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170センチ未満の選手が7人を占める旭川実 次戦はさらなる「全員サッカー」を目指す

2得点で2回戦進出を決めた旭川実 [写真]=小林浩一

取材・文=河合拓(提供:ストライカーデラックス編集部)

 キックオフ時、スタンドから見ていても、旭川実の選手たちの全体的な小柄感は際立っていた。メンバーリストを見れば、159センチの石川蒼を筆頭に、168センチの西川知広と山内陸まで、170センチ未満の選手が7人もスターティングリストに名を連ねている。

 メンバー表に記載してある身長では、和歌山北の選手たちともそれほど大きな差があるわけではない。だが、対戦した和歌山北の中村大吾監督も、「特別に放り込むような策を講じたわけではありませんでしたが、試合前から高さで優位に立てるイメージはありました」と、旭川実の高さをウィークポイントとしてスカウティングしていたことを認める。

 しかし、試合になると旭川実の選手たちは体格による劣勢を感じさせなかった。球際でしっかりと体を相手とボールの間に入れ、確かな技術でボールを運び、相手を動かしながらチャンスを作っていく。2つのゴールシーンも、基本技術の確かさを象徴するものだった。ゴール前の混戦で、山内陸は、「自分の持ち味」という高精度のキックから、ゴールネットを揺らしている。

 だが、試合後の山内に満足した様子は少しもなかった。「監督にも『点以外、何もしていない』と言われましたし、自分でもそう捉えているので、次の試合は運動量や守備面でチームに貢献できればと思っています」と、反省の言葉が口を突く。

 山内に期待をするゆえに、厳しい言葉をかけた富居徹雄監督も、チーム全員が力を発揮できたとは考えていない。

「何もないんです。偶然、小さいチームになってしまって、本当にないんですよ。エアの部分もそうですし、小柄な選手が多いからといってスピードが速い選手がいるわけでもない。だから、本当に全員でサッカーをするしかないというのが、今年のチームです。そういった意味では、今日はバラバラだったと思います」

 選手、監督がそろって自分たちの力を出し切れなかったと認める旭川実だが、幸いにも勝利した彼らは、自分たちのプレーを示す機会が残された。年が明けて2日には、帝京長岡と2回戦で激突する。

 山内も気持ちを切り替える。「僕たちは背が小さくて、セットプレーとかが弱い。しっかり下からつなぐこと。あとは前線からの守備の部分、カウンターのときの切り替えをしっかりするのが、自分たちの良さだと思う。そういう頭を使ったサッカーで、2回戦は勝っていきたい」

 数字上はきれいに見える2-0というスコア。しかし、それに反して残った、自分たちはもっとできるという悔しさが、2回戦以降、旭川実を突き動かす原動力になりそうだ。

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