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自身最後のW杯を戦う澤穂希「夢は見るものではなく叶えるもの」

2015.06.23

2011年W杯優勝トロフィーを掲げる澤穂希 [写真]=FIFA via Getty Images

 2011年の女子ワールドカップでなでしこジャパンを優勝へ導いたMF澤穂希は、女子サッカー界の象徴的存在となり、「FIFA最優秀選手賞」を受賞した。あれから4年、現在36歳となる澤はFIFA女子ワールドカップ・カナダ2015を戦っている。澤にとっては6度目のワールドカップで、これは男女を通じて世界初となる。23日に行われるオランダ女子代表との決勝トーナメント1回戦を前に、『FIFA.com』のインタビューに応えた澤は、なでしこジャパンでの新しい役割、現在のチーム、そして今後について語っている。

 今大会のなでしこについて問われると、「2011年に優勝して以来、他のチームは私たちを以前とは違うように捉えています。私たちは確かに強く、今のところ3試合すべて勝っていますが、ワールドカップ優勝は簡単なことではありません」と、チームへの自信をうかがわせつつ、連覇への道のりは困難なものであると話した。

 自身のパフォーマンスについては「前回のワールドカップと比べると、まだゴールも決めていないのでベストとは言えません。でも、チームのために全力を尽くしていきます。ここから先、負けるわけにはいきません。ゴールを決めるつもりですが、攻めも守りもしていきます。年齢のことが少し気になりますが、できる全てのことを果たします。私はこれまでサッカー選手が成し遂げられる全てのことを成し遂げてきました。今は2度目のワールドカップ優勝に集中しています」と話すと、優勝した2011年のなでしことの比較に対して「当時と現在のチームを比べることはできません。2011年はあの頃ベストなチームだったといえます。今年は今最強といえるメンバーで戦っています」と、コメントしている。

 また、「テレビでオランダ対ニュージーランド戦、オランダ対カナダ戦をチェックしました。個々の選手のレベルはとても高く、典型的なヨーロッパスタイルだと思います。身体的に強く、ドリブルと速さに優れていますね。背の高い選手もたくさんいるので、意識したいと思います」と23日に対戦するオランダ女子代表の印象を語った。

 4年前チームをまとめていた澤のキャプテンマークを受け継いだ宮間あやについては、「経験してみてわかったことですが、チームを率いるのは簡単なことではありません。全力で彼女を支えていくつもりです。時に彼女の話を聞いてアドバイスすることもあります。なでしこジャパンには23人の選手がいて、皆いろいろな考えを持っている。これはとても良いことだと思うし、キャプテンはそんな皆の考えをまとめてチームを動かしてくれています」と、先輩として支えていく姿勢を示した。

 そして「これが私にとって最後のワールドカップ。ですが、気持ちと身体が願う限りサッカーは続けていきますよ。もちろん、機会をいただけるのであれば来年のオリンピック女子サッカーに出場したいです」と今大会が澤にとって最後のワールドカップになると明言し、「とにかく、監督はなりたくないです。興味がないですね。監督を除けば私に何が待っているかわからないですけど。何らかの形でサッカーを続けたいとは思います。2020年の東京オリンピックに関わっていたいです」と現役引退後についても言及している。

 最後に、人生哲学を聞かれた澤は、「夢は見るものではなく叶えるもの」と答えた。

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