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中央大、後半ATの劇的逆転弾で1部残留…筑波大は史上初の2部降格/関東大学リーグ

2014.11.15

劇的な逆転勝利で中央大が1部残留を決めた [写真]=内藤悠史

 関東大学1部リーグ最終節が15、16日に各地で開催。古河市立古河サッカー場で行われた15日の第1試合では、中央大学と筑波大学が対戦した。

 名門チーム同士の一戦は、1部残留を懸けた大一番となった。前節終了時点で両チームは勝ち点18で並び、得失点差の関係で筑波大が10位、中央大が2部降格圏内の11位に沈んでいる。勝ったチームが1部残留を決め、敗れると2部降格の憂き目を見る。まさに生き残りを懸けた90分間だ。

 快晴の古河サッカー場。キックオフの30分以上前から、両チームの応援席からは熱い声援が飛んだ。中央大は選手、スタッフと応援団が円陣を組み、勝利を誓い合った。試合は立ち上がりから、球際での激しい競り合いの応酬となる。ところどころで土が見えるほど凹凸が目立つピッチと強風の影響もあり、ボールが足下に収まらない場面が多かったが、両チームともに勝利への執念を前面に打ち出していた。

 均衡が破られたのは11分、先制したのは筑波大だった。ゴール前で得たFKをMF車屋紳太郎(4年・大津高校出身、川崎フロンターレ加入内定)が直接狙うと、最後は中央大FW矢島輝一(1年・FC東京U-18出身)に当たってゴールに吸い込まれた。引き分け以上で1部残留決定となる筑波大が、オウンゴールで幸先よくリードを奪った。

 ビハインドを負った中央大。敗れると2部降格が決まる状況下、FW砂川優太郎(4年・サンフレッチェ広島ユース出身)が個人技での打開を図るものの、なかなかチャンスを作るまでには至らない。ピッチに足を取られる選手が続出する中、中盤での細かいパスを捨てて割り切ったボールを蹴り合う展開に。ルーズボールの奪い合いと空中戦の連続で、拮抗した内容となった。中央大は42分、FW砂川がペナルティーエリア内でシュートを打つチャンスを迎えたが、強烈なボールはGK岩脇力哉(3年・ジュビロ磐田U-18出身)の正面に飛んだ。前半は筑波大の1点リードで終了した。

 後半に入ると、互いにゴール前へ迫る場面を増やしていく。筑波大は61分、FW中野誠也(1年・ジュビロ磐田U-18出身)が最終ラインの背後を取り、ペナルティーエリア左側から左足シュートを放ったもののGK正面へ。中央大も68分、ペナルティーエリア右手前でのFKを得ると、FW砂川が右足を振り抜く。壁に当たったボールはコースが変わってゴール方向へ飛んだが、GK岩脇が何とか弾き出した。

 中央大の同点弾は、直後の左CKから生まれた。FW砂川が蹴り込んだボールからゴール前で混戦となり、最後はDF鴨池陽希(1年・FC東京U-18出身)が押し込んだ。

 1-1で迎えた終盤、両チームとも選手交代を行って攻撃陣の活性化を図りつつ、2点目を目指す。自力で1部残留を決めるには勝利が必要な中央大と、引き分け以上で残留となる筑波大。激しいボディコンタクトの応酬となる中、筑波大も守りに入ることなく最後まで攻撃の姿勢を見せた。

 アディショナルタイムが4分と表示された直後、劇的な決勝弾が決まった。ゴール前への浮き球に反応した中央大FW矢島が頭でボールに触れ、ゴールへ吸い込まれた。試合は2-1で終了。中央大が土壇場での逆転弾で勝利を収め、1部残留を決めた。

 以上の結果、筑波大の2部降格が決定した。5勝3分け14敗の勝ち点18で11位が確定。1部リーグ出場69シーズン目にして、初めての降格となった。

(取材・文=内藤悠史)

【スコア】
中央大 2-1 筑波大

【得点者】
0-1 11分 オウンゴール(矢島輝一、中央大)
1-1 69分 鴨池陽希(中央大)
2-1 90+1分 矢島輝一(中央大)

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