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予選全試合ゴールの関東第一FW笠井佳祐「得点を取るのが自分の仕事。勝利を皆で分かち合いたい」

2020.11.16

関東第一の小野貴裕監督(左)と笠井佳祐副主将(右) [写真]=日本テレビ

 16日、第99回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が行われた。新型コロナウイルスの影響で他の大会が中止となっているなか、選手たちや監督がこの大会に懸ける気持ちは大きいはずだ。

 抽選会直後、3年ぶり3回目の出場となる関東第一(東京B)の小野貴裕監督、そして副キャプテンの笠井佳祐に話を聞いた。12月31日の1回戦では、初出場となる山辺(奈良)とぶつかる。

ーー1回戦の対戦相手が山辺高校に決まりました。どんな印象をお持ちですか?
小野監督 対戦の経験はありませんので、正直まだどんなチームなのか想像できる状況ではありません。ただ、予選を勝ち抜いてきているわけですから、間違いなく力があるチームだと認識しています。しっかりと準備を進めていきたいと思います。

笠井佳祐 自分も同じです。まだどんなチームかは分かりませんが、県を勝ち抜いてきている強豪だと思います。自分たちらしさを出せるよう、これからの期間でいい準備をしていきたいと思います。

ーー今年は新型コロナウイルスの影響で準備が大変だったかと思います。
小野監督 東京のチームということで、(他の都道府県と比べても)いろいろな制約が多かったんじゃないかと思います。今現在も感染者が増え続けている状況なので、この後もいろいろな部分でケアをしながらやっていかないとならない。我々自身が感染してしまう可能性もあると思うので、(予選で)勝利してうれしいという気持ちはありますが、体調管理等もしていかないとならないと気持ちを改めているところです。

笠井佳祐 今年は関東大会もインターハイもなくなってしまい、「やっと」という形で選手権を迎え、優勝することができました。ここから感染者が出てしまうと、この優勝も無駄になってしまうので、サッカー面はもちろん、私生活の面での感染症対策も今まで以上にこだわっていけたらと思います。

ーー自粛期間中はどのような活動をしていたのでしょう?
小野監督 2月の後半から全体の活動が止まりました。再開できたのは、おそらく6月20日以降だったと思います。その間は各ご家庭にトレーニング用具を届けたりしていました。個人的には、コロナの期間はあまり生徒たちのなかに無理に入っていかないようにして、自主性に任せていたんですが、いろいろと活発にやってくれていたと報告を受けています。活動再開後に驚いたのは、皆、体がかなり大きくなっていたことです。活動復帰後は、ケガのないよう、大きくなった体を絞る必要がありました。「ケガのないように」というのを最も意識してトレーニングしてきましたね。

ーー選手たちはどんな思いでトレーニングに励んでいましたか?
笠井佳祐 最初は悔しかったですし、「(試合を)やりたい」っていう思いのほうが強かったんですが、だんだんと選手権に向けての準備期間という捉え方ができるようになりました。

ーー予選を通じて感じた自分たちの強みは? また、全国大会までに改善したい点は?
小野監督 予選では5試合をこなしてきました。いろいろなタイプの相手と戦ってきましたが、どの試合も選手たちが非常に落ち着いて戦ってくれました。それは非常に心強く思っています。チームには明るい子も、言葉数が少ないながらも冷静に戦える子も、バランスよくいます。環境や対戦相手がどうであっても、自分たちで打開策を見つけていける子たちが集まっている。予選ではその辺の対応力と言いますか、バランス感覚が十分に発揮できましたし、そこが今年の強みです。

笠井佳祐 強みはやはり粘り強い守備です。それに今年は攻撃に特徴を持った選手が多いので、攻撃力という部分も特徴だと思います。全国大会までに改善すべき部分は、押し込まれたときに引き気味になってしまうところ。(予選準決勝の)國學院久我山戦でも、決勝(日大豊山)でもそうだったので、試合を重ねていくなかで改善していけたらと思います。

ーーチームのキープレーヤーは?
小野監督 (予選の)全試合で得点を取ってくれていますので、今年は笠井が中心になってくると思います。そしてその後ろ、中盤のポジションにいる類家(暁)も全試合で得点を取っています。この1列目と2列目は強みですね。守備に関しては、センターバックをやっている菅原(涼太)と池田(健人)が、大会を通してかなりコンビネーションがよくなっています。年下の池田のほうがガミガミ声を出すほうで、3年生の菅原のほうが冷静に振る舞うという形なんですが、二人の関係性が非常にいい。この2枚を中心に守備も安定して戦ってくれるんじゃないかと期待しています。

ーー今年は出場する選手や監督にとってはもちろん、応援する側、サポートする側にとっても普段と違うことや、大変なことがあったかと思います。そうした支えてくれた方に対して、どんなプレーを見せたいと思いますか?
笠井佳祐 自分はFWなので、得点を取ることが仕事だと思っています。チームを応援してくれた分をどう還元するかと言ったら、やっぱり勝利でしかないと思うので、勝利をみんなで分かち合えたらいいのかなと思います。

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