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浦和OBの鈴木啓太&岡野雅行がトークショーを開催…10年前のACL決勝は「負ける気がしなかった」

2017.11.25

ACL決勝を前にトークショーが行なわれた

 11月17日、埼玉県さいたま市の「さいたま市民会館うらわ」で元浦和レッズの鈴木啓太氏と岡野雅行氏、さらにMCとして同じく元浦和の水内猛氏を招き、トークショーが開催された。

 話題は鈴木氏と岡野氏の近況報告からスタートした。親交のある選手の引退試合やチャリティーマッチに積極的に参加する二人は、最近体力の衰えを如実に感じている様子。岡野さんは「あんなに長い距離をよく走ってたなと思って。昔は『(パスを)出せー!』って怒りながら走っていたけど、今は『出すなー!』って言ってるからね」と話して会場の笑いを誘った。

 それぞれの仕事や選手時代の裏話などで会場が盛り上がる中、自然と話題は浦和が決勝進出を果たしたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)へと発展した。10年前に選手としてACL制覇を成し遂げた鈴木氏と岡野氏。しかし、意外なことに「最初はACLという大会自体がどういうものかよく分かっていなかった」と鈴木氏は語る。

「アジアの一番を決める大会ですけど、日本国内ではそれほど盛り上がっていなかったんです。レッズは重要視していましたけど、周りの雰囲気がそれほどでもなかったので」

 それでも無敗でグループリーグを突破し、決勝トーナメント初戦で前回王者の全北現代を破ると、注目度はどんどん増していった。鈴木氏も「戦っていくごとにこの大会の価値というのが分かってきた」と話し、「アジアチャンピオンになった時は始まった時とは全く違う心境でしたね」と当時を振り返った。

 一方、岡野氏は最も強かったチームとして準決勝で対戦した城南一和を挙げた。「体力がすごくて、延長戦に入っても最後までついてきました。これはちょっと危ないかもと思いましたね」と話す岡野氏に、鈴木氏も「城南は相当レベルが高かった」と同調した。

 城南との試合は2戦合計で4-4となり、PK戦の末に浦和が決勝への切符を勝ち取った。二人はこの勝利が浦和の選手に大きな自信を与えたと語り、決勝で対戦したイランのセパハンについては「負ける気がしなかった」と口をそろえた。

 10年前の思い出話に花が咲いた後は、今シーズンの浦和へと話題が及んだ。「浦和の試合は必ず見ている」と話す岡野氏は、「ACLでは守備が安定していないと簡単にやられてしまう。そういう意味で、監督が堀(孝史)さんになってからはそこをうまくやっているのかなと感じます」とコメント。

 前監督のミハイロ・ペトロヴィッチ氏の下で4シーズンの間選手として活躍した鈴木氏は、「個人的な意見としてはミシャには今シーズンも続けてほしかった」と恩師の監督解任を惜しんだ。一方で、堀監督のサッカーについては「ディフェンスをした後に少ないチャンスをものにする、というサッカーに完全に切り替えている。勝ち上がるための戦術をしているのかなと思います」とその手腕を評価した。

 さらに、水内氏から直前に控えたACL決勝アルヒラル戦の注目選手を聞かれると、鈴木氏は「青木(拓矢)と阿部(勇樹)」と即答。特に青木については「彼はとても能力が高い。レッズに加入してきた時に『あ、俺のポジションはなくなるな』と感じたくらいです」と高く評価した。続いて岡野氏は「全員がキーマン」とした上で「途中から出てきた選手のラッキーボーイ的な活躍を期待したい」とコメントした。

 終盤には質問コーナーが設けられ、「指導者になることは考えなかったのですか」という質問が二人に飛んだ。鈴木氏は「より長くレッズのためにいいことをやりたいと考えた時に、監督や現場のスタッフというよりも、もう少しクラブの根っこのポジションに行きたいなと思った」と将来的なフロント入りを示唆。一方の岡野氏は、「引退したらライセンスを取りにいこうと思っていたんですけど、まさか今のような仕事をするとは思わなかったんでね」と苦笑いしながらも、「今ここでいっぱい勉強させてもらって、その後に監督をやったら、フロントのことも分かっていいのかな」と監督就任の可能性を否定することはなかった。

 笑い話からシリアスな話まで、さまざまな話題で盛り上る内にあっという間に時間が経過。最後はお客さんへのプレゼント企画を行い、大盛況の内にトークショーは幕を閉じた。

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