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不正会計発覚の愛媛FCはけん責と制裁金300万円…組織の直接的関与認められず

2015.02.23

会見に出席した村井満チェアマン

 Jリーグの村井満チェアマンは23日、愛媛FCの不適切な会計処理について裁定委員会を諮問し、制裁が決定したことを発表した。

 愛媛FCは2012年と2013年の決算において、クラブの元経理担当者が収入の過大計上および経費の過少計上、さらに、伝票の未入力などの手法により不適切な会計処理を行うことで、本来は当期純利益が2期連続で赤字となっていたものを2期連続で黒字として報告していた。


 今回の裁定では、けん責(始末書をとり、将来を戒める)と制裁金300万円がクラブに科されることになった。

 リーグは制裁の理由として、「Jリーグ規約」第3条[遵守義務]第2項の「Jリーグ関係者は、第1条のJリーグの目的達成を妨げる行為および公序良俗に反する行為を行ってはならない」および第23条[健全経営]第3項の「Jクラブは、前項の書類に虚偽の記載をしてはならない」の違反に該当し、元経理担当者の「本来赤字決算により発生することはなかった税金の納付」がクラブに発生し、一方で約3年間にわたる内部統制機能の欠陥により本件を看過してきた同社の管理監督責任は重大であると説明している。

 不正会計処理による、重大な制裁が科される可能性も浮上していたが、「第三者による追加調査の結果、不適切な会計処理に至る経緯においては、同社役員等から当該元経理担当者への意図的な指示・命令はなく、従って組織の直接的関与はなかったと認められる」、「元経理担当者による横領・着服の事実は見受けられなかった」、「元経理担当者の動機や虚偽記載の方法に関しても、過度の悪質性は見受けられなかった」と今回の処分が決まった経緯を併せて説明している。

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