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【インハイ注目選手】鹿島加入内定…「撮りにくいボランチ」大阪桐蔭MF久保田和音

2014.07.28

大阪桐蔭MF久保田和音 [写真]=川端暁彦

 インターハイに出場する大阪桐蔭高校MF久保田和音の特長を一言で表してしまうと、「撮りにくいボランチ」である。

 もともと、中盤の底に位置するボランチの選手は、カメラマンにとってはどの位置から撮っていても狙いにくいポジションだ。逆に撮りやすいのはサイドのドリブラータイプで、これはいわゆる「かっこいい写真」が狙いやすい。久保田はこの真逆。ポンポンと小気味良くボールを離し、持っている時間が絶対的に短い。相手に接触される前にボールを離せるだけの判断力と技術があってこそだが、ムダにボールを持たない姿勢こそが彼の特長だ。

 今年6月には早くも鹿島アントラーズへの加入が内定している。昨年の国体で準優勝を果たした大阪府選抜ではガンバ大阪、セレッソ大阪の両ユースチームの選手たちに混じって活躍。ここでもリズム良く球離れする彼の存在が、チームのアクセントになっていた。大阪桐蔭高校では中学時代を過ごしたFC豊橋デューミラン時代からの僚友である久保田貴大と「ダブル久保田ボランチ」を形成し、攻守の軸となる。2人の関係性はまさに阿吽の呼吸であり、総体No.1のダブルボランチと言えるかもしれない。

 総体大阪府予選決勝リーグ・金光大阪戦ではずっと練習していたという直接FKを叩き込んで全国切符をグッとたぐり寄せた。パスをさばくセンス、ボールを運ぶ巧みさに疑問はないだけに、こうした得点力が向上していけば、「撮りにくくて怖いボランチ」へと昇華していけることだろう。

 まずはプロ入り前、暑い山梨で結果を残せるか。

文=川端暁彦

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