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19年目のFリーグ開幕! 王者・浦安が白星発進/メットライフ生命Fリーグ 2025-2026

2025.06.03

開幕戦を勝利で飾ったバルドラール浦安 [写真]=SHOKO

 5月31日、19年目のFリーグが開幕した。今シーズンはメットライフ生命保険株式会社がタイトルスポンサーとなり、大会タイトルが「メットライフ生命Fリーグ」に一新。7シーズンぶりの冠がついたリーグ戦に期待が高まっている。

 開幕日の31日は、昨季王者のバルドラール浦安と同6位の湘南ベルマーレが対戦。例年、プレシーズン期間に開催されていたカップ戦が実施されなかったこともあり、両者様子を見ながらの立ち上がりとなった。序盤からチャンス数で上回っていた浦安は5分、ロドリゴが右サイドから仕掛けシュートを放つ。一度ははじかれるも粘り強く拾ってつなぎ、新加入の荒川勇気が今シーズンのオープニングゴールをマークした。11分には高い位置でのプレスから高橋広大が得点し、湘南が試合を振り出しに戻す。しかし、19分にはしながわシティから復帰した東出脩椰が粘ってボールキープ。ラストパスを柴山圭吾が右隅に突き刺し、2-1で第1ピリオドを終えた。

 第2ピリオドでは、10シーズンぶりに湘南に復帰した安藤良平のアシストから堀内迪弥がゴールし、2-2となる。しかし、攻撃を得意としながらも低い位置を取っていた本石猛裕が徐々に持ち味を発揮し始めると、目の覚めるようなミドルシュートで1点をリード。湘南がパワープレーを仕掛けると本石がパワープレー返しでダメ押しの追加点を挙げ、4-2で試合を終えた。タイトルスポンサーであるメットライフ生命保険株式会社のディルク・オスティン代表執行役が会場も訪れ、観客が1600人を超える中、浦安が白星スタートを切った。

 敗れた湘南の伊久間洋輔監督は「開幕戦の今日は我々の試合だけなので、関係者も含め注目があったのではないか。両チームの応援も含め素晴らしい会場の雰囲気で試合ができ、本当にうれしく思う。先制点を奪われ苦しい中、2度追いつけたことは、昨シーズンより一歩前進したと思うが、やはり最後に日本代表の力を見せつけられた。あそこで我々が押し返す力が必要だと感じた」と試合を総括。

 基本の2セットにオプションを加え、セット間でメンバーをシャッフルしながら戦った湘南。日ごろのトレーニングからいろいろなセットを試していると話し「攻撃に関しては後半にボールを持つ時間も増えた」と一定の評価を見せる。その中で、新加入の菅原健太と復帰した安藤良平を同時に起用していたが「健太はずっと欲しかった選手。まだフィットしていないところもあるが、テクニカルなピヴォとしてすごくいいものがある。安藤は周りをよく見てパスを出せるので、そういった2人組の関係ととらえている」と伊久間監督。湘南は翌週の6月7日にホーム開幕戦を控えており『小田原アリーナ満員御礼プロジェクト』と題して、3000人の入場を目指している。満員の観客の前で、今季初勝利を挙げられるか注目だ。

 今季浦安の監督に就任した茨木司朗監督は、会見の冒頭でタイトルスポンサーや観客に感謝の意を述べ「蓋を開けてみなければ分からない不安も当然あり、序盤は固さもあった。理想には到底及ばない内容になったが、これだけのお客さんの前で内容を求めて結果を取れなければ誰も納得してくれない。試合中に『ある程度結果に振ろう』と割り切り、勝ち点3を取って帰る気持ちで40分戦った」と初陣を振り返った。 

 昨季まで構築してきた守備のチームに攻撃の厚みも加わり、ピヴォの選手が得点を挙げてつかんだ勝利。「僕が監督に就任したということは、すべてを新しくしろというメッセージではないと捉えている。去年までストロングになっていたものをなくすつもりは一切ない。昨季からどれだけ積み上げ、定位置攻撃でスコアをしっかり持ってこられるかどうかに重きを置き、アプローチし続けた」と茨木監督。3点目の本石のゴールが正に目指している形だと言い「1戦目で(狙った形で)勝利を手繰り寄せたことは、ひとつ自分たちが肯定された感覚はあるのではないか」と感想を語った。

 オープニングゴールをマークした荒川は「ロドリゴが粘ってくれての折り返しだったが(ボールが)来るのは分かっていたので冷静に流し込み、勝利に貢献することができてほっとしている」と安堵の表情を見せた。メットライフ生命の代表が観戦に訪れることは事前に聞いていたと言い「開幕戦でもあるので、身を引き締めて臨むよう監督から言われた。中途半端なゲームはできないとみんなで話していたので、ギリギリだったが勝ちきれたことはプラスの材料になると思う」と話す。連覇への思いを問うと「過去に名古屋以外では連覇をしたチームはない。気負いすぎてはいけないが、やはり目標は優勝。そこに向けてみんなで積み上げてきているので自信はある」と自信をのぞかせた。

ヒーローインタビューを受ける浦安の本石 [写真]=SHOKO

 今季からキャプテンマークを巻く本石も「まずは『ほっとした』の一言」と笑顔を見せた。「昨シーズン優勝して、いろんな人に『今年の浦安はどうなんだ』と言われた。『去年だけ』と思われたくないと、本当にプレッシャーを感じていた。監督も選手もいろいろなことが変化し、自分たちの位置も分からないまま開幕戦を迎えて、正直不安もあったが、この勝利で『やってきたことは間違いじゃなかった』と思えた」と胸中を語る。「連覇はマストの目標。先のことを考えずに目の前の相手に勝って、まずは前半戦を全勝できるように。次の横浜戦も絶対に勝って、1試合1試合積み上げていきたい」と展望を語った。

文=SHOKO

By サッカーキング編集部

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