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トップチームからアカデミーまで導入。ブリオベッカ浦安が取り組むメンタルトレーニング改革とは?

Di-sports研究所代表理事・スポーツドクター辻秀一氏(中央)とアルペンスキー元日本代表・平澤岳氏(右)

 元日本代表DFの都並敏史氏がトップチーム監督に就任するなど、近年クラブの変革に取り組んでいるブリオベッカ浦安。その独自の取り組みの一つとして2020年11月17日、ユースチームの中高生約100人を対象に「ごきげん授業」を開催した。「ごきげん授業」とは、言わばメンタルトレーニングで、スポーツドクターの辻秀一氏が代表を務めるDi-Sports研究所が主催している活動である。

 ブリオベッカ浦安ではこの2年間、関東一部リーグに属しているトップチームでメンタルトレーニングを精力的に取り入れてきた。今回新たな試みとしてユースチームでも「ごきげん授業」という名のもと、メンタルトレーニングを行った。

水上スキー日本代表・廣澤沙綾氏

 後援会長の浦田氏はこう語っている。

「我々は育成型クラブなので、トップチームの取り組みは育成年代でも行っていきたいです。さらに言えば、クラブへの理解をより深めてもらうために、将来は親御さんも含めてこのメンタルトレーニングを行いたいと思っています」

 実際にこの2年間でトップチームの雰囲気は変化したそう。「特に試合中の審判への抗議や文句がなくなり、次のプレーへの切り替えが早くなったことを実感している」。

「2年継続したことでやっとメンタルの重要性がチーム内に浸透してきた印象です。これは今日1日行っただけでは忘れてしまうものだと思います。同じ内容を何度も行って刷り込んでいく必要がありますね」

ラクロス元日本代表・小堀宗翔氏

「ごきげん授業」は対話を中心に行われた。子供達が3人1組に分かれ、日々感謝をしている事柄や一生懸命取り組んでいることなどについて発表しあいながら、プレーや生活において機嫌がいいことの価値を学んでいた。心の価値を体感することで将来伸びる子供に育っていく。

 この「ごきげん授業」を主催しているDi-Sports研究所は辻秀一氏を代表として、団体種目・個人種目を問わず、日本代表クラスの各競技のトップアスリート30名が参画している団体である。数値や結果にこだわる評価主義が強まっている現代社会において、感情や感覚といった非認知(Quality Of Life=QOL)の大切さを伝える活動「ごきげん授業」を行っている。つい先日(2020年11月1日)には大人たちのためのオンラインサロン「Di-Park」も立ち上げた。アスリートはもちろんのこと、QOLの大切さを改めて考えるという意味では、成果を求められながら働く社会人にこそ必要なコミュニティかもしれない。

(左から)辻秀一氏、廣澤沙綾氏、小堀宗翔氏、平澤岳氏

 このようなメンタルトレーニングを積極的に取り入れる理由として、ブリオベッカ浦安の代表である谷口氏はこう語っている。

「浦安という土壌は首都圏で働く方が多く住んでいて、教育に熱心な保護者が多いんです。そういった環境だからこそ、サッカーだけではなく、サッカーを通じて心技体の『心』を重視した、人づくりができるような取り組みをこれからも行っていきたいですね」

 実際、サッカー選手として生き残っていく子どもは一握りであり、こうしたサッカーだけに留まらない経験は子どもたちの人生にとって大きな財産となりえる。「ごきげん授業」のように「心」の価値を体感することで、将来多岐に渡って活躍する子供が育っていく。また地域的な特徴で言えば、浦安は首都圏から近いことに加えて、テーマパークを目的に全国各地から多くの人がやってくる街でもある。この地域性と人づくりを中心とした独自の取り組みによって、「日本一アウェイのお客さんが来るクラブチーム」(谷口氏)が近々Jリーグに誕生するかもしれない。

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