2019.03.12

ジダンのレアル電撃復帰で“得する選手”、“損する選手”は?

ジネディーヌ・ジダンの“再到来”によって、恩恵を受ける選手と割を食う選手が出てきそうだ [写真]=Getty Images
「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 わずか284日での“復縁”となった。レアル・マドリードは11日、サンティアゴ・ソラーリ監督の解任とジネディーヌ・ジダンの監督復帰を発表。同氏は昨季終了後の5月31日に電撃退任していたが、チームの苦境を救うべく古巣の指揮官に返り咲くこととなった。


 これを受けて、スペイン紙『マルカ』は緊急アンケートを実施。ジダン復帰で最も恩恵を受ける選手、また最も割を食う選手は誰なのか、読者に問うた。なお同アンケートでは、それぞれ4名の候補者と“その他”の5つの選択肢が用意されており、そのうち1つを選択する形式となっている。

*カッコ内の数字は、日本時間3月12日13時時点の得票率。

ジダン復帰で“得する選手”

イスコ(50%)

ソラーリ前監督との関係は完全に破綻していたが、果たして…… [写真]=Getty Images

 今回の監督交代で最も恩恵を受けると見られているのがイスコだ。ソラーリ前監督の下では構想外同然の扱いを受け、2019年に入ってからは先発出場がわずか1試合にとどまっていた。イスコの練習態度が悪かったとか、指揮官に反抗的な態度をとったとか、彼自身にも非はあったようだが、いずれにせよソラーリ前監督との関係は修復不可能な段階まできていた。

 しかし、ジダン復帰によって状況は一変する可能性が高い。第1次ジダン政権下においても出場機会に恵まれない時期はあったが、フランス人指揮官は現役時代の自分と最も良く似たタイプであるイスコを“重要な選手”だとみなし、チャンピオンズリーグ決勝など大舞台で先発起用してきた。選手本人にとっても、今回の監督交代は大きなチャンスであり、チーム内での地位を再び確立すべく奮起するはずだ。

ケイラー・ナバス(22%)

素晴らしい才能がありながら、K・ナバスはレギュラーの座を追われていた [写真]=Getty Images

 イスコ同様、昨季までジダンが絶大な信頼を置いていたのがK・ナバスだ。フロレンティーノ・ペレス会長以下、フロントがダビド・デ・ヘアケパ・アリサバラガらスペイン代表GKを獲得しようとするたびに、「新たなGKは不要。私のGKはケイラーだ」と主張。K・ナバスも好パフォーマンスでその信頼に応え、CL3連覇の影の立役者となった。

 しかし、昨夏のジダン退任後にティボー・クルトワが加入。彼にレギュラーポジションを奪われ、カップ戦要員に甘んじていた。今季はすでにCLとコパ・デル・レイで敗退しているため、出場のチャンスはリーグ戦に限られるが、“恩師”の復帰によって定位置争いが再開されることは本人にとって大きなチャンスだと言える。

マルセロ(13%)

左サイドバックの絶対的なレギュラーだったマルセロ [写真]=Getty Images

 第1次ジダン政権下では“アンタッチャブル”な存在として君臨していたが、ソラーリ体制下ではベンチメンバーに降格。2月末から3月初旬にかけて行われたバルセロナとの「エル・クラシコ」2連戦、そしてCLアヤックス戦では、下部組織出身のセルヒオ・レギロンがフル出場を果たし、一度もピッチに立つことはなかった。

「もしレアルが僕を必要としない日が来たら、クラブを離れるよ」と、今季限りでの退団をほのめかす発言もしていたマルセロ。しかし、共に数々のタイトルを勝ち取ってきたジダンの復帰によって、考えを改める可能性は高そうだ。もっとも、今季のパフォーマンス自体は褒められたものではなく、“第2キャプテン”とはいえポジションを奪い返すためには相応のアピールが必要になるかもしれない。

マルコ・アセンシオ(10%)

伸び悩みも指摘されているアセンシオ。ジダンの下で再び輝けるか [写真]=Getty Images

 アセンシオは今季途中、ケガで1ヶ月以上も戦列を離れていた。それ故にソラーリ前監督から冷遇されていたわけではないが、今季リーグ戦1ゴールは“ポスト・クリスティアーノ・ロナウド”の候補者としては物足りない数字である。

 一部では伸び悩みも指摘されているだけに、ジダン復帰は良いキッカケとなるかもしれない。アセンシオは2016年に同氏の下でレアルデビューを飾り、昨季までの2年間で順調に成長を遂げてきた。かつて「子供の頃、ジダンのポスターを自室に飾っていた」と明かすなど、ジダンは憧れの存在であり、本人も今回の再会を喜んでいることだろう。まだ23歳であり、クラブの将来を担う選手として本格ブレイクに期待したい。

■その他(5%)

ジダン復帰で“損する選手”

ギャレス・ベイル(46%)

今季のベイルは、様々な事柄でチームの“火種”になっている [写真]=Getty Images

 ソラーリ体制下でも絶対的な存在というわけではなかったが、今回の監督交代で最も割を食らう選手と見られているのがベイルだ。昨季のCL決勝では、後半途中出場で2ゴールを挙げて3連覇の立役者となったものの、試合後には大一番で先発を外れたことに不平を唱え、移籍を考えるとコメントした。ジダンの退任もあって残留を決断したものの、「ベストな友人関係というわけではなかった」という“元上司”との再会が決まった今、大きな困難に直面する可能性は高い。

 さらに、クラブは“第2次ジダン政権”に相応しいチームを構築すべく、今夏の大型補強に踏み切るようだ。補強の最優先ターゲットには、キリアン・ムバッペ、ネイマールエデン・アザールらの名前が挙がっており、誰が加入したとしても、ベイルにとってはライバルが一人増えることになる。会長の後ろ盾も失いつつあるため、退団という決断に至ったとしても不思議ではない。

ダニ・セバージョス(31%)

セバージョスはかつて、ジダンへの不満を語っている [写真]=Getty Images

 ベイル同様、ジダンへの不満を語ったことがある選手がセバージョスだ。昨年9月、スペインのラジオ番組で以下のようにコメントした。

「昨季はジダンに不満を感じていた。(トニ・)クロースと(ルカ・)モドリッチがケガをしたときも他の選択肢を好んだし、僕が楽しみにしていたチャンピオンズリーグでも出場させてもらえなかった。最悪なシーズンだったが、選手として成熟したと思う」

 実際、レアル加入1年目となった昨季は、リーグ戦で4試合の先発出場にとどまった。今季はここまで倍以上の11試合に先発しており、中盤の複数のポジションで光るプレーを見せている。それだけに、ジダンの復帰は好ましいものとは言えないが、今季の成長ぶりをアピールすれば前回とは異なる扱いを受ける可能性もある。

ティボー・クルトワ(12%)

ジダンの到来を機に、GKのポジション争いが激化する可能性は十分にある [写真]=Getty Images

 今季レアルに加入したため、ジダンから指導を受けるのは初めてのことになる。それだけにどのような扱いを受けるのかは現時点で未知数だが、今回の監督交代を“損得”だけで考えるならば、“損”の割合が大きいと言えるだろう。

 今は正GKを務めているが、これまでの悪い流れを変えるため、守護神を交替する可能性がないとは言えない。また、チームが極度の不振に見舞われたというエクスキューズがあるとはいえ、クルトワ自身もロシアW杯で最優秀GK賞に輝いたときのようなスーパーなパフォーマンスを見せているわけでもない。ジダンがどんな決断を下すのか注目が集まる。

マルコス・ジョレンテ(6%)

ジダンはBチーム時代の恩師だが、その事実が起用を約束するわけではない [写真]=Getty Images

 ソラーリ前監督の下で最も輝いた選手の一人が、ジョレンテだった。カゼミーロの負傷離脱もあって、昨年12月には公式戦7試合に先発出場。アル・アインとのFIFAクラブワールドカップ2018決勝ではレアルのトップチームでの初ゴールを決めるなど、ブレイクの兆しを見せていた。

 しかし、年明け以降は彼自身がケガに見舞われたこともあって、リーグ戦では出番なし。ジダンはレアル・マドリード・カスティージャ(Bチーム)時代の恩師だが、昨季はカゼミーロのポジションを脅かすまでには至らず、ベンチを温める機会の方が多かった。セバージョス同様、この9ヶ月間の成長を示したいところだ。

■その他(5%)

(記事/Footmedia)

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