名古屋グランパスに所属する川又堅碁(中央) [写真]=Getty Images
■名古屋グランパス 4試合で自力得点なしと、攻撃陣に課題
山形戦は課題山積の中で臨む一戦となる。中盤の守備力を一人で支えていたダニルソンが負傷し、長期離脱が決定。その上、前節で代役を務めた磯村亮太が退場処分となり、望月嶺臣は負傷明け間もない状況ということで、本職のボランチが不在となってしまった。山形戦では小川佳純の起用が濃厚だが、中盤の構成力を上げられる存在である一方で守備力が持ち味の選手ではないため、戦い方はより攻撃的かつ支配力を追求しなければならなくなった。
ここ4試合でオウンゴールによる1得点のみという攻撃陣にはなおさらに奮起が求められるが、それに呼応するかのように、今週は西野朗監督と田中マルクス闘莉王が川又堅碁に熱血指導。闘莉王はポストプレーについてDF側からの視点を交えて熱心に指導し、西野監督はスルーパスの呼び込み方や抜け出し方を自らパスの出し手となって教え込んだ。今節では2トップの採用が確実で、小川、矢田旭、小屋松知哉とパサーが揃う中盤に対し、指導の成果を見せられるかは実に見もの。その他にも指揮官は相手守備ラインの突破について、今まで以上に丁寧な指示を与えており、山形対策についても万全を期して土曜日を迎える。
ナビスコ杯での前回対戦時はセットプレーで後れを取ってドローに持ち込まれたが、当時と今ではセットプレーの守備方法は改善されており、大きな不安はない。矢田は「相手は最初はハイプレスで来るだろうから、まずはシンプルに戦って、プレスが収まったらポゼッションを高めていきたい」とゲームプランを描いた。内容では完敗だったFC東京戦の反省は全員が強く意識しており、油断も皆無。連勝への算段は整っている。(今井雄一朗)
■名古屋予想スタメン
3-4-1-2
GK
楢崎正剛
DF
竹内彬
田中マルクス闘莉王
本多勇喜
MF
矢野貴章
小川佳純
矢田旭
永井謙佑
小屋松知哉
FW
川又堅碁
松田力
■モンテディオ山形 名古屋戦未勝利も、戦力的な差は埋まっている
リーグ戦では2連敗中。今節対戦する名古屋戦はアウェーである他、日程的な条件で大きなハンディキャップを抱えている。水曜日に行われたナビスコ杯仙台戦でも、ここまでメンバーから外すことのなかった石川竜也を休ませるなど、リーグ戦先発メンバーの出場を極力回避し、今節に備えてきた。
その仙台戦ではリーグ戦の控えメンバー中心の構成だったが、しっかりと勝利という結果を出した。今節にいい流れでつなげることができそうだ。また、この試合のベンチに山田拓巳が入り、リーグ開幕戦の負傷からようやく試合出場が可能な状態になった。また、宇佐美宏和も長期離脱から復帰しており、今月腰を痛めて離脱した當間建文も復帰へ向けて最終調整に入っている。足りなかった守備の選手が続々と戻ってきているのは明るい材料だ。
ただし、水曜日のナビスコ杯で控えメンバーはほぼフルに戦っていることで、試合後半に流れを変えるジョーカー的な選手は体が重い状態で投入されることは懸念される。
前回山形がJ1に所属した2009〜2011年、名古屋との通算対戦成績は1分5敗と未勝利。圧倒的な戦力差、局面での個の能力の差を痛感させられる対戦チームだった。名古屋とは今季ナビスコ杯で対戦し、3-3と勝ち点を分け合った。戦力的な差は埋まっているように見えたが、果たしてリーグ戦でどのような結果になるか。(totoONE編集部)
■山形予想スタメン
3-4-2-1
GK
山岸範宏
DF
舩津徹也
西河翔吾
石川竜也
MF
高木純平
松岡亮輔
宮阪政樹
キム・ボムヨン
ロメロ・フランク
ディエゴ
FW
林陵平
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