって。彼を軸として考えられないことが今季の鳥取の難しいところで、試合によってシステム、起用選手を変えなければいけない。固定メンバーで戦えていない点はマイナス材料と言っていいかもしれませんね。

 藤枝vs長野は、3位につける長野が優位に試合を運びそうです。長野は、夏の選手移籍登録期間で近藤祐介ら即戦力を獲得するなど、積極的な補強で戦力アップに成功しました。また、宇野沢祐次が負傷から復帰したのも大きいです。山口、町田に離されるわけにはいかないですし、敵地とはいえ勝ち点3を積み上げたいところでしょう。その一方で、藤枝は今季から監督が変わり、すぐに結果を残すというよりは、先を見据えて戦っているような気がします。J3屈指の戦力を誇る長野との試合で、藤枝が自分たちのサッカーをどこまでできるかに注目です。

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