セルジオ越後氏はリオ五輪前にブラジル代表と戦う日本代表に「どんな差があっても諦めることはない」とエールを送った
15日、元ブラジル代表のスーパースター、ペレの人生を描いた映画『ペレ 伝説の誕生』のトークイベントが都内で行われた。ゲストにはサッカー解説者のセルジオ越後氏が登場。一足先に鑑賞した本作やブラジル代表、さらには8月に開幕するリオデジャネイロ・オリンピックについて語った。
スラム街の1人の少年が、様々な困難に直面しながら成し遂げた数々の偉業を紐解いた本作について、セルジオ氏は「日本のサッカーが羽ばたくためにも、この映画をぜひ観てほしい！」と絶賛。
「この映画での“ペレ”には、プレーだけでなく、彼の子供時代や仲間の絆、育てられた家庭環境なども描かれている。“人間・ペレ”がそこにあり、この絆や家族愛に涙が誘われる。あっという間に時間が過ぎてしまった」と、尊敬してやまない母国のスター誕生秘話に感動を隠せなかった。
一方、セレソンの後輩たちは、開催中のコパ・アメリカで29年ぶりのグループリーグ敗退を喫した。ペレと同じ“背番号10”を背負うネイマールは、母国開催のリオ五輪にオーバーエイジ枠で出場予定。加えて、本戦直前には日本代表とのテストマッチが予定されている。普段は日本代表に対して厳しい意見を寄せるセルジオ氏だが、母国の不甲斐なさからか、「リオ五輪開幕のちょっと前にブラジル代表との親善試合が決まったらしいが、大丈夫でしょう、今のブラジル代表にはペレがいないから（笑）」と、母国に対する辛辣なコメントがさく裂した。
「ブラジルはつい最近監督が変わったばかりだし、どんな差があっても諦めることはない。失うものもない。“マイアミの奇跡”も2回起こせば、もはや奇跡ではない。ただ、ブラジルに勝っても五輪の予選で負けたら何の意味もない。今回は、ブラジルに勝って、メダルに近いところまで上り詰めてほしい。また、個人的にも日本を応援している。なぜなら、日本が勝ったら仕事が増えるから(笑) こんなプロ意識を選手たちにも持っていてほしいな。（笑）」と、セルジオ節も交えながら日本代表にエールを送った。
セルジオ氏は最後に偉大な先人について知ることの大切さを説いた。「名前は知っているけど、野球界の長嶋さんや王さんのプレーを実際に見ている子供は少ない。これと同じで、世代が変わってきても、ペレが残した偉大な業績、ペレの凄さを伝えていく、知っていることが大切なんだ」
『ペレ 伝説の誕生』は、7月8日（金）TOHOシネマズシャンテほか全国でロードショーされる。
By サッカーキング編集部
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