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日大藤沢の両輪が挑む全国の舞台 “二刀流”森重の躍動と“ラストチャンス”にかけるアッパに期待

2022.12.27

 2014年度大会3位の日大藤沢(神奈川)は攻守に注目プレーヤーがいる。清水エスパルス内定のFW森重陽介(3年)とU-17日本代表候補歴を持つDFアッパ勇輝(3年)だ。

 森重は198cmのビッグマン。圧倒的な高さから繰り出すヘッドとチームトップクラスのスピード、そして直接FKも担当するキックも武器で、今回の予選では2得点のエースストライカーだ。日大藤沢進学時はセンターバック(CB)。前半はFWでプレーして点を決め、後半は最終ラインに下がって相手の攻撃を跳ね返す試合も。FWとCBでハイレベルにプレーする森重は最強の“二刀流”プレーヤーとして注目度を高めている。

 先に脚光を浴びたのはアッパの方だった。2年時の春にU-17日本代表候補合宿メンバーにCBとして初選出。そこでスライディングタックルを決めるなど、際の局面での強さを関係者たちに印象付けた。当時、森重は「アッパが代表に入ったので、自分も負けていられないのはある」とコメント。切磋琢磨しながら成長した2人だが、昨年は全国の舞台にたどり着けなかった。選手権予選は初戦直前にアッパが負傷離脱。準々決勝でPK戦の末に敗れてしまう。

 最終学年となった今年はインターハイで全国への切符を獲得。だが、2人が揃ってピッチに立つことはなかった。アッパが予選決勝で退場し、全国初戦は出場停止。この試合は森重が先制PKを決めたものの、守備の要を欠いたチームは逆転負けを喫し、アッパは1分もプレーできないまま全国の舞台を後にすることになった。

 それだけに、今回の選手権に懸けるアッパの思いは特別だった。「今まで出れていないので、最後に懸ける気持ちは強いです」。予選決勝ではその思いを込めて先制ヘッド。守備でも身体を張って相手の仕掛け、シュートを止めるなど自らの活躍で全国のピッチに立つチャンスを掴み取った。森重も宿敵・桐光学園との準決勝で全4得点に絡み、最後はCBとして無失点で終える活躍。「神奈川をどうしても勝ち抜きたい」という思いを結果に結びつけた。

 アッパは森重のプロ入りについて、「近くの存在からプロが出るということは嬉しいことでもあるんですけれども、自分もなりたかったという悔しい気持ちもある」と心境を明かす。現在、右サイドバックを務める機会の多いアッパは選手権で特長を存分に発揮し、GKが仕事をしなくても良いくらいにシュートブロックすることが目標だ。一方の森重は“二刀流”のJクラブ内定選手として注目度を高めたい考え。「みんなにプロ行く前から知ってもらえるようになりたい」と意気込む。今回は2人にとって初の選手権。強烈な特長を発揮し、その名を全国に知らしめる。

By サッカーキング編集部

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