2016.03.17

もっと目指したいと思ってもらえる場所に 三浦拓(湘南ベルマーレフットサルクラブGK)

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「フットサルはGKの役割が大きいので、わりと集中を切らさずに毎回、試合に関われて、すごく魅力的だと思うんです。ボールに触れるし、魅せられるスポーツだなっていう部分に魅力を感じます」

 フットサルの魅力についてそう語るのは、湘南ベルマーレフットサルクラブでGKとして活躍する三浦拓選手。2014年、大学在学中に湘南に加入し、Fリーグの世界へと足を踏み入れた。

「フットサルはGKが6割を占めるって言われているんですけど、もしかしたらそれ以上を占めているんじゃないかっていうぐらい、大きい役柄だと思います」

 昨シーズンはプレーやメンタルの面で安定せず、試合に出たり出なかったりと不安定な時期が続いたという。しかし、お互いに感じたことを言い合える仲間やその環境が自身やチームの成長に繋がり、シーズン後半は出場機会も増えた。

サッカーからフットサルの道へ

 高校卒業後はサッカー推薦での日本体育大学への進学が決まっていたものの、高校を卒業した春に転機を迎えた。サッカーではなくフットサルでのプロを目指し、大学1年生の春にサッカー部を辞めて、関東フットサル1部リーグのFIRE FOX FUCHUに加入する。三浦選手は北海道出身で、サッカーを始めた頃から冬は外で練習ができず、室内でフットサルのトレーニングをしていた。中学3年時には全日本ユースフットサル大会で全国優勝を果たすなど実績も十分で、慣れ親しむフットサルへの転向に“迷い”はなかったという。

「大学でやるからにはプロを目指したいと思っていました。でも、サッカーだと身長が足りなくてプロは厳しいとJリーグクラブのスカウトの方に言われたんです。北海道時代にプレーしていたこともあったので、『フットサルの道にいこう』、『フットサルのプロになりたい』と思ったのがきっかけで、FIRE FOXというチームのセレクションを受けて加入することになりました」

加入3年目の決断、スペインへの挑戦

「木暮さんは若い頃からスペインを経験していますし、それだけの方の言葉には重みがあって、世界というものを見てみたいという思いがありました」

 FIRE FOX加入3年目、21歳だった三浦選手はスペインへの留学を決断する。そこにはFリーグU-23選抜に選ばれた際にチームの指揮を執っていた木暮賢一郎監督の影響があった。約1カ月半という短い留学期間ではあったが、滞在中は1日を通してフットサルに取り組む時間が長く、確かな手ごたえを感じたという。

「僕らみたいにサッカーからフットサルに転向した人と、スペインで小さい頃からフットサルをやっている人、その細かい差が、小さい差のようで1試合を通すと大きい差になっていると感じました。」

 スペインではフットサルやサッカーなどフットボールの文化が根付いており、公園や学校にフットサルコートが設営されている。空いている時間に近所の子供たちとフットサルをしてコミュニケーションを取っているうちに、文化の違いからくるスペインと日本の差を痛感した。

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Fリーガー1年目、湘南ベルマーレでの奮闘

 スペイン留学からの帰国後、2014-15シーズンから湘南への加入が決まる。FリーグU-23選抜やスペイン留学での経験が、自身のFリーグ昇格を決断させた。

「フットサル界は環境があまり良くなっていないので、僕も含めてどのFリーガーも午前中はフットサルの練習をして、午後に仕事をするようなスタイルだと思います」

 所属する湘南はプロチームではないため、三浦選手も普段はフットサルスクールのコーチという仕事をしている。最初はフットサルと仕事の両立に悩んだものの、社会に出ることのメリットに気がついた。

「日本代表に選出されて代表チームでプレーをしながら、引き続き子供たちや大人の方にもフットサルを教えたいし、選手という立場でプレーを見せることができるうちにいろいろなことを伝えたい。そういう選手になりたいと思います」

 自身が持つ理想の選手像についても語ってくれた。現在は平日の練習後などに小学生にフットサルを教えている。

目指したいと思ってもらえる場所に

「先日ふと思ったんですが、高校サッカーの雑誌を見ると『Jリーグ内定』って書いてあるじゃないですか。その中に『Fリーグ内定』っていう選手がいたら、うれしいですね」

 プロとしての扱いにおいて世間からはまだ厳しい目があり、スポーツ雑誌にフットサル選手が取り上げられる機会はそれほど多くないのが日本フットサル界の現状だ。メディア露出があまりないため、選手たち本人がフットサルについて発信しているそうだが、それでもできることは限られてしまう。さらに観客もまだ少なく、動員数を増やす工夫をもっとしていきたいという。

「地上波のテレビ中継で取り上げられる機会が増えればスポンサーがついてくれる可能性が高くなりますし、そうしてお金が出てくると環境も変わってくると思うので、まずは結果を出すことだと思います」

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インタビュー・文=深澤菜名(サッカーキング・アカデミー
写真=勝又義人(サッカーキング・アカデミー

●サッカーキング・アカデミー「編集・ライター科」の受講生がインタビューと原稿執筆を、「カメラマン科」の受講生が撮影を担当しました。
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