2018.11.07

苦労せずに(!?)入団したJリーグ…飲食店経営は「サッカーより大変です(笑)」

元Jリーガーの三上さんが経営する和食ダイニング『升楽泡』を訪ねてみた[写真]=Jリーグ、山口剛生
サッカー総合情報サイト

「ストイックさみたいなものはなかったですね」。そう笑って話すのは、元Jリーガーの三上和良さんだ。本人の言葉とは裏腹に、大学卒業後はヴィッセル神戸や大宮アルディージャで活躍。横浜F・マリノスではリーグ優勝も経験した。20代でキャリアを終える選手が多いプロサッカー界において、9シーズンもピッチに立った。そんな三上さんは現在、さいたま市で「升楽泡(しょうがくほう)」という飲食店を経営している。サッカー選手から経営者に転身した理由とは? “食欲の秋”に現役時代のエピソードから、お店のこだわり、「サッカーより大変です」という経営者としての苦労まで語ってくれた。

インタビュー=加藤聡
写真=山口剛生、Jリーグ

三上さんは大学卒業後、ヴィッセル神戸に入団。その後、横浜FMではJリーグ優勝を経験。2006年、大宮アルディージャで現役を引退した [写真]=Jリーグ

現在では飲食店を経営されていますが、幼少期から将来の夢はサッカー選手一筋でしたか?
「一筋じゃなかったです」

『Jリーガーになろう!』と思ったのはいつでしたか?
「大学4年生になって、『何やろうかな?』って(笑) で、サッカーしかなかったので」

小学生のときからサッカーはやってましたよね?(笑)
「やってました」

その頃の将来の夢は?
「ないですね。とりあえずサッカーをやっていただけです」

そんな感じでJリーガーになったんですね。『自分サッカー上手いな』って感じることがあったのでは?
「いや、それがなかったのでエリートコースでもなかったし、選抜とかにも一切入れなかった。『なれないだろうな…』と思っていました。だから、Jリーガーは目指してなかったんですよね」

それでも、『俺、いけるな!』って感じた瞬間はありましたよね?
「ないですね。大学4年生になったときに『サッカーしかないな…』って思い始めて、試合の度にスカウトの人たちにアピールして、それでたまたま目に留まった(笑)」

Jリーガーになる方は、幼少期からそこだけを目指している人ばかりかと思っていました(笑)
「ほとんどはそうだと思いますけどね。稀にいますよ。一度はサッカーを辞めてからプロになった方もいますし」

サッカー選手が目標ではなかったということですが、飲食店でアルバイトした経験とかあったのでしょうか?
「それもないですね。カラオケ屋のアルバイトはやってましたけど…」

で、結局Jリーガーになって、ヴィッセル神戸に入団しました。当初はどのような苦労がありましたか?
「学生のときにプロと練習試合はしていたので、レベル的には『少しの差だろうな』って思っていました。実際入ってみても、レベルはそんなに変わらなかったですし、『努力次第でなんとかなるだろうな』って感じでのらりくらりとやってましたよ(笑)」

でも、キャリアは長かったですよね? しかも、ずっとJ1で。
「そうですね。10年くらい」

横浜F・マリノス在籍時にはリーグ優勝も経験しています。
「はい。でも、練習量とかはどこのチームも大して変わらないんですよ。内容は違いますけど、大変さに差はありませんでしたね」

とは言え、名門チームで試合に出るためには、色々な苦労とかはあったのでは?
「苦労……、急に上手くなるわけではないですからね(笑) ただ、ちょっと背筋は伸びましたよね。トップレベルのチームで練習して、試合を迎えて。でも、気持ちがちょっと切り替わったくらいでやってきたことは一緒ですね」

引退を意識した瞬間やきっかけなどはあったのでしょうか?
「徐々に考えるようになりました。26歳くらいから体力が落ちていって、31歳で引退しました」

26歳となると、選手によっては最も脂がのった時期でもあると思います。
「そうですね。そこで努力した選手としなかった選手の差が出るのかもしれないですね(笑)」

三上さんは努力していなかったんですか?(笑)
「しなかったですね、今思うと(笑) ストイックさみたいなものもなかったですね」

なのに、J1で10年間もプレーできたんですね。
「移籍も多かったし、運もありましたね。僕の場合はポジションが空いているチームに移籍していったので、プレーする場があったのかなと」

そんなこんなで、こちらの『升楽泡』をオープンされました。
「最初はオーナーという立場だったんですけど、だんだん従業員も少なくなって、今は全部自分でやってる」

最初は経営だけを行っていたんですね。
「そうです。現役のときからお店は始めていたんです。現役最終年にオープンして、1年間は選手と両方やってました」

お店をオープンするに至ったきっかけはあったのでしょうか?
「『サッカー選手として残り1,2年だな』って考えて、手っ取り早くできる仕事を探した結果です。ライセンスとかも取っていなかったので、サッカーの指導者になることは考えていませんでした。それで飲食店を」

飲食店以外は考えてなかったんですか?
「なかったです。当時の先輩で飲食店を経営している人もいなかったんですけど」

最近は結構いますよね。
「そうですね。でも当時は1人もいなかったんじゃないかな。名前だけ貸すような感じで携わっていた人はいましたけど」

急に店を出すというのは、さすがに苦労したのでは?
「大変でしたね(笑) 準備も大変でしたし、実際オープンしてからも。選手との両立だったので、寝る間もなく(笑) サッカーより大変ですね」

午前中に練習して、夜はお店に出て、ということを1年間やっていたということですよね?
「そうです」

オープン当初の反響はいかがでしたか?
「最初はすごかったです。名前も売れていたので、お客さんもどっと来ました。そこから3カ月くらいして、客足が減ってからが大変でした。メニューを全部変えたり、接客・サービス、内装なんかも変えました。ど素人の店だったので、大変でした」

最初はサッカー好きのお客さんも多かったんですね?
「そうです。あとはサッカーに限らず色々な雑誌にも取り上げていただいて、テレビも何回が出ました。サッカー関係者の方がお客様としては多かったです」

『升楽泡』は和食ダイニングとのことですが、お店のこだわりは何ですか?
「豆腐とお刺身と焼酎です。豆腐は自家製で、魚も日替わりで取り寄せています。お酒は置けるだけ置いてみようと思っていたら、すごい増えちゃった(笑) 最初は20種類くらいだったけど、今は100種類くらいあるのかな」

最後に将来的な展望をお聞かせください。
「当初から考えていたんですけど、店舗数を増やしたいです。何年後になるか分からないですけど、店を増やして違った業態の飲食店もやってみたいですね」

『このお店が良い』というイメージはありますか?
「できれば、バーをやってみたいんですよ。バーで当てたいです」

バーって当てやすいんですか?
「いや、難しそうです。でも、仕込みが楽なので。お酒置いておけばいいから(笑)」

升楽泡(しょうがくほう)

こだわりの焼酎や日本酒がズラリと並ぶ店内は、広々と座れるテーブル席とカウンター席を完備。4名から利用可能な個室もあり、ゆったりとくつろぐことができる。浦和駅から徒歩1分とアクセス良好。仕事帰りや休日のひと時に落ち着いて飲める和食ダイニングだ。

升楽泡



〒330-0056 埼玉県さいたま市 浦和区東仲町10-2 B1
(JR浦和駅 東口より徒歩1分)

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