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優勝決定弾含むインカレ4戦5得点…流通経済大MF江坂任、シュートを武器にJ2群馬へ

群馬への加入が内定した流通経済大MF江坂任(中央) [写真]=内藤悠史

 第63回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)決勝が昨年12月21日に味の素フィールド西が丘で開催。流通経済大学(総理大臣杯優勝枠)が関西学院大学(関西第3代表)を1-0で破って初優勝を果たし、総理大臣杯との二冠を達成した。

 流通経済大を初優勝に導いたのは4年生アタッカーの一撃だった。87分、MF江坂任(神戸広陵高校出身)がペナルティーエリア手前をドリブルで持ち込むと、左足を一閃。グラウンダーのシュートが、ゴールネットを揺らした。大学最後の試合で大仕事をやってのけた背番号20は、「ほっとしています。優勝しないと意味がないと言っていたので」と安堵の表情を見せた。

 関西学院大との決勝戦。先発メンバー11人に名を連ねた4年生は、江坂の他に主将DF鈴木翔登(流通経済大附属柏高校出身、ロアッソ熊本新加入内定)しかいなかった。MF富田湧也(流通経済大附属柏高校出身)は1回戦(九州産業大戦)で負傷して離脱。ピッチに立てない仲間の思いも背負った江坂は「信じてくれていたと思うし、勝てて良かった」と優勝を喜んだ。DF鈴木とは寮や大会中の宿舎が同室で「4年生の思いを汲んでやっていかないといけない」と話したという。「あいつは常に声をかけてチームを鼓舞していた。自分はプレーで引っ張ろうと思っていた」。

 江坂の最大の武器は、左右両足から放たれる正確なシュート。「自分はあの位置からでも狙える。自信を持っている」と振り返った決勝戦での一撃に象徴されるように、ミドルレンジからでもゴールを陥れる力を持つ。中野雄二監督も「江坂がこのチームで一番シュートがうまい」と称えている。優勝決定弾については「得意な形だったし、相手DFの股が開いたのが見えた。ジャメ(FWジャーメイン良)も相手のマークをファー(サイド)に引っ張ってくれていて、GKの位置もファー寄りになっていたので、迷わず振り抜いた」と回想。冷静に戦況を読みつつも、「時間帯も含めて、やりきって終わろうというイメージは持っていた」と、決断力をも併せ持っているストライカーだ。得点直後には「時が止まった」という。デリケートなコースにシュートが決まったこともあり、“入ったのか?”と会場は一瞬静まり返った。そして次の刹那、背番号20は応援席へ一目散に駆けていった。

 今大会は負傷との戦いでもあった。1回戦の1週間前、4日に行われた水戸ホーリーホックとの練習試合で右足第五中足骨付近を痛めた。「折れているかも、というくらい腫れていて歩くのも痛いくらいだった」と振り返るが、「ずっと病院に通いながら高圧酸素治療をしていた」と懸命の処置でピッチに帰還。14日の2回戦(東海学園大戦)前日に練習に合流した。痛み止めを飲みながらのプレーだったが、2回戦から決勝までの4試合で5得点。チームを頂点に導いた。

 プレーに集中するため、進路については大会後に考えると話していた江坂。プロ入り志望であることを明かしていたが、8日にザスパクサツ群馬への加入内定が発表された。群馬は昨年のJ2で14得点を挙げたブラジル人FWダニエル・ロビーニョが京都サンガF.C.へ、同7得点のFW平繁龍一がロアッソ熊本へ、それぞれ完全移籍することが決まっている。江坂には新たな得点源としての期待がかかるだろう。同期加入が決まっている駒澤大FW小牟田洋佑(4年・前橋育英高校出身)らとともに攻撃陣を構成し、躍動する姿を楽しみにしたい。

(取材・文=内藤悠史)

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