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ナショナルコーチングスタッフの新体制にみる日本サッカー協会の人事

2014.02.01

文=川端暁彦

 1月30日、日本サッカー協会はナショナルコーチングスタッフ、ナショナルトレセンコーチの2014年新体制を発表した。

 ナショナルコーチングスタッフとは、「日本代表の指導者」のこと。上はA代表のアルベルト・ザッケローニ監督から、下はU-16日本代表の吉武博文監督までの面々、さらに女子の各日本代表コーチがこれに該当する。基本的な体制に変更はないが、2014年からは(すでに動き出しているが)手倉森誠氏がU-21日本代表(リオ五輪代表)監督として活動を開始することとなった。

 ナショナルトレセンコーチは、大きく言ってユース育成(主にトレセン活動)と指導者養成を担当する日本サッカー協会のコーチたちのことだ(両方を兼任する人も珍しくない)。今季からはユース育成担当のサブダイレクターに、昨年までラオス代表監督を務めていた元横浜FM監督の木村浩吉氏が就任。また、元Jリーガーで現在は横浜FMのアカデミーで指導に当たる高桑大二郎氏が関東地域のGK担当コーチに就任し、JFAアカデミー熊本宇城で指導に当たっていた元日本代表の須藤茂光氏が指導医者養成のサブダイレクター兼関東地域のトレセン担当になるなど、いくつかの人事異動が行われている。

 Jリーグを離れた指導者の受け皿として機能している面もあり、今年の体制には昨季まで栃木SCのトップチーム監督だった松田浩氏が関西地域のサブユースダイレクター兼S級・A級コーチの指導者養成インストラクターに就任している。

 今年はA代表がW杯、U-19、U-16の日本代表がアジア最終予選を迎える勝負の年。その生命線とも言えるラインが固まった。代表強化、指導者養成、そしてユース育成の「三位一体」体制の確立は20世紀末から始まった日本サッカー大躍進時代の柱であり、今後も肝であることに変わりはない。各コーチの奮闘と各代表の成果に期待したい。

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