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【サカつく対談】久保竜彦×山田理一郎「あの時の久保さんはすごかった」

2018.05.11

 多くのサッカーファンを虜にしてきた『サカつく』シリーズの最新作、『プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)が、4月19日にスマートフォン向けアプリとしてリリースされた。今回は配信スタートを記念して『サカつく』のプロデューサー山田理一郎氏とゲームにも登場する元日本代表FW久保竜彦さんの対談が実現。ゲーム界随一の「久保竜彦マニア」を自負する山田プロデューサーの“肝いり”で実現した対談では日本代表のあの話題やJリーグ時代の知られざるエピソードなど、“久保節”が炸裂した。

インタビュー・文=サッカーキング編集部
写真=野口岳彦、Getty Images

久保さんの魅力は「何すをするかわからない」という意外性


『サカつく RTW』には、元日本代表FWの久保竜彦さんが解体寸前の地元チームを支え続けるベテラン選手としてゲーム内に登場します。久保さんを起用したきっかけは?

山田P 僕が久保さんの大ファンなんですよ(笑)。

歴代サッカー選手の中で久保さんが一番好きなんですか?

山田P 僕の中では(ディエゴ)マラドーナか久保竜彦なんですよ。

久保 (笑)。

久保さんの魅力はどんなところですか?

山田P パッと見た時に「何すをするかわからない」という意外性ですね。僕が初めて久保竜彦という選手を知ったのはサンフレッチェ広島で2、3年目の時だったのですが、毎試合必ずイエローカードをもらってたりして、本当に読めなかった。次に何するか全然分からなかったし、そういう選手でした(笑)。

久保 ははは(笑)。

『サカつく RTW』で山田さんがこだわったポイントとは?

山田P スマホで出すのでサッカーを知らない人でも楽しめるというところですね。ワールドカップで盛り上がって『サカつく』をやってみようという人もいると思うので。あとは、ロマンですかね。

ロマンとは?

昔の『サカつく』は年俸に不満を言ったり、他の選手のことが嫌いだと言って揉め出すんですよ。それをいちいち話を聞いて解消しないといけないからすごく面倒なんですが、こういった選手のキャラクターという要素が全くないのは『サカつく』としてちょっと魅力が下がってしまうなと。単純なパラメータではなくて、選手がキャラクターとして生きているというところですね。

久保さんは現役時代に非常に強い個性を持った選手でしたが『サカつく RTW』でのパラメータはどの時を基準にしていますか?

山田P 『サカつく』的に言うとやっぱり一番良かった時です。僕的には一番はヴァレリー・ニポムニシ監督(2001シーズンの広島の監督)の時ですよ。あの時の久保さんはすごかった。

久保 俺、ジーコの次に好きな監督はヴァレリーです。あの時は楽しかったから。

山田P 気持ちよくプレーしている感じでしたね。ヴァレリーが来てコンビネーションも使いつつ、時折スーパープレーが飛び出す、みたいな。あの時の久保さんが大好きで、本当はパラメータもそうしたいんですけど。今設定しているのは日本代表でのイメージに近いですね。正統派のセンターフォワードというか洗練された久保竜彦という感じです。

ジーコはめちゃくちゃ上手かった


久保さんにとって楽しくプレーさせてくれる監督はどういうところが違うんですか?

久保 まずは練習が面白いことと、ゲーム形式が多いこと。ヴァレリーの時は、前に人数をかけるサッカーになったから、何点取られるかわからないけど、こっちが点を取ればいいというスタイルだったので。あと、言うことも面白かった。それは通訳が面白かったのかわからないけど、スタッフの雰囲気もいい感じだったのを覚えています。

これまでお世話になった監督で一番印象に残っている人は?

久保 やっぱりジーコですかね。めちゃくちゃ上手かった(笑)。

山田P 技術的な部分ということですか?

久保 そうですね。それだけですね(笑)。

具体的に教えられたことで印象に残ってることはありますか?

久保 マンツーマンじゃないけど、FWを何人か集めて「こうやってシュートを打つんだ」と身振り手振りで教えてくれました。それがすごく上手くて「すげぇな」って思ったのを覚えています。センタリングの上げ方も自分で蹴ってお手本を見せてくれて、ものすごい精度でした。膝がパンパンに腫れてるのにミニゲームでもめちゃくちゃ上手いし。もっと見たかったですね。

久保さんは監督をやる可能性はないんですか? ライセンスは?

久保 ないです。無免許ですね(笑)。

コーチには興味がある?

久保 子どものサッカーは楽しいですね。自分も一番楽しかったのは小学校の時だったので、その時のイメージが強く残ってます。その年代を見ると楽しいし、一緒にやってると楽しいです。

個人の能力をアップさせるのは『サカつく』で楽しめるポイントの一つです。

『サカつく RTW』ではこの選手を特別鍛えるところに対して設定しておくと、それに絡むイベントがたくさん出てきます。「能力爆発」という要素も入れています。選手が飛躍するタイミングが何かのきっかけであるのですが、それが選手によって設定されているので、その条件を満たしたら能力が爆発するようになっています。

久保さんは一番伸びたと感じた時期はいつですか?

久保 ヴァレリーの時に、「あれ、違う感覚」っていうのはあったかもしれないです。

自分が絶好調だと感じられる時は試合でもプレーの感覚が違うものですか?

久保 調子がいい時は無心というか、何も考えてなかったですね。「スッと入ってスッと終わる」みたいな感じですね。で、試合後に飲んでみたいな。

山田P (笑)。それは気持ちが高ぶっていて寝れないという意味もありますよね?

久保 そう。今の選手は飲まないですからね。寝れるのかなって思いますもん(笑)。俺は当時全然寝れなかったから。

代表は一緒にいる時間の長さが一番重要


元日本代表選手として今回の代表監督の交代についてどう思いますか?

久保 昔はJリーグから選ばれた選手は外国人監督との対話に慣れていなかったということはあったけど、今の代表は海外組も多いし、コミュニケーションの問題でという話は本当なのかなって思いますね。

久保さんが代表の時はフィリップ・トルシエやジーコといった監督とはどうだったんですか?

久保 トルシエは大嫌いでしたね(笑)。なんか、見下されてるというか、そういう感じがあって「なんやこいつ」って思ってました(笑)。でも、通訳(フローラン・ダバディ氏)とはいつも飲んでました。悪口言いながら(笑)。

ジーコ監督とのコミュニケーションは?

久保 ジーコは大人しいというか、あまり喋らない人でしたね。1回か2回部屋に呼ばれたことがあって「気持ちを見せてくれ」みたいなことを言われたことは覚えてます。

W杯まで残り2カ月という状況で新しいチームを作るというのは可能なんでしょうか?

久保 何とかしないといけないですよね……。まあ、今は選手もそろっているし、海外で(集中的に)合宿をやれるというのは大きいですね。

久保さんが監督だったらこの短時間で何を優先的にやりますか?

久保 できるだけ長く一緒にいられるようなスケジュールを組みますね。

コミュニケーションが大事ということですね。

久保 そうですね。一緒にいる時間をできるだけ長くするのが一番大事だと思います。

攻撃守備だったらどちらを優先して強化しますか?

久保 やっぱり守備ですかね。まず守備のやり方、意識のすり合わせはまずやりますね。W杯で戦う相手は絶対に強いし、格上ばかりだから守り切らないと無理だと思います。

山田P 意外にと言ったら失礼ですが、久保さんは理論的ですね。

「サカつく」でも監督の手腕は重要となります。

山田P そうですね。どういうやり方をして結果を出すのか。サカつく的に言うと、どれだけそれまでに引き出しを持っているかということになると思います。今回はフォーメーションコンボという要素があるんですけど、どういうフォーメーションでどういうプレースタイルの選手をはめると効果を発生するか。それは手札がそろっているほうがいろんなサッカーに対応できるので。急にできることは少ないかもしれないけど、引き出しの多さは問われるかもしれないですね。

監督のレベルが上がっていくにつれていいオファーがきたりするんですね?

山田P 自分が結果を出せば出すほどオファーが来るようになるので、日本代表だけじゃなくてブラジル代表からオファーが来たり、いろんなところの監督になれるので、そういうところの代表を率いてクリアするとそこのレジェンド選手がもらえたりするので、やり込み要素としてはあります。

W杯に臨む日本代表に久保さんから何かアドバイスはありますか?

山田P 昭和の人間として飲みニケーションも伝えないと。

久保 ははは(笑)。自分の時はそれがあるかとないかとでは全然違いましたね。

山田P ジーコジャパンの時なんか東ヨーロッパの遠征に行って、飲みからようやく仲良くなり始めたと言ってましたよね(笑)。

久保 本当にそうです(笑)。(小野)伸二やヤナギ(柳沢敦)とも飲んで仲良くなれたんですよ。

今の日本代表もまず飲むべきということですね(笑)

久保 自分が代表の時はそれがあるかとないかとでは全然違いましたね。俺はそう感じたので飲んでもらいたいですね。

<プロサッカークラブをつくろう!とは>
『プロサッカークラブをつくろう!(通称 「サカつく」)』は、サッカークラブの代表に就任し、クラブ運営や試合采配などを行いながら世界最強をめざすサッカークラブ運営シミュレーションゲームです。
1996年2月にセガサターンで第1作目が登場して以降、さまざまなプラットフォームでシリーズ作品が発売され、累計出荷本数が400万本を超える人気シリーズへと成長しています。

<プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド とは>
『プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド』は、セガの大人気サッカーゲーム「サカつく」の面白さをスマートフォン向けに再現したゲームとなっています。クラブ運営や選手育成・補強、手に汗にぎる試合展開など正統派「サカつく」を踏襲したシステムを複雑な操作なく、手軽にお楽しみいただけます。また、シリーズ初となる世界同時展開が決定。世界の「サカつく」プレイヤーたちと競い「世界No.1サッカークラブ」を目指す戦いはもう目の前です。

<プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド 概要>
名 称:プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド
ジャンル:サッカークラブ経営シミュレーションゲーム
配信機種:iOS / Android
価格:基本無料(アイテム課金)
メーカー:セガゲームス
著作権表記:© SEGA

■公式サイト:https://sakatsuku-rtw.sega.com/
■公式Twitter:https://twitter.com/sakatsuku_com

By サッカーキング編集部

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