年代別ブラジル代表に選出されているアデミウソン [写真]=Getty Images
■FC東京 開幕戦はドローに持ち込むも攻撃面での連係に課題
開幕戦は2点を先行されながらも、武藤嘉紀が2ゴールをマーク。アウェーの地で追いつく形でドローに持ち込み、「悪くはない結果」(マッシモ・フィッカデンティ監督)でシーズンのスタートを切った。何より、試合を通して守備からリズムを作り、主導権を握る時間も長かった。判断の甘さを突かれて失点はしたものの、組織的な守備は大崩れすることはなさそうだ。また、途中出場の丸山祐市、東慶悟、林容平が躍動感のあるプレーを見せ、追い上げムードをもたらした。
ただし、攻撃のコンビネーションプレーには物足りなさが残る。武藤が期待に違わぬ活躍を見せたが、チームとしてのシュート数は少なく、前線の連係の熟成は課題といえるだろう。一方、高いクロス精度を誇る太田宏介は、負傷の影響で前節途中交代を余儀なくされ、今節も出場が懸念される。
同時に、相手対策も入念に行っているFC東京だが、横浜FMにはU-21ブラジル代表FWアデミウソンが加入。フィッカデンティ監督は「スピードもテクニックもある選手」と警戒を強めるが、スカウティングデータ不足という不安も。しかしながら、森重真人は「G大阪戦では、誰が出場してもFC東京のサッカーができるという自信をつかむことができ、一体となって戦う雰囲気が生まれている。これを勢いとして横浜FM戦につなげたい」とチーム全員で戦うことを強調。前節もぎ取った1ポイントを意味あるものにするためにも、一体感を持ってホームでの勝ち点3奪取を目指す。(totoONE編集部)
■FC東京予想スタメン
4-3-1-2
GK
権田修一
DF
徳永悠平
カニーニ
森重真人
丸山祐市
MF
米本拓司
梶山陽平
羽生直剛
河野広貴
FW
前田遼一
武藤嘉紀
■横浜F・マリノス 黒星スタートも運動量は抜群、中盤の主導権争いで優位に立てるか
川崎との開幕戦は前半に小林祐三のファインゴールで追い付きながら、その後もゲームを支配されたまま失点を重ね、1-3で完敗。高い位置から前線が連動してボールを奪うのか、守備ブロックを作るのかの意思統一が曖昧だったのが一因で、昨年3月の鹿島戦以来となる大量失点を喫する悔しいスタートとなった。
昨季はリーグ最少失点を誇った選手たちのショックはいかほどか。エリク・モンバエルツ監督は「現在取り組んでいるのは守備とゲームで戦うメンタル」と強調して準備しており、改善を示したい。依然として中村俊輔とラフィーニャを欠く台所事情は苦しい。だが、一筋の光として期待が懸かるのが、新加入したU-21ブラジル代表FWアデミウソンだ。9日から全体練習に合流したばかり。長距離移動と時差ぼけもあって本調子ではなさそうだが、11日の紅白戦では1トップで軽快な動きを披露。トップ下の齋藤学が「うまい、速い。縦に速い攻撃もうまくいくと思う」と好感触を語ったように、一気に状況が好転する可能性はある。
走らされた感は否めないが、川崎戦では兵藤慎剛が13.05キロとリーグ最長距離を走り、藤本淳吾は同3位の12.30キロ。中盤の主導権争いを制することが焦点の一つとなる中、クラブ別でもトップの120.38キロを走る豊富な運動量を示したのは好材料だ。FC東京とはここ10試合で3勝2分5敗と負け越している。前節2得点の武藤嘉紀を封じ込め、序盤の連敗は何としても避けたい。(totoONE編集部)
■横浜FM予想スタメン
4-2-3-1
GK
榎本哲也
DF
小林祐三
栗原勇蔵
中澤佑二
下平匠
MF
富澤清太郎
中町公祐
藤本淳吾
齋藤学
兵藤慎剛
FW
アデミウソン