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4強出揃う 準決勝は名古屋vs大阪、浦安vs立川/Fリーグ オーシャンカップ2023

2023.05.20

決勝ラウンドに進んだ4チーム

 5月15日から東京・エスフォルタアリーナ八王子で行われていたFリーグ オーシャンカップ2023の1次ラウンドが、18日に全日程を終えた。

 前回王者の名古屋オーシャンズは3回戦にシードされ、この日が大会初戦。フットサル日本代表でも活躍する清水和也や金澤空といった新戦力が加わり、エスポラーダ北海道と対戦した。開始わずか43秒でアンドレシートが先制弾を決めると、4分に鬼塚祥慶、5分にダルランが追加点。北海道のシュートをわずか6本に抑えながら得点を量産し、第1ピリオドを7-0で終えた。第2ピリオドも試合を支配し、2点を失いながらも11-2で圧勝。決勝ラウンドへと駒を進めた。

2得点を挙げた名古屋のダルラン(左)と北海道の鈴木


 
 全タイトル獲得を掲げるシーズンの初戦を勝利で飾った名古屋のフエンテス監督は、「これ以上の要求をできないほど、すごくうまくいった。第2ピリオドでも、集中が切れたり、パフォーマンスが落ちたりすることなくしっかり戦えた」と満足げな表情を見せた。清水和也や金澤空、甲斐稜人が加入した今シーズンのチームについては「清水はピヴォで、しっかりと前で張れる選手。質も高く、スペインでも経験を積んで成長を見せた。ピッチでそういった違いを見せてもうらために名古屋に呼んだ。金澤と甲斐は、若くタレントもある。『各試合で高いパフォーマンスを出す』というチームの要求に応えるには少し時間がかかると思うが、ダイナミックなプレーができチームに必要な部分なのでサポートしていきたい」と語った。

 湘南ベルマーレとシュライカー大阪の一戦は、拮抗した展開に。14分に湘南の牧野謙心が退場となり、2分間、数的優位に立った大阪だったが、得点を奪うことができずにスコアレスで第1ピリオドを終える。第2ピリオドでは開始わずか20秒で、セットプレーから牛迫蒼海がゴールし、湘南が勢いに乗るが、29分に今季から10番をつける大阪の加藤翼がゴールし、同点に。40分間で決着がつかずPK戦にもつれ込むと、5人が蹴って3-3とここでも互角の戦いを見せる。しかし、大阪の6人目のキッカー、田村友貴がしっかりとシュートを沈めると、湘南は高橋広大が失敗。PK戦を制した大阪が、準決勝へ駒を進めた。

PK戦を制し喜びを爆発させる大阪の選手たち

 大阪を率いる永井義文監督は「湘南は強かった。押し込まれた部分と引き込んだ部分のバランスのなかでチャンスを作ったが、ゴール前での戦いで決着がつかなかったという印象」と試合を振り返った。準決勝で対戦する名古屋については「今シーズンのスローガンは『挑戦』。立ちはだかる壁に向かって挑戦し続ける、という意味がこもっている。名古屋に挑戦するチャレンジャーの気持ちで戦いたい」と意気込みを語った。

 バルドラール浦安はフウガドールすみだと対戦。昨シーズンの得点ランキング4位、得点源だったガリンシャが退団し、得点力が課題になるかと思われた浦安だったが、3分に田中晃輝が先制点を挙げると、7分には空涼介が追加点。さらに18分には柴山圭吾が追加点を挙げ、3-0で第1ピリオドを折り返す。第2ピリオド序盤に長坂拓海が4点目を挙げると、オウンゴールで1点を失うも終盤にも長坂が追加点。5-1で勝利し、準決勝進出を決めた。

先制点を挙げた浦安の田中(右)

 浦安を率いる小宮山友祐監督は「田中のおかげで勝てた」と笑いを誘いながらも「我々はガリンシャ、すみだは清水和也という絶対的な存在を失っている。相手の強み、どこで勝負をしてくるかを考えたときに、このオーシャンカップではピヴォとクワトロで戦ってくると思ったので、そこをどう抑えるかを意識して試合に入った。すみだが3セットで回すことは想定外で、3セット目は新しい選手が多くデータは少なかったが、こちらも3セット目を当てるなどのかみ合わせがうまく機能した」と試合を振り返った。

 取材中に通りがかった比嘉リカルド監督がふざけてキスをする素振りを見せるなど、親交の深い立川アスレティックFCと準決勝で対戦するが「お互い新しいチームなので、『昨シーズンの借りを返す』といった気持ちは自分しか持っていないと思う。比嘉監督には負けたくないが、それが出すぎてしまうと冷静な判断ができなくなってしまうので、目の前の試合に勝つために必要なものを選ぶことが大切」と冷静さをのぞかせた。

 その立川アスレティックFCは、名古屋と同じく3回戦から登場。終了間際の劇的なゴールで2回戦を突破したボアルース長野と対戦した。初戦の難しさもありながら、疲労がないアドバンテージを生かし第1ピリオドで2点をマーク。第2ピリオドでは柴田孝平の退場による数的不利の状態で長野のパワープレーを受ける特殊な状態にも耐え、4-0で完封勝利を収めた。

サポーターと喜びを分かち合う立川の選手たち

 GKも含めた登録14選手をピッチに送り出したことについて、比嘉リカルド監督は「ピッチに立てる選手は5人しかいない。競争です。でも、今日は全員のパフォーマンスがよかったから、監督して起用する時間を作らないといけない。GKの西滉太と檜山昇吾は、ライバルとしてとても前向きにトレーニングに臨んでいる。本人たちの気持ちの面が難しくなるので、普段はあまり前後半でGKを交代することはしないが、モチベーションを持ち続けてもらうために昨日から決めていた」と話す。盟友の小宮山監督率いる浦安との準決勝は「タフな激しい試合になる。昨シーズンのプレーオフでは自分たちが勝利したが、だからといって油断はできない。フットサルファンにとっても、いい試合になると思う」と話す。今回は、前回の準優勝を上回り「優勝しかない」と力強く語った。

 決勝ラウンドは、20日、21日に茨城・アダストリアみとアリーナで行われる。

<Fリーグ オーシャンカップ2023 決勝ラウンド>
5月20日
準決勝第1試合 11:00 名古屋オーシャンズ vs. シュライカー大阪
準決勝第2試合 13:30 バルドラール浦安 vs. 立川アスレティックFC

5月21日
3位決定戦 11:00 準決勝の敗者 vs. 準決勝の敗者
決勝 13:30 準決勝の勝者 vs. 準決勝の勝者

By サッカーキング編集部

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