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イタリア遠征で指導者陣にも刺激…佐野智之GKコーチが“カテナチオ”の国で感じた日本との違いとは?

2018.01.24

宮崎(左)のように手の甲を相手に見せた状態で待機姿勢をとる [写真]=NIKE

 イタリア遠征で刺激を受けているのは選手だけではない。『NIKE NEXT HERO プロジェクト』に帯同する佐野智之GKコーチ(JFA アカデミー福島)は驚きの表情を見せていた。

 この遠征には、高校年代最高峰のリーグ戦である高円宮杯U-18プレミアリーグで対戦相手の監督から評価ポイントを多く得た選手から選ばれた18名が参加。インテルアカデミーとトレーニングや練習試合を行う。

 かつては「カテナチオ」と呼ばれる伝統の堅守で世界を制したイタリア。育成年代で教わる守備とはどういうものなのか。

 23日の初練習でGK宮崎浩太朗(大宮アルディージャユース)、梅田透吾(清水エスパルスユース)とともにインテルアカデミーのコーチからレクチャーを受けた佐野GKコーチは、「イタリアは前に、前に、という意識が強い」と、日本との違いを説明してくれた。

「インテルアカデミーのGKの指導では、手の甲を相手に向けて、かつ体の前に腕を下ろした状態で構えるそうです。理由はそのまま腕を返せばブロックできるからということと、腕を下ろすことで重心が前にかかる。イタリアはとにかく前に、前に、という意識が強くて、シュートをブロックする時も一歩前に出るイメージです」

 佐野GKコーチはこの指導法に「面白いですよね」と笑みを浮かべる。それぞれの方法にメリット、デメリットはあるし、もちろん、日本とヨーロッパでは身長やリーチも変わってくる。ただ、指導者の引き出しは多いに越したことはない。おそらくそれは、世界共通だろう。

取材・文=高尾太恵子

<NIKE NEXT HERO プロジェクト>
日本サッカー協会が推し進める「JFA Youth & Development Programme(JYD)」のオフィシャルパートナーであるNIKEが立ち上げたプロジェクト。高校年代最高峰のリーグ戦である高円宮杯U-18プレミアリーグの試合を対象に実施され、毎試合各チームの監督またはコーチが、活躍した選手を対戦相手から各ポジション1名ずつの原則3名(GK or DF/MF/FW)を選出する。選ばれた選手にはポイントが加算され、リーグ終了時点で多くのポイントを獲得した選手を中心に海外遠征を行う。

By 高尾太恵子

サッカーキング編集部

元サッカーキング編集部。FIFAワールドカップロシア2018を現地取材。九州出身。

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