ミラン、首位追走へ痛すぎるドロー…セットプレー2発のローマが土壇場で追いつく

　セリエA第17節が8日に行われ、ミランとローマが対戦した。

　前節、首位ナポリがついに今季初黒星を喫したことで、さらに混戦となっていきそうなスクデット争い。この日は、前節終了時点で2位のミランと6位のローマが、ミランの本拠地『サン・シーロ』で激突した。

　試合は序盤から均衡した展開が続く。ホームのミランはラファエル・レオンの突破を武器に状況の打開を図るも、なかなかゴールチャンスは生まれない。それでも30分、ミランはサンドロ・トナーリがCKを蹴ると、ゴール前で難しい体勢からピエール・カルルがヘディングで合わせる。良いコースに飛んだボールはゴールに吸い込まれ、ミランが先手を取ることに成功した。

　反撃したいローマだが、なかなかシュートチャンスを作ることはできず。42分にはカットインからニコラ・ザレフスキ、43分にはルーズボールからパウロ・ディバラがそれぞれ遠い距離からゴールを狙うも、いずれもシュートは枠を外れる。前半はミランの1点リードのまま折り返す。

　後半に入っても、ゲームはビッグチャンスの少ない互角な展開に。ローマはネマニャ・マティッチら交代カードを切るも、同点弾の機会はなかなか訪れない。すると迎えた77分、ミランはR・レオンがカットインからラストパスを送ると、ゴール前でフリーとなったのは途中出場のトンマーゾ・ボベガ。左足で落ち着いて流しこみ、ミランが貴重な追加点を奪った。

　リードを広げられたローマだったが、終盤の87分、CKからロジェール・イバニェスが強烈なヘディングシュートを叩きこみ1点を返す。さらに90＋3分には、サイドからのFKにマティッチが頭で合わせると、シュートをGKが弾いたところをタミー・アブラハムが押しこむ。セットプレーに強いローマが立て続けにゴールネットを揺らし、土壇場でゲームを振り出しに戻した。

　試合はこのまま終了。痛恨の2失点を許したミランは勝利ならず、首位ナポリとの勝ち点差は「7」に広がる結果となった。一方、終盤の2発で追いついたローマは、敵地から貴重な勝ち点1を持ち帰った。

　次節、ミランは14日にアウェイでレッチェと、ローマは15日にホームでフィオレンティーナと対戦する。

【スコア】
ミラン　2－2　ローマ

【得点者】
1－0　30分　ピエール・カルル（ミラン）
2－0　77分　トンマーゾ・ボベガ（ミラン）
2－1　87分　ロジェール・イバニェス（ローマ）
2－2　90＋3分　タミー・アブラハム（ローマ）