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元日本代表DF伊野波雅彦が現役引退…現地でW杯決勝観戦後に決断「『選手として引き際なんだ』と」

2022.12.19

現役引退を表明した伊野波(写真は2013年) [写真]=Getty Images

 南葛SCに所属する元日本代表DF伊野波雅彦が、19日に自身のツイッターを更新。現役引退を発表した。

 現在37歳の伊野波は、鹿児島実業高等学校卒業後に進学した阪南大学を休学して、プロ入りを決断。2006年にFC東京へと加入した。以後は、鹿島アントラーズ、ハイドゥク・スプリト(クロアチア)、ヴィッセル神戸、ジュビロ磐田、横浜FCでプレーし、2022年には南葛SCに完全移籍で加わった。また、伊野波は日本代表でも活躍。初選出されたのは2006年8月で、イビチャ・オシム監督(当時)が指揮するAFCアジアカップ2007予選に臨む日本代表メンバーに招集された。以後、“SAMURAI BLUE”の一員として、AFCアジアカップ2007やAFCアジアカップ2011、FIFAワールドカップブラジル2014などを経験している。


 ツイッターに掲載された伊野波のコメントは、次のとおり。

「カタールの夕暮れ時の少しだけひんやりした空気と、4年に1度の世界一をかけたスタジアムの熱狂を感じながら、頭の中ではっきりと整理できたことがあります。私、伊野波雅彦は2022年シーズンをもって引退することを決断しました」

「運良くW杯決勝を観戦する機会をいただき、フランスvsアルゼンチンの一戦をルサイルスタジアムで体感しました。今までならどんなレベルの試合でも、常に『この選手を自分ならどう止めるか、チームとしてどう止めるか』というプレーヤー目線での思考が働いていました。ただ、今回は1サポーターとして純粋に試合を楽しみ、世界屈指の選手の能力やチーム戦術に感嘆している自分がいました。それに気付いた時『あ、選手として引き際なんだ』と悟りました」

「カタールは私のサッカー人生の中でも特別な場所です。07年10月にU-22日本代表主将として臨んだ北京五輪アジア最終予選カタール戦でハンドの反則を犯して逆転負けの要因を作ってしまった悔しさ、11年1月にザッケローニ監督のもと日本代表の一員としてアジアNO.1を勝ち取った喜びの記憶が入り交じる国だからです。そのような国でW杯決勝を観戦し、このような境地に至ったことは、運命を感じざるを得ません」

「振り返れば宮崎東サッカースポーツ少年団でサッカー人生をスタートさせ、生目台中時代にブラジル留学を2回経験する中でプロになるという目標が明確になりました。その後、鹿児島実業高、阪南大、FC東京、鹿島アントラーズ、ハイデュクスプリト、ヴィッセル神戸、ジュビロ磐田、ヴィッセル神戸、横浜FC、南葛SCでプレーしてきました。U-20日本代表、U-22日本代表、そして日本代表の一員として日の丸を背負って戦うという貴重な経験もさせていただきました」

「その時々で私と向き合ってくれた多くの指導者の方々、勝利のために切磋琢磨したチームメート、土地土地で私を温かく迎え入れてくれた方々、サポーターの皆様、未だにお付き合いをさせていただいている方も多く、本当にお世話になりました。皆さんなくしては、私のサッカー人生は成り立ちません。皆さんの存在は、プロサッカー選手としての結果以上に私の人生にとっての最高の財産だと思います。本当にありがとうございました」

「今後はサッカーのみならず自分の視野を広げ、最終的にはサッカー界に恩返しするような活動ができればと考えております。既に地元宮崎で小中学生に向けたサッカー教室をスタートさせていますが、子どもたちや地元に還元する活動を活発化させたいと思います」

「長年にわたり、サッカー選手伊野波雅彦を支えていただき、ありがとうございました。これからの人生も皆様へのご恩を忘れることなく歩みを進めていきたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い致します!」

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