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無欲のダークホース、明徳義塾の快進撃「僕たちにできることは走って粘ることくらい」

明徳義塾は3回戦に駒を進めた

文・写真=森田将義

「今日、勝てると思っていた人いる?」。試合後、1人の選手がチームメートに問いかけると、矢継早に返ってきたのは「試合に入るまで負けると思っていた」という答え。続けて、「俺も」という声とともに笑顔が続いたように、インターハイ1回戦の國學院久我山高校(東京2)戦に続き、明徳義塾高校(高知)が会心のゲームを展開した。

「僕らは下手くそなので、技術では勝てない」とMF三田村基俊が言い切る明徳義塾にとって、この日、ぶつかった桐生第一高校(群馬)は格上の相手。「攻められることは想定していた」(MF禹滉允)とおりの展開となったが、三田村が「僕たちにできることは走って粘ることくらい」と自信を見せる運動量で相手を上回る走りで、相手の攻撃を封じ、前半をスコアレスで終えた。

 後半も、足が止まった相手に走りで圧倒し、ボールを奪うと素早く攻撃に転じ、チャンスを作った。36分に入ったばかりのMF森田崇文が右サイドを破って、ゴール前に入れたクロスを三田村が頭で合わせて先制すると、ここからは繰り返し練習したサイド攻撃が面白いように機能する。65分にも右サイド森田のクロスをファーから飛び込んだMF岡崎郁矢、66分にも右からのクロスを三田村が合わせてリードは3点差に。守備も警戒していた高さに負けず、無失点を保つと、終了間際に右サイドの高い位置からDF近藤大地が上げたクロスがそのまま、ゴールネットを揺らし、4-0でタイムアップを迎えた。

 まさかの快進撃は大会入りする直前に行った、800メートル走を10セットという猛特訓によるもの。1回戦で走り勝ちしたことで、チームは勢いに乗っている。禹には5歳上の兄がおり、彼も明徳義塾サッカー部の一員として、2010年のインターハイに出場したが、初戦敗退。試合後には「自分らの代は1回戦で負けたから羨ましい」と声をかけられたという。禹が「僕らの代の方が弱いけど、皆で一つになってがんばろうという意識が強いから、勝てている。僕らには技術がないから、がんばらないと勝てない」と自己分析したように、自分たちに足りないモノをよく理解しているからこその快進撃。無欲のダークホースがどこまで勝ち進むか注目だ。

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