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【J1第1節予想スタメン 広島vs甲府】対戦成績で優位に立つのは甲府…新戦力アドリアーノの一発に期待が懸かる

2015.03.06

攻撃陣の要として活躍が期待されるアドリアーノ [写真]=Getty Images

サンフレッチェ広島 主力2選手が退団、新戦力と若手の台頭でカバーできるか

 森保一監督が「毎年のこと」と苦笑するように、今年もまた、広島はレギュラー級の人材を失った。特にシャドーのレギュラーが2人(高萩洋次郎と石原直樹)いなくなったことによって、チームの攻撃力低下が懸念される。実際、優勝した2012年の平均1.85得点をピークに、得点力は下り坂。徹底した広島研究に対する打開策が打ち出せていない現状で、昨年は2人で13得点10アシストを記録。主力がチームを去ったのは、確かに痛い。


 森保監督はその状況を打開するべく、戦術の工夫と選手層の増幅を狙った。例えば「高い位置でボールを奪うことによるハーフカウンター」を戦術的なオプションの一つとして加えることが狙いの一つだったが、今季はACLや天皇杯に影響されることなく長期間のキャンプを敢行できたため、戦術深化のための時間をとることができた。まだ完璧とは言いがたいが、ベースは築くことができた。

 懸念された選手層も、ドウグラス、工藤浩平佐々木翔ら即戦力の補強の他、浅野拓磨野津田岳人宮原和也吉野恭平など若手の成長が著しく、森崎浩司山岸智ら体調に問題を抱えていたベテランも復調。彼らが負傷離脱することなくキャンプを完走できたことで、2チームを構成して戦える選手層を作ることができた。スタメンの平均年齢が高く、スタミナへの不安もあるが、カバーできる人材も多い。シーズン前の広島に対する評価は低いが、その低評価を覆せる雰囲気はある。(紫熊倶楽部 中野和也)

■広島予想スタメン
3-4-2-1
GK
林卓人
DF
塩谷司
千葉和彦
水本裕貴
MF
ミキッチ
青山敏弘
森崎和幸
柏好文
森崎浩司
浅野拓磨
FW
佐藤寿人

ヴァンフォーレ甲府 今季も課題は得点力、負傷者続出も懸念材料に

 開幕前最後の練習試合となったFC東京戦(2月28日・非公開)では、45分×3本を無失点に抑え、「甲府の強みである組織的な守備は、整理できた感覚がある。プレスを掛けるタイミングが合わない場面はほとんどなかった」と、樋口靖洋監督は納得の様子。1トップは不慣れなはずの新戦力アドリアーノも、前線からの守備に奮闘。主将の山本英臣が「すごく頭の良い選手」と感心するほど、戦術理解、チームへの適応が進んでいる。

 ただ、せっかくボールを奪ってカウンターを仕掛けても、ラストパスやクロスの精度が低く、J1相手の練習試合では3試合1得点。今季もロースコアの展開に持ち込んで勝機を見出すことに、変わりはなりそうだ。

 一昨年夏に、現行の3-4-2-1システムを採用してからは、広島とはリーグ戦2勝1分。広島サイドからも「ウチの良さを消してくる」、「形がハマってしまう」との声が聞こえてくる。相性の良さを味方につけて、粘り強くホームチームの焦りを誘いたい。

 新井涼平、渡邊将基が戦線離脱中。重傷ではないが、盛田剛平も開幕戦は欠場が濃厚で、けが人の多さは気掛かりだ。また、これまで樋口監督は就任1年目の序盤戦、2006年山形で開幕7試合勝利なし、同じく2009年横浜Cでは8試合勝てず、2012年横浜Mでも7試合勝ちなしと、かなり苦戦を強いられている。早めに初白星を挙げて、嫌なイメージを払拭したいところだ。(渡辺功)

■甲府予想スタメン
3-4-2-1
GK
荻晃太
DF
畑尾大翔
山本英臣
野田紘史
MF
松橋優
ブルーノ・ジバウ
保坂一成
阿部翔平
石原克哉
阿部拓馬
FW
アドリアーノ

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