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エースの活躍で打ち合いを制す…慶應大、専修大を下して今季2勝目

2016.05.02

ゴールを喜ぶ慶應大メンバー [写真]=慶應スポーツ

 JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦1部第5節、慶應義塾大学は1-2で惜敗した前節の桐蔭横浜大学戦と同じメンバーで試合に挑んだ。4試合を終えて未だ無得点のエースFW山本哲平、ここ2試合連続でゴールを決めている加瀬澤力に期待したいところだ。

 試合は前半、風下の慶應大が立ち上がりから専修大学に主導権を握られる展開が続く。21分、ペナルティーエリア内で突破を図った相手FWをDF宮地元貴が倒してPKを献上。自身も「自分の対応ミス」と認めるファールで宮地にはイエローカードが出され、そのPKも決められ失点。いきなり先制を許す苦しい展開となった。直後の25分、右から持ち上がった溝渕雄志がペナルティーエリア手前で切り返し、左足のシュートを打つも相手GKがセーブ。その後はサイドから専修大に幾度もチャンスを作られる。カウンターで得点を狙う慶應大は40分、右サイドの溝渕が手塚朋克へつなぐ。手塚のクロスをファーサイドの加瀬澤が頭で合わせるもゴールならず。攻められながらも何度かチャンスを作った慶應大だったが、そのまま0-1で前半を終える。

 追い付きたい慶應大は後半開始からシステムを4-5-1から4-4-2に変更。風上になる後半は「前からボールを取りに行く」という意識のもと得点を狙う。しかし、専修大に追加点を許す。49分、専修大のシュートがクロスバーを直撃。ゴール前にこぼれたボールを専修大に押し込まれ失点。追い付きたかった慶應大だったが2点差となる。さらに苦しい展開になると思われた慶應大を救ったのは、ここまで今季無得点の山本だった。53分、左サイドを上がってきた井上大が右サイドへクロス。そのボールを溝渕がスライディングで中央に折り返すと、走り込んできた山本が冷静に蹴り込んで1点を返す。

 エースの得点で勢いづいた慶應大はそこからペースをつかみ、左サイドを軸に幾度となくチャンスを作る。そして63分、サイド攻撃から得た左CK。加瀬澤の正確なキックに松木がニアサイドで頭で合わせたボールはゴール右に決まり、2-2の同点に追い付く。このまま逆転したい慶應大だったが、69分に一瞬の隙を突かれて失点。再びリードを許してしまう。

 しかし、須田監督の言うように「肩の荷が下りた」エースの山本が再びチームを救う。71分には、豊川功治に代わって1年生の沼崎和弥が入り、キャプテン宮地を一つ前のボランチに上げる。すると74分、松木の蹴ったボールが相手ゴール前にいた山本の足元へ。山本はファーストタッチでうまく前を向くと、ツータッチ目でシュート。鋭いシュートはゴール左隅に決まり再び同点に追い付く。エースの奮闘にチームも鼓舞され、体を張れる場面も増えてきた82分、遂に待ちに待った瞬間が訪れる。右サイドで溝渕が蹴ったボールは山本のもとへ。相手GKが飛び出したところで、山本と競り合っていた相手DFの足にボールが当たり、GKの頭上を越えてボールはゴールへ。今日初めてリードすることに成功した慶應大は、その後も集中した守備で相手の攻撃を防ぐ。そして、そのまま試合は終了。苦手としていた専修大に4-3で競り勝ち、今季2度目の勝ち点3を手にした。

 逆転勝利、エース山本のゴール、1年生の活躍などポジティブな面が多い試合だった。しかし須田監督の「反省点を修正する必要がある」、宮地主将の「勝って兜の緒を締める」という言葉からは決して浮かれている様子はない。今日の勝利から勢いに乗って勝利を重ねてほしい。

文=岩見拓哉(慶應スポーツ)

選手のコメントは慶應スポーツのホームページ(http://keispo.org/wordpress/?p=36517)で閲覧できます。またTwitter(@keispo2015)にて毎節試合速報をしておりますので、そちらもご利用ください!

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