2017.09.28

ドローに終わったACL準決勝の“上海決戦”…中国メディアの報道を追う

42歳の時に香港で執筆活動を始めた遅咲きのフットボールライター。アジアコスワース代表。香港サッカー協会会員。アジアサッカー研究所大中華圏担当。

 9月27日、上海体育場で行われたAFCアジア・チャンピオンズリーグ2017準決勝の東地区第1戦は、上海上港FWフッキの先制ゴール(15分)と、浦和レッズMF柏木陽介の同点ゴール(27分)により、1-1の引き分けに終わった。

 正GK顔駿凌を始めとした主力選手を欠く上海上港が、終始ゲームを優勢に進め21本ものシュートを浦和ゴールに浴びせたが、GK西川周作の好守やゴールポストに嫌われるなど、フッキの先制ゴール以降は追加点を奪えなかった。

 対する浦和は、負傷を抱えこの試合に向け温存していたMF柏木陽介を先発させる。その柏木の値千金の同点ゴールを守りきり、貴重なアウェイゴールを上海土産に、第2戦を前に優位な状況を作り出すことに成功している。

 試合終了後から試合翌日28日にかけての主要中国メディアは、上海上港の抱える問題点に言及した。

「騰訊体育」は試合終了から程なく、「上海上港が抱えるふたつの大きな弱点を浦和に見透かされる」とする論評の中で、アンドレ・ヴィラス・ボアス監督の采配を批判している。

 試合前に浦和GK西川周作が、「相手は、個人で打開する少人数での攻撃と、非組織的な薄い守備ラインの問題が未だ改善されていない」とコメントしたとして、その内容に同調している。

 攻撃陣にフッキ、オスカル、エウケソンと中国代表の武磊という、アジアトップレベルのタレントを擁する上海上港は、中国国内でも結果が伴わない場合は、批判の集中砲火を浴びているのだ。

 アジアのタイトルを狙えるチームとしての評価は高いが、根底にある金満運営による強化方針と、上海申花という名門の後発という立場もあって、上海上港はまだ全国的な認知を受けるには至っていない。

 グループリーグでも対戦(1勝1敗)しているはずの浦和に対しての、アンドレ・ヴィラス・ボアス監督の無策を言及しているのだが、21本ものシュートを浴びせながらの1得点という結果への失望感が漂っている。

 記事は次の第2戦には3人の主力選手が戻ることで、ベスト布陣での勝利を期待するという内容ではあるが、一方で佳境を迎えつつある国内リーグと、勝ち残っている国内カップとの並走で、現有戦力に疲弊が生じていることも述べている。

 3つのタイトルを追う上海上港と、この大会に集中できる浦和レッズ。日程の進行と共に置かれている状況が変わり、アウェイゴールとホーム開催というアドバンテージを得た、浦和レッズの勝ち抜けが予想される。

 準決勝第2戦は埼玉スタジアムにて、10月18日(水)19時30分開始予定となっている。

文=池田宣雄・香港
協力=アジアサッカー研究所

1ゴールに終わった上海上港のフッキ(左)

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