2017.12.28

【スカサカ!ライブ】昌子源が語る“鹿島の3番”の重み「俺を秋田、岩政と重ねるな」

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 番組レギュラー解説委員を務める岩政大樹(東京ユナイテッドFC)がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く!」~鹿島アントラーズ昌子源篇~前編が放送された。岩政は鹿島の後輩でもある昌子について「元チームメートですし、ある意味“後継者”ですし、楽しみに彼の成長をずっと見ていますよ」と語り、対談に臨んだ。

■センターバックについて

岩政大樹(以下、岩政) 僕がいなくなった時が2013年で、14年かあれは、一気にスタメンになったじゃないですか。で、今思うとどうですか? 当時の自分というのは。

昌子源(以下、昌子) いやでもやっぱり怖かったですよ、ホントに。センターバックというポジションが多分、そうさせたんだと思うし、僕がもしFWでずっといたら、「絶対点取ってやる」とか思って、別に失敗とか多分恐れなかったですけど、失敗したら失点じゃないですか、出始めじゃないですか。「もう終わる」と思ってたんで。だからもう、すげえ一生懸命やったのを覚えてます。

岩政 センターバックで一番試合出てるような、もう中心みたいになっちゃったじゃないですか。そうなってくると、チームをもちろん引っ張らなきゃいけないところもあって。

昌子 2014年に出た時、青木(剛)さん(現ロアッソ熊本)と組ませてもらってて、青木さんが退場したんですよ。で、植田(直通)になって、そこからずっと僕と植田になったんですよ。僕も全然、先輩面できないんで。青木さんからずっと学んでて、もちろん大樹さんとかいた時はプレーを見て、中田浩二さん(現鹿島アントラーズC.R.O)とかを見て学んでたんですけど、青木さんが急にいなくなったというか、出られなくなってナオ(植田)になって僕が引っ張らないといけないというので、そういうのでも結構あのシーズンはしんどかったですね。何を言えばいいのかも分からんし、じゃあプレーで見せるといってもそんなに、僕も出始めで分からんしで。結構、鍛えられましたね。

岩政 その時に、何を考えて自分で、ここ、どうしていこうというふうにやってました?

昌子 こんなこと言ったら何か、ちょっとカッコ悪いんですけど、その時はチームのためとは思ってなかったです。もう自分のために、やってました。今とは全然違う考え方で、プレーをしてました。

岩政 そのメンタリティーって、僕も最初ね、付き合ってるからよく分かるけど、そのメンタリティーがない子って、なかなか若い時から出てこないんですよ。だから僕は、昌子選手は、必ず若い時から来ると思っていて。

昌子 ありがとうございます。

岩政 そのメンタリティーって、どうなんだろう……元々持ってる性格的なところもあると思うんだけど、ポジティブですか? 自分としては。

昌子 ネガティブから入ります。

岩政 あ、ネガティブなんだ、一応。

昌子 スカウティングとかしても、大樹さんはどう思っているか分からないですけど、相手のスカウティングをするじゃないですか。で、相手の守備のスカウティングすると、だいたい弱点とか言うんですよね。入れられてるシーンとか。でも相手の攻撃のスカウティングになると、いい部分ばっかり挙げるんですよ。僕ら守備の選手は「こいつらメッチャうまいやん!」と。すごく良く映るんですよ。

岩政 分かる分かる! うん!

昌子 だから「すげぇ、こいつら絶対うまいわ」とか。相手が点決めたシーン見たら「あー俺がこれ相手の立場だったら、俺もやられてたわ」とか思うんですよ。で、試合になれば、もう「よっしゃ、やったろ!」みたいな感じです。だからネガティブから入ります。でも何かこう、14年の時とかもそうでしたけど、点入れられた時、特に僕のミスから入れられたら、すごく引きずってたけど、今は別に何言われようが、全然ビクともしなくなりました。

岩政 ネガティブとか、もしくは自分がそうやって落ち込んでたっておっしゃってるんですけど、多分周りの選手は、そこまで見えてなくてってところは、そういうふうに見せてるところはあるんですか?

昌子 いや、気にしてはなかったです。今はちょっとこう、ありますよ、やっぱ。

岩政 見せられないっていう。

昌子 そうですね。ナオもいて、前には(三竿)健斗もいて、もちろん失点しても「大丈夫!」って言うし。僕、町田(浩樹)と組む時も、神戸戦(17シーズンJ1第11節/1-2)を見たか分かんないですけど、町田のマークから入れられた、ああいう時もやっぱり、「全然大丈夫だから下向くな!」って言いましたし。僕、Jリーグ初先発、初出場じゃなくて初先発を僕、FC東京戦(13シーズンのJ1第13節/3-2)でホームやったんですよ。で、大樹さんのミスで入れられたんですよ。

岩政 えっ……?

昌子 で、言っちゃ悪いけど、僕からしたら、初スタメンで「大樹さんやってくれた」みたいな、「何してくれとんねん」みたいな感じでやっとったら、大樹さんは全然悪そうじゃなくて、「ごめん、源」みたいな。「切り替えてやろう」みたいな、「大丈夫やから」みたいな言ってくるんですよ。でもその、言いたいのは俺なんですよ。

岩政 (爆笑)

昌子 「大樹さん大丈夫! 大樹さん大丈夫! そんなの気にしないでください!」みたいな。やのに何か、あたかも「お前が悪い」みたいじゃないですけど、「源、大丈夫やから」みたいな。言ってきて大樹さんが。で実際、逆転したんですよ。逆転で勝ったんですよ。

岩政 勝ったのは覚えてる俺。

昌子 で、ホンマに大丈夫なんやと。センターバックなんで、1点も入れられないのがベストですけど、「1点入れられても大丈夫だから、俺たちに任しとけ」みたいな空気を作ってくれたんで。だから僕も特にマチ(町田)とか、もうナオはね、ずっと出てるんですけど、最近出始めた子、マチとかそういう選手には「大丈夫だから」と。で、神戸戦ですよ。マチのマーク入れられました。「マチ、大丈夫!」。そのまま負けました(笑)

岩政 (爆笑)。まあまあまあ。まあでもね、試合の中で大丈夫! と言うことが大事だからね。

昌子 でもそのまま負けてしまったので、ちょっとあれでしたけど、そういう雰囲気を先輩の僕らが今、作っていくというのは、大事なのかなというのは、そういうので学んできましたね。

■キャプテンとは

昌子 今は(小笠原)満男さんとヤスさん(遠藤康)が出ていない時に僕がキャプテンマークを巻かせてもらうんですけど、まあやっぱ特別なものはあるし、もちろんレフェリーとの掛け合いもそうですし、味方との掛け合いも。一方センターバックって結構怒鳴るポジションだと思っているんですけど、その中でも全部怒鳴っていたらいくら何でもダメですし、時には褒めて。褒める相手がソガさん(曽ケ端準)かもしれないですけど、ソガさんにも褒める、だけどソガさんに怒らなきゃいけない時もある。僕がソガさんに怒るのを周りが見ていると、「あれ? 源があのソガさんに……」とかなるし、「あの満男さんに」ってなると、チームが「あ、やべえしっかりしないと」ってなるポジションだと思うのでキャプテンって。下がミスって怒って、上が同じミスしても「まあ」とか流していたら、キャプテンじゃないと思っているんで。キャプテンを初めて任せてもらった時から、意識は変わりましたすごい。自分が試合に出始めた時とか、何も用はないんですけど、レフェリーのところに行ってたんですよ。大樹さんがレフェリーに何て言っているのか、満男さんがレフェリーに何て言っているのかを、学びに行っていたんですよ試合中に。何も言わないんですけど、いるんですよそこに。

岩政 そうだったっけ?

昌子 はい。イバさん(新井場徹)が何て言っているのか、レフェリーとどうコミュニケーションを取っているのか。言うたら、こんな試合で始めの下っ端がレフェリーに言っても「ハイハイ」みたいで終わるなと思ったから、自分がいざそういう立場になった時に何て言えばいいんかっていうのを、試合に出始めた頃から学びに行っていました。そうしたらまあエグいこと言う人もいれば、「ああ、なるほと」って思う人もいれば。まあ根本的に、大樹さんのは僕は正解だと思うんですよ。満男さんとイバさんのは、ちょっと違う(笑)。

岩政 (爆笑)。

昌子 あの人らはすごかった(笑)。

■伝統の背番号3

昌子 3番をいただいた時点で、秋田豊、岩政大樹という大きな存在がいたんで、それとはもう全くタイプが違うと自分では思っていたんで。でもファンの皆さんは「ヘディングで点を取って」、「ヘディングでは負けないで」とか言うんですけど、そう言われても、俺はもう「知らん」と思っていたんで。「俺を大樹と重ねんな」みたいな。「秋田豊と重ねんといて」って。でも言わんでも重ねられると思うしで、それはもう完全無視というか。「あの人らには僕はなれません」と。「でも僕は僕の道で行きます」というので、自分の得意な足の出し方とかそういうのを自分なりに考えてやった。

岩政 昌子選手が3番を引き継いで。最初は秋田さんがいて僕の前に金古(聖司)さんがいて僕がいて、どっちかというとヘディンガーというか、センターバック2人いて上に強い選手が3番を着ていたんだけど、昌子選手が、どっちかっていうと下のほうが強い選手、下が特徴がある選手。がつけたんだけど、結局たぶん、昌子選手がつけたことによって、3番というのはディフェンスリーダーがつけるものなんだ、というふうになると思うんですよ。その辺は昌子選手が変えてきたものだと思うんですけど。

昌子 タイプが違うから、岩政大樹、秋田豊には僕はなれないと言いましたけど、絶対勝つ姿勢というか、絶対に(ゴールを)入れささんみたいな、ああいう魂は引き継がないといけないと思っていたんで、そういうのはホントに、引き継いでいるつもりですけどね。

岩政 3番になってそういうの増えましたもんね。ゴール前のほんのちょっとのこだわりっていうね。

昌子 増えたし、絶対にやらせたくないという気持ちとかは増えましたね。いやもう3番の重みっていうのは、本当につけないと分からないです。周りに何を言われようが、つけないと分からないです。

 12月29日(金)21時から放送の『スカサカ!ライブ』では、天皇杯決勝のプレビューや第96回全国高校サッカー選手権大会の特集が放送される予定。岩政大樹(東京ユナイテッドFC)がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く!」は、鹿島アントラーズ昌子源篇~後編を放送する。

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