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移籍の武藤が1アシスト…FC東京が乱打戦を制しエースの送別試合を飾る

2015.06.27

得点を挙げた東(手前)を祝福する武藤(奥) [写真]=瀬藤尚美

 2015明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ第17節が27日に行われ、FC東京清水エスパルスが対戦した。

 この試合はJ1ファーストステージの最終節となり、FC東京にとってはマインツへの移籍が決まっている日本代表FW武藤嘉紀の移籍前最終戦となった。ホームの味の素スタジアムはチケットが完売しており、武藤のためにもファンのためにも勝利を収めたいところ。一方、清水は前節のヴァンフォーレ甲府戦に敗れて最下位に転落。セカンドステージにつなげるためにも、負けられない試合となった。


 試合は序盤から拮抗した展開となったが、FC東京が最初に決定機を作る。22分、左サイドの太田宏介がペナルティエリア左まで持ち上がりクロスボールを供給。ニアの東慶悟が頭で合わせたが、枠の左に外れてしまった。

 一方の清水にもビッグチャンス。26分、左サイドで浮き球のボールを受けた大前元紀がヘディングで前線につなぐと、森重真人がピーター・ウタカに身体を入れ替えられてしまう。ウタカはペナルティエリア左に進入してキーパーとの一対一を迎えたが、右足で狙ったシュートはGK権田修一にキャッチされてしまった。続く35分、ハーフウェーライン付近でボールを奪うと、一気にカウンターとなる。抜けだした水谷拓磨がキーパーと一対一となったが、右足で放ったシュートは枠の上に外れてしまった。

 立て続けにピンチを迎えたFC東京だったが、38分にワンチャンスをものにする。相手ゴール前で一度はボールを奪われたが、ペナルティエリア手前で梶山陽平がボールを奪い返し、裏に抜けた東にパス。東は冷静にキーパーをかわし、左足で無人のゴールに流し込んで先制点を挙げた。FC東京は清水にチャンスを作られながらもしっかりと守りきり、1-0で試合を折り返した。

 後半立ち上がりから清水が攻勢に出る。50分、ディフェンスラインの裏に抜けだしたウタカが左サイドを持ち上がる。鋭い切り返しでDFをかわし、折り返しのボールを送ると、中央の水谷がダイレクトでシュート。ボールは右ポストを叩いたが、こぼれ球をペナルティエリア右につめていた枝村匠馬がシュート性のクロス。大前がこれを押しこみ清水が試合を振り出しに戻した。

 追いつかれたFC東京はすぐさま動く。53分、三田啓貴を下げて羽生直剛をピッチに送り込む。すると60分、カウンターからゴール前の武藤がパスを受ける。相手DFをひきつけて中央へラストパス。フリーの前田遼一がこれを左足で蹴りこみ、FC東京が勝ち越しに成功した。

 ペースを取り戻したFC東京は6分後にも追加点。66分、左サイドでFKを獲得すると、太田がクロスボールを供給。飛び込んだ前田がヘディングシュートを叩き込み、リードを2点に広げた。

 流れを引き寄せたい清水は、77分に枝村を下げて澤田崇を投入する。83分、ペナルティエリア手前でボールを受けた途中出場の石毛秀樹が右足でミドルシュートを狙う。これがゴール右上に決まり、1点差に詰め寄った。

 その後も清水は最後まで粘りを見せたが、スコアは変わらず。3-2でFC東京が清水を下して武藤の送別試合を飾った。この結果、FC東京は2位、清水は最下位の18位でファーストステージを終えている。

 7月11日から始まるJ1セカンドステージの第1節で、FC東京はアウェーの川崎フロンターレ戦を、清水はヴィッセル神戸とのホームゲームを戦う。

【スコア】
FC東京 3-2 清水エスパルス

【得点者】
1-0 38分 東慶悟FC東京
1-1 50分 大前元紀清水エスパルス
2-1 60分 前田遼一FC東京
3-1 66分 前田遼一FC東京
3-2 83分 石毛秀樹清水エスパルス


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