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青森山田撃破で自信深めて連続逆転勝利 昌平、一気に夏の主役へ駆け上がる

2018.08.10

同点ゴールを決めた関根(中央)

 2年前まで全国的にはまだ無名だった昌平(埼玉)が、主役の座に躍り出ようとしている。

 初出場した2016年のインターハイで大会2連覇中の東福岡(福岡)に逆転勝ちするなどベスト4進出の大躍進を果たしたが、今回は強豪校の一つとして3年連続のインターハイ出場。2回戦(8日)でV候補筆頭の青森山田(青森)に0-2から逆転勝ちしたチームは、9日の3回戦でも札幌大谷(北海道)に2点を先取されながらも3点を奪い返して逆転勝ちして見せた。

 2試合連続で0-2から大逆転勝ち。間違いなく、力のあるチームの戦いぶりだった。この日、追撃ゴールに加えて決勝点をアシストした右SB吉田航は「(手応えは)ありますね。山田に勝って自信をつけている。それを過信しないようにしたい」と口にする。

 序盤、シード校で消化試合が1試合少ない札幌大谷に対し、青森山田との死闘を経て3連戦となった昌平の動きは重かった。相手は昌平を研究した守り。中央からのドリブル、コンビネーションを封じ、逆にサイドからの崩しでチャンスをものにして2-0とした。

 慌ててもおかしくないような展開だったものの、青森山田に逆転勝ちしている昌平の選手たちは冷静だった。主将のCB関根浩平は「山田相手に逆転勝ちできたのは自信になりました。(この日もリードを奪われたが)ベンチでも、ピッチ内でも1点獲れば、絶対に流れを持って来れると言っていた」と振り返る。その通りに0-2とされた4分後にMF原田虹輝のCKから吉田が追撃ヘッドを決めると、さらにその4分後には再び原田のCKを関根が頭で決めて同点に追いつく。

 そしてサイドから攻め立てた昌平は後半30分、MF木下海斗と吉田のコンビで右サイドから崩すと、最後は吉田のグラウンダークロスをMF渋屋航平が右足ダイレクトで決めて逆転勝ちした。

 “横綱相撲”のような勝ちっぷりだったが、関根は「新人戦、関東大会あたりだったら負けていた」と苦笑する。昨年、昌平は埼玉県内5冠を達成。だが、今年2月の埼玉県新人戦、同4月の関東大会埼玉県予選ではいずれも準々決勝で成徳深谷に押し切られて敗れている。それでも、自分たちのやるべきこと、技術と判断を伴ったサッカーをやり続けた結果、インターハイ予選で埼玉タイトルを奪還。研究されても跳ね返す力を身に着けた昌平は全国大会でその力を実証している。

 着実に頂点が近づいてきているが、チームは一戦必勝の構え。大津(熊本)との注目対決となる準々決勝でも、今の自分たちの力を信じて昌平のサッカーを貫いて勝ち切る。

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