3月31日(木)に東京都八丁堀のFootball★Plazaで、サッカーキング・アカデミー レピュコム 特別セミナー「スポーツへの投資をムダにしない、スポンサーシップの“正しい”活用法」が開催され、ビジネスマンを中心に約60人が参加した。
講師を務めたのは、株式会社レピュコムジャパン 代表取締役社長 秦英之氏。明治大学卒業後、ソニー株式会社で働く傍ら、アメリカンフットボール選手としてアサヒビール・シルバースターで日本一を経験。同社には2012年まで在籍し、国際サッカー連盟(FIFA)とのトップパートナーシップ等、全世界を束ねるグローバル戦略の構築を担当。南アフリカワールドカップをはじめ、数々のFIFA大会を絡めた活動を推進。現在はワールドワイドで展開するスポーツデータリサーチ会社であるレピュコム・インターナショナル社の日本法人代表を務めている。
「今日のセミナーで一番お伝えしたいことは、『数値化』と『可視化』がスポーツ界の発展に直結するということです」。秦氏は開口一番にこう話した。
秦氏が代表を務める株式会社レピュコムジャパンは、スポーツスポンサーシップに対する投資価値を同社独自の方法で評価・測定し、さまざまな競技団体に「生きたデータ」を提供している。企業とスポーツがより一層相乗効果を計れる仕組みを創出し、Jリーグやプロ野球チーム等と数多く契約を結んでいる。またスポンサー企業にも、マーケティング戦略に不可欠なデータを数多く提供するなど、スポーツマーケティングを行う上での『数値化』・『可視化』に努めている。
スポーツ特有の“ライブの価値”に注目が集まり放映権が高騰。そしてスポンサーシップ活用による認知拡大で、製品やブランドへの親和性が上がっていることが数字として表れている。それに伴い、近年スポーツ市場に対する投資は拡大成長している。しかし秦氏は「権利を買って、ロゴが綺麗に出ればどうにかなるんじゃないか、という考え方では何も変わらないことが私自身の経験でわかっています。誰にどのような効果を出したいのか、きちんと戦略を立てて、実践し、計測、改善する。PDCAサイクルの徹底が大切です」と話した。参加者は真剣な眼差しを向け、秦氏の講義に耳を傾けていた。講義後の質疑応答も絶えず質問が飛び交い、参加者の高い熱量が感じられた。
セミナー終了後には懇親会を開催し、秦氏も含め参加者同士が交流を深めた。終了後のアンケートからは高い満足度とともに、
「スポンサーメリットは何か?とよく現場で聞かれ、それが何なのかよく分からなくなる時がありますが、答えは皆で作っていくと述べられたように、確かにPDCAの連続で日々取り組むことの重要性を再認識しました」
「権利を買う側として非常に参考になるお話ばかりでした。毎年様々な情報が変わる中、スポンサー側も時代に合わせて変わっていかなければと思いました」といった感想も見受けられた。
By サッカーキング編集部
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