2018.07.26

イタリアのサッカー少年は“蹴球3日”で伸びる書籍『カルチョの休日』が7月31日発売

サッカー総合情報サイト

 株式会社内外出版社は2018年7月31日、新刊『カルチョの休日 イタリアのサッカー少年は蹴球3日でグングン伸びる』(著者:宮崎隆司/イタリア在住サッカージャーナリスト兼スカウト)を発売する。

 以下、リリース掲載。

■タックル、人間教育、一切なし!シーズンオフは3か月間練習なし

 2018ロシアW杯日本対ベルギー戦直後にテレビ番組で濃厚な試合分析が放送され、大反響が巻き起こるなど、60年ぶりの予選敗退で“お休み”となったW杯を“第三者”として楽しんだイタリア。現地在住20年のジャーナリストが、自身の“息子”が過ごす“蹴球3日”のサッカーライフを通じ、イタリアに根付く「サッカー文化」を鮮やかに描き出しながら、極東の地に浮かぶ母国の「スポーツ文化」を見つめます。

 イタリア・フィレンツェの少年サッカークラブで“蹴球3日”を満喫する“息子”、個性的なチームメイトたち、息子のサッカーが“生きがい”なのにプロクラブのスカウトをあっさり断るパパたち、サッカーに興味を持たないマンマ(母親)たち、愛情と情熱あふれる指導者たち。日本、イタリア両国のスポーツ感の違いに戸惑いながら、やがて著者は、ただ純粋にスポーツを楽しもうとするイタリア人の振る舞いに共感していきます。

「休息こそ最高の練習」と言われるイタリアの子どもたちは、休むことで力を伸ばしていきます。少年サッカーの活動は「週3回」、練習時間は「90分」が基本。シーズンオフの3か月間には一度も練習が行われません。「よく休み、よく遊べ」の精神が息づく伸びやかな草の根に支えられ、ブラジルに次ぐ4度のW杯優勝を成し遂げたイタリアサッカー。そこは育成年代の指導者はもちろん、子育て中のパパやママが思わず試してみたくなるコツとヒントの宝庫。現地在住20年の著者、宮崎隆司氏は言います。

「“怠け者”を自認するイタリア人には、朝練や走り込みといった『猛練習』やスポーツを通じた『人間教育』という概念がありません。イタリア人は楽することを追求した結果、4度世界一に輝きました。しかし多くのイタリア人は勤勉な日本人に畏敬の念を持っています。日本がイタリアの“休む力”と、ロシアW杯出場32カ国中GDP1位・人口5位の恵まれた国力を正しく生かす術を身につければ、必ず世界の強豪国と渡り合えます」

[目次]
【序章】“モンディアーレ”のない夏がくる
【第1章】イタリアのサッカーは“遊び”が大事
【第2章】どこにでもある街クラブと個性豊かな仲間たち
【第3章】蹴球3日のイタリア少年サッカーライフ
【第4章】イタリアの親とサッカーの“距離感”
【第5章】愛情と情熱あふれるイタリアの指導者
【第6章】フィオレンティーナからオファーが来た!
【第7章】賢く休めば日本はもっと強くなる

本文抜粋
イタリアの少年サッカーには“伝統のスタイル”がない
日本では育成年代でも「パスをつなぐ」とか「ドリブルで勝負する」といった独自のスタイルを大切にしているチームが多いようです。イタリアはちょっと違います。育成年代のチームもセリエAのトップチームも、これといった伝統のスタイルは持っていません。というのも、スタイルというものはそのときどきの選手のキャラクターによって決まるからです。

イタリアの子どもは自分でポジションを決める
日本では近年、幼いころは多くのポジションを経験させる方がいいという考えが広がっているようです。確かにそうすれば、自分に合う場所が見つかるかもしれません。しかし、イタリア人はそうは考えません。サッカーは自分がやりたくてやるものであって、誰かにやらされるものではないからです。自分のことを自分で決めたいイタリア人は、子どもであっても自分のやりたいポジションをはっきりと主張します。

少年サッカーにかかる「お金」の相場は年間4万円代
イタリアの街クラブでは、12歳までお金がかかります。これはお金を払ってサッカーを教えてもらうという考え方。13歳以上になると年会費は無料になります。これは選手の保有権をクラブが持つことになるからです。さて、12歳までの選手が支払う年会費の相場は300から350ユーロ(約4万円から4・6万円)。つまり1カ月3500円程度。250ユーロ(3・3万円)のクラブも少なくありません。これだけ払えば、誰もが毎週2回以上の練習と年間最低30試合のリーグ戦、さらにはリーグ戦終了後の各種大会に参加することができます。もちろん保険代、登録料、ユニフォーム代も年会費に含まれます。

「国際経験」は本当に必要?
島国である日本では、いつの時代も“国際経験”の重要性が叫ばれます。しかし、イタリアには国外遠征をするような街クラブは皆無です。そもそも国外遠征をするための経済的な余裕などありませんし、田舎町での夏のプレシーズン合宿でこと足りるからです。

熱心な“サッカーママ”がいない?
イタリアの少年サッカーのグラウンドに集まるのは父親ばかり。たくさんの母親が見守る日本とは、だいぶ雰囲気が違います。試合に来る数少ない母親たちは、どんなふうに子どもを応援しているのでしょうか。彼女たちは、ひたすら子どもの無事を祈っています。ほとんどサッカーに興味がない彼女たちも、このスポーツがとても激しいことだけは知っているのです。

監督は“ウルトラ”
銀行員と指導者という二つの顔を持つジョバンニには、もう一つの顔があります。そう、彼はフィオレンティーナの“ウルトラ”なのです。

育成の名門エンポリのトレーニング改善術
エンポリの練習は、見学するたびに新たな発見があります。1カ月も目を離せば、練習メニューに細かな改良が加えられているからです。

プロの“勧誘”を断るイタリアの父親たち
息子のチームメイトの家にも昨年、電話がかかってきました。しかし、その父親は詳しい条件を聞く前に断ってしまったそうです。フィオレンティーナのスカウトから電話がかかってきたことを、彼は自分の息子に伝えていません。伝えれば「やりたい」と言い出すだろうと判断したためです。

競争の先にある頂点の高さについて
頂点の果てしない高さを知るイタリアの大人たちは、自分の子どもがプロを目指すことにとても慎重です。なぜならプロになって成功を収めるには、圧倒的な才能と運が欠かせないからです。しかしこれらは、高い志を持ち、血のにじむような努力を重ねたところで、どうにかなる類のものではありません。

プロのフィジオセラピストに学ぶ育成年代の“当たり前”
「13歳から15歳までは練習は週3日、一度の練習は90分、長くても100分がリミットです。16歳、17歳では週4日、練習時間はこちらも90分、長くても100分が限度です。これに週末の試合が加わることを考えれば、これ以上増やすべきではありません。また適切な食事と十分な睡眠時間の確保も重要です。エンポリでは、選手たちに1日8時間の睡眠を義務づけています」「質の高い練習を行えば、それだけで選手たちは疲労します。その疲れた筋肉や関節を、“走り込み”によって、さらに酷使することなど絶対にあってはいけません。あなたが言う走り込みによって選手の身体が壊れたら、それを課した指導者は責任を取れるのでしょうか」

【著者プロフィール】
宮崎隆司(みやざき ・ たかし)
イタリア国立ジャーナリスト協会会員。イタリア代表、セリアAから育成年代まで現地で取材を続ける記者兼スカウト。元イタリア代表のロベルト・バッジョに惚れ込み、1998年単身イタリアに移住。育成分野での精力的なフィールドワークを展開。圧倒的な人脈を駆使し、現地の最新情報を日本に発信。主な著書に『イタリアの練習』(東邦出版、2009)ほか。サッカー少年を息子に持つ父親でもある。

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