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加入4年目の鹿島MF柴崎岳…漂うリーダーの風格と秘めるポテンシャル

鹿島加入4年目となった柴崎岳 [写真]=Getty Images

 浦和レッズのJ1無失点記録に終止符を打ったのは、鹿島アントラーズ柴崎岳の放った豪快な一発だった。

 首位との敵地での一戦で、1点ビハインドで迎えた30分。植田直通のパスカットを発端に、土居聖真ダヴィを経由して、ボールは一気にゴール前に。カウンターの流れと並走するかのように、自陣から一気に右サイドを駆け上がった柴崎は、ディフェンスラインを抜け出すと右足を振り抜く。

「横に聖真が見えたが、自分で思い切り打とうと思った。高いところに打とうとして、ファーサイドでもニアサイドでもどちらでも良かった。反応できないところもあったと思う」

 ニアサイド上を冷静に打ち抜いたシュートは、日本代表GK西川周作でもさすがになす術なしと言ったところか。得点に絡んだ土居も「理想の形」と誇る一連の流れで、659分もの間無失点だった浦和のゴールをこじ開けた。

 普段はクールな柴崎も、ゴール直後に大きなガッツポーズを見せた。しかし、勝ち越し点までは奪えず、3試合連続ドローで首位の浦和との勝ち点差は9のまま。「結果はショック」という言葉通り、試合直後にしゃがみ込んだことも勝ち切れなかった故か。

「勝てる要素があった試合なので、嬉しさよりも悔しさがある」

 常勝を義務付けられたクラブの主力らしい言葉が続いたが、プレー面でも完全にリーダーの風格が出てきている。本人は「特別なことはやっていない」と語ったが、約2カ月間の中断期間を経て、下半身を中心にがっしりして逞しさが増したように映る。接触プレーもいとわず、仲間へのコーチングや審判へのコミュニケーションもこれまでよりも積極的な印象を残す。

 1-1で迎えた終盤の86分。カウンターから中盤で大きく右サイドの土居に展開すると、ゴール前に突進。ファーサイドで受けたクロスを繊細なワンタッチパスで本山雅志に落とし、決定機も作り出した。最終盤の勝負所でも見せる衰えない走力と高い技術は、観るものを唸らせる。

「中断前と比べると、ある程度走れているなという実感はあるし、このコンディションを維持していきたい」

 将来を嘱望され、ルーキーイヤーから出番をつかんだ22歳。ただ、4年目のスケールアップというよりも、むしろ本領発揮という表現の方がしっくりくるから恐ろしい。

 浦和の無失点記録を止める一発は、自己新となるシーズン3ゴール目。秘めるポテンシャルも、まだまだ感じさせる。今季はようやく折り返しを迎えただけに、更なるインパクトの期待は高まるばかりだ。

文=小谷紘友

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